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うつ病入院生活 36日目


【21:00 消灯】

寝つきはそこそこ。
いつのまにか寝ていた。
多分22時までには。

【5:30 一旦目覚める】

まだ外が暗い時間から
うっすら意識はあった気がするものの
不快な気持ちがない目覚め。うれしい。

いつも通りもう一度寝る。

【7:30 起床】

土日は平日にも増してダラダラ過ごすことにしているが
きょうは洗濯物が溜まっているし天気もいい。
ランドリーを確認すると鍵も開いている。

というわけで朝イチで洗濯。
うん。清々しい。

きょうは推しの出勤はなし。
夫の面会もなし。
休日なのでゆるゆるな服装で。

【8:00 朝食】

食べる前に洗濯が終わったので
外に干せないものを乾燥機に移し替えて回す。

朝食はえのきとキャベツのみそ汁。
きょうは塩分少なめみそ汁。

おいしかったです。

【8:30 洗濯物を畳む】

乾燥を終えた洗濯物を畳む。
ほとんどが下着類のため、いつもこのタイミングで
看護師さんが入ってこないかビクビクしながら
手を動かす。
理由はパンツがダサいから(2回目)

無事侵入者はなし。

【9:00 手紙を書く】

お世話になっている親戚のおじさんに
久しぶりに手紙を書く。

病気のことは言いたくないし、
休んでるのに仕事の話をするのも嘘ついてるみたいで
そこを避けるとなんだかありきたりな
文面になってしまった。

おじさんごめん。

【9:30 高校野球観戦】

テレビで高校野球の中継が始まった。

「高校球児が年下になってしまったわ〜」という
エピソードトークは誰もが一度はやってると思うけど
もうそれもとうの昔。

少し前まではちょっと老けてる球児を見て
この子は私と同じくらいに見えるな〜なんて
笑って見てたけど、もうありえない。

彼らは幼い少年である。

試合を見ていると白杖を持った女性が。
同じフロアにいる目が不自由な患者さん。
私が座っているのが分からずに
椅子に座ろうとしたらしい。

隣の席に座ってもらって、その方の洗濯が終わるまで
ぼちぼち話した。

いろんな話をした。
私は病気のせいで落ち込むことがあること、
入院が初めてなこと、
もともと別の場所の出身であること、
年齢、結婚していること、子どもはいないこと。

その女性は
何度も入院を繰り返していること、
薬をたくさん飲んでいるけど落ち込んでしまうこと、
目が悪いから辛くて頻繁に落ち込むこと、
子どもさんと一緒に暮らしてはいないけど
身の回りのお世話を手伝ってくれること。

共通していたのは“退院が怖い”ということだった。

女性が言うには何度入院しても
退院すると振り出しに戻ってしまうのだそう。
でも看護師さんと話すときは気持ちが落ち着くから
穏やかに話していると症状が改善したと思われて
退院を迫られてしまう、と。

私も退院した後の自分を想像するのが怖い。
あんなに朝から晩まで心と体をすり減らしていたのに
それが楽しい、生きがいだと思ってやっていた。

でも、またそう思えるのか。
思えないとしたらどうしたらいいのか。
分からない。

心のこと、お金のこと、対人関係、自分が描く理想。
どこまで叶えられるのか。
叶えるためにどれだけ耐えないといけないのか。

怖い。

洗濯が終わったから女性との話は終わった。

【10:30 洗濯物を干す】

外に干せるものは外に干すようにしている。
Tシャツやバスタオルなど。

女性の看護師さんに頼んでベランダまで一緒に行って
干させてもらった。

きっとパリパリになるな〜

【10:40 SST】

きょうは3回目の参加だったけど、
看護師さんによって進め方や導き方が違う。

まず患者さんの悩みを聞くのは毎回同じ。

初めて参加したときはそれに対する解決方法を
患者さんがどんどん答えていって終わった。

2回目は解決方法を聞いて、
その中から出来そうなものをピックアップして
具体的にどう自分の中に取り入れられるかを考えた。

3回目のきょう。
テーマは「暇な時間の過ごし方」。
正直毎回テーマは少し似ている。
みんな入院生活で同じような悩みを抱えているのだ。

まず看護師さんは暇な時に何をするのかを
患者さんに聞いた。
話す、寝る、読者、勉強…いろんな案が出た。

看護師さんは、あくまでその時間も必要で
ゆっくりするのも治療の一環だとした上で
退院後の生活を軸に今何をすべきか考えることも
必要だと話してくれた。

具体的に退院後の自分にどういう生活が待っていて
そのために何時に起きるとか、
何を準備しておくべきかとか
細かく考えて実行するといいと教えてくれた。

正直驚いた。

この病院に来て看護師さんには
とてもお世話になっている。
しんどいと言えば、
『どんなことがしんどいですか?』
『ここではゆっくりしてくださいね』と
優しい言葉をかけてくれる。
私に寄り添ってくれる。

でも背中をグッと押してくれる看護師さんは
いなかった。

別に今までが嫌だった訳ではない。
その方が心は楽だし、休むことができる。
そのために入院していると言う面もある。

でも、入院して1ヶ月経った私にとって
きょうの看護師さんの言葉は入院の新しい側面に
気付かせてくれた。

入院したての時に同じことを言われたら
しんどかったかもしれないけど、
こうやって受け入れられるということは
私自身がそのフェーズに来れたのかもしれない。

早速、退院後の自分について考えてみよう。
ゆっくり、でも確実に前へ。

【12時00分 昼食後】

メインは中華丼。

最近メイン以外のご飯があまり進まなくなってきた。
ご飯を残すのはすごく抵抗があるのだけど…。

【12:30 シーツ替え】

土曜はシーツ替えの日。
どれだけぴしっとシーツを張れるか
勝手に挑戦している。
きょうは上手くいった。

【13:00 だらだら】

noteを書く。
YouTube見る。
SNSをチェックする。

【15:30 単独外出】

外出の時は詰所に声をかけて
名前や出発時間を書かなければいけない。

詰所には看護師さんが1人と
偶然、私の主治医の先生がいた。

鳴り止まない電話の対応とこれからやるべき仕事を
頭の中で整理している様子の看護師さん。
『ちょっと待ってね!』を繰り返している。

私は思わず「すみません」と口にしてしまった。

すると先生が『あなたのせいじゃないから』と
笑顔で言ってくれた。

小さな一言だけど、心がふわっと軽くなった。

単に、気にしないでいいということもだけど
目の前の状況を無意識に
自分のせいだと思い込んでいることに気付けたから。

なんでもない短いシーンだったけど、一歩前進だ。

外出はいつも通り最寄りのコンビニへ。
クーリッシュのラムネ味を買って食べながら帰る。
そのコンビニにあるクーリッシュを3種類とも
制覇してしまった。

次は何を食べようかな。

【4:50 洗濯物取り込む】

看護師さんについてきてもらって洗濯物を取り込んだ。

引き出しに詰めていると

ゔーーーゔーーーゔーーーゔーーーー!!!!

何何何何!?!?!?

カナブン。

洗濯物に止まってたようだ。
怖すぎ。

そして自室の窓は網戸が限界なので
テラスまで放しにいく。
長生きしろよ。

【17:00 入浴】

きょうは早めの入浴。

掃除して脱衣所から出るタイミングで
浴室内に髪の毛が落ちてるのを見つける。

悔しい。

【18:00 夕食】

シューマイ7個。
多くない?

【18:30 テレビ視聴】

満点青空レストランを見るため共有エリアへ。

いつの間にか人が集まって、
前述した目が不自由な女性と
20歳の女の子と3人で話をした。

女の子は大人の考えを聞くとすごいと思うと話し、
私と女性は若い頃に同じ病気になってたら
耐えられなかったと思うと話した。

みんなそれぞれの立場で自分なりに戦っていて
誰が強いも弱いもないし
どの戦場が厳しいも楽もない。

でもちょっと戦うのに疲れたから
同じ仲間と話をして慰めたり労ったりする。

また入院の意味を1つ見つけた。
実りがある時間だった。

気付いたら20時半。
きょうのところは解散。

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きょうはトピックが多かった。
ということは成長も多かった。
よきかなよきかな〜。

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