究極にシンプルに!!小学生でも分かるスペース=時間のハナシ
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この記事は今日のスペインサッカー研究所の記事とは異なる記事です。
30日の無料版の記事を前倒しして投稿しています。
Hola Chavales!!!!
僕はよく『スペース=時間』『幅と深さ』のハナシをします。
(むしろそれくらいしか言ってない)
でもこれがサッカーという複雑なスポーツを究極にシンプルに考える方法です。
以前、スペインサッカー研究所のメンバーさんの試合を分析する過程であることに気づいたんです。
“幅=サイドラインではない“
後で講義の資料を使って話していく時に
“幅を取る=サイドラインに立つことです“と
出てきますが必ずしも育成年代ではそうとは限らないです。
では、幅の大きさは何で決まるのか。
それは『キック力』ですね。
幅と深さを取りピッチを広く使えば使うほど選手間の距離は広がります。
その時に育成年代前半の選手たちは筋力的に“パスが届かない“という問題が出てくるんです。
この時に2つ選択肢があって、
⓵キック力の幅の中の選手を使って幅の範囲を広げる
⓶キック力の幅の範囲の中に入ってボールを受ける
※ボールホルダーのキック力の範囲にいない選手はあくまでもボールホルダーの選択肢にはなれません。
ここで整理したいことは、
『蹴れない』というのは結果であり、ボールを蹴った後のできごとで、
『蹴らない』というのはあくまでもボールを蹴る前のできごとだということ。
つまり後者の場合はボールを蹴ってないんです。
『蹴れない』選手は蹴れるようになりますが、
『蹴らない』選手は蹴れるようになりません。
幅と深さを使ってピッチを広く使うから遠くを見るようになる。
遠くが見えるようになるから遠くにボールを蹴るようになる。
あくまでも小さい頃から幅や深さを意識できることは重要だと思います。
そのためにはまず『スペース=時間』を理解するところから始めましょう!
(今回はこの有料記事の一部を抜粋して紹介します)
“小学生でも分かるスペース=時間のハナシ“
これは“スペース=時間“の講義に使用した資料です。
これから3つ問題を出します。
紙とペンを用意してください。
【問題⓵】
『A.B.Cそれぞれのグリッドの大きさで同じ選手が4vs1のロンドをした場合、一番ボールが回ったグリッドはどれでしょう?』
【問題⓶】
『A.B.Cそれぞれのグリッドの大きさで同じ選手が4vs1のロンドをした場合、一番DFが速くボールを奪えたグリッドはどれでしょう?』
【問題⓷】
『A.B.Cそれぞれのグリッドの大きさで同じ選手が4vs1のロンドをした場合、一番DFの走る距離が長かったグリッドはどれでしょう?』
3つの問題の答えは出ましたか?
それでは答え合わせに行きましょう。
【解答⓵:C】
『スペースが大きくなればなるほどボールを失う確率は低くなります』
【解答⓶:A】
『スペースが小さければ小さいほどDFのボールを奪うまでの速さは速くなります』
【解答⓷:C】
『スペースが大きくなればなるほどDFの走る距離は長くなります』
ここまでは大丈夫ですか?
では残り2問。
【問題⓸】
『A.B.Cそれぞれのグリッドの大きさで同じ選手が4vs1のロンドをした場合、どう4vs1を描きますか?』
【問題⓹】
『サッカーコート一面で4vs1のロンドをする場合、どう4vs1を描きますか?』
実際にノートに答えを書いてみてください。
答え合わせです。
【解答⓸】
『4辺にオフェンスの選手がいて中央にDFがいる』
【解答⓹】
『4辺にオフェンスの選手がいて中央にDFがいる』
この4人がサッカーにおける“幅と深さ“を表しています。
試合中ではオフサイドラインと駆け引きして深さを広げる作業が必要です。
◎システムに応じて生まれやすいスペースを理解する
【4−4−2】
基本的にはサイドです。
しっかりと幅を取り相手が開いてくると縦パスのコースが空いてきます。
【4−2−3−1】
ポイントはアンカーの選手が相手のトップ下を“Fijar(固定)“することです。
それによりCBがボールを運ぶスペースを与えてサイドにスペースを作ります。
【4−1−4−1】
“アンカーの両脇のスペース“
このスペースでいかにしてボールを受けて前を向けるか。
【4−3−3】
“SBにどうやってボールを運ぶのか“
中→外でボールを前進していくこと。
ポイントはサイドハーフの選手が相手のSBを“Fijar(固定)“すること。
それにより相手SBは味方SBにボールが渡った時もプレスに出て行くことができません。
【5−3−2】
ポイントはSBのポジショニングです。
詳しいことは後ほどビルドアップの例を出してきちんと説明します。
このようにシステムに応じて生まれやすいスペースがあります。
これはあくまでも僕の見方です。
参考にできるところはしてもらい、自分の中でも一度整理してみて欲しいです。
◎偽SBに意味はない
“偽SB“という言葉を聞いたことある人は少なくないはずです。
SBが内に絞りウィングの選手にスペースを与える。
バイエルン時代のペップが攻撃時にSBのラームとアラバを中盤に配置して、
ウィングのロッペンとリベリーにスペースを与えたように。
アンカーの両脇のスペースをSBが使う場面も“偽SB“の特徴の一つ。
日本でも“偽SB“という言葉が流行ったが、果たしてこの言葉に意味があるのか。
◎どうやってスペースを作るのか 誰がそのスペースを使うのか
こちらの画像を見てください。
先ほどの“偽SB“の形と同じです。
が、今度はSBが高い位置を取りウィングが中に絞っています。
そしてSBが使っていたスペースは今度はインサイドハーフの選手が使っています。
こちらの画像も同じです。
SBが高い位置を取りウィングが中に絞り
SBが使っていたスペースは今度はインサイドハーフの選手が使っています。
要するに
・どうやってスペースを作るのか
・誰がそのスペースを使うのか
大事なのはこの2つです。
スペースを使った選手がSBだったから“偽SB“と呼ばれるようになっただけであり、
そのスペースをインサイドハーフの選手が使ったっていいんです。
だからこそ“偽SB“という言葉の一人歩きは危険です。
◎常にどこにスペースがあるのか
“ハーフスペース“ “5レーン理論“などの言葉を聞いたことはあると思います。
ピッチを5レーンに区切ってサイドから2つ目のレーンのことを“ハーフスペース“と言います。
ここに選手がいることにより様々な効果があります。
SBがボールホルダーに食い付けば内側から走ることができる。
今度SBが内側の選手をマークしようとするとサイドにスペースが生まれます。
ただ勘違いしてはいけないことは
“ハーフスペースに必ずスペースがあるとは限らない“
ということです。
このように相手のスライドが速ければそこにスペースがない場合があります。
なので常に“どこにスペースがあるのか“を意識してプレーすることが大切です。
ちなみに僕はスペインにいて“ハーフスペース“という言葉は聞いたことありません。
『相手CBとSBの間を攻撃しなさい。破りなさい』とか。
『相手CB,SB,ボランチ,サイドハーフの四角形の真ん中にいなさい』とか。
そういった表現を使ってる場合が多いです。
◎1vs1の質はスペースの大きさで決まる
“それぞれが1vs1で負けなければ試合には勝てる“
という言葉を聞いたことのある人もしくは言った経験がある人はどれくらいいますか?
では皆さんにここで問題です。
【問題⓺】
『前者と後者、どちらの1vs1の方がオフェンス側の有利だと思いますか?』
答えは“前者“ですよね。
なぜかというと前者の方がスペースが大きいからです。
同じ1vs1をしていても
スペースが大きければオフェンス側が有利になり
スペースが小さければディフェンス側が有利になる。
“それぞれが1vs1で負けなければ試合には勝てる“
これは半分正解で半分不正解です。
なぜなら
“どれだけ大きいスペースを作るか“
“どれだけスペースを小さくするか“
は個人ではなくチームで行うものだからです。
◎走行距離の問題
余談ですがここで最後の問題です。
【問題⓻】
『1試合10キロしか走らなかった選手と13キロ走った選手とではどちらが良い選手だと思いますか?』
答えは“走った内容による“です。
もう皆さんはスペースが大きければ大きいほどDFの走る距離が長くなることは理解したはずです。
ここでいう走った内容とは2つです。
⓵Cのグリッドの大きさで1人の選手が走り回った距離
⓶CのグリッドをチームとしてAのグリッドにするために1人の選手が走った距離
*オフェンス目線で言えば逆のことが言えます。
つまり走った内容を見ずに走行距離だけで判断してはいけません。
以上が“スペース=時間“の講義の部分です。
本記事はこのまま先に進みます。
◎組織と個の成長の融合(本記事には書かれていない)
【攻撃の側面】
チーム:組織としてより大きなスペースを作る
選手:個人としてより狭いスペースの中でもプレーできる
【守備の側面】
チーム:組織としてよりスペースを狭くする
選手:個人としてより大きなスペースを守ることができる
このチームと選手の矛盾こそが“組織と個の成長の融合“だと思う。
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