ワンキャリアのエンジニア組織が生産性向上のために行っていること
はじめに
こんにちは、ワンキャリアでエンジニアをしている宇田川です。エンジニアとしてプロダクトを開発している傍ら、エンジニア組織全体の生産性を高めるプロジェクトのリーダーも務めています。
この度、ワンキャリアはファインディ株式会社が主催する「Findy Team+ Award 2022」において「向上率部門」を受賞しました。
※詳細は以下のプレスリリースをご一読ください
この記事では、生産性向上のためにしてきたことと、これからしていきたいことに焦点をあてて話していきたいと思います!
生産性向上のためにやってきたこと
ワンキャリアでは、2021年の秋頃のFindy Team+ 導入を機に、エンジニア組織の生産性向上プロジェクトが開始されました。当時エンジニア1年目である私がリーダーとして任命されました。
そこから1年かけて、大きく2つの施策を実施しました!
生産性を定量化し、人事評価に組み込む
コスパの良い生産性向上施策を実施
生産性を定量化し、人事評価に組み込む
まずは「エンジニアの生産性」を定量化するところから始めました。
ワンキャリアでは生産性を計測するフレームワーク「The SPACE(The SPACE of Developer Productivity)」と生産性可視化ツール「Findy Team+」を用いて、エンジニアの生産性を定量化しました。
その際に意識したのが、「多角的」に生産性を評価することです。
「マージ済みPR数」「レビュー数」「PR作成からレビューまでの時間」はもちろんのこと、「開発業務や開発チームに関するアンケート結果」なども指標として使用しました。
こちらで得た定量データを元に、エンジニアの目標設定方法の構築も行いました。
この施策により、生産性向上に寄与すると評価につながるため、モチベーションが上がりさらに生産性向上に向けて努力するという好循環が生まれました。
コスパの良いエンジニアリング向上施策を実施
生産性を向上させるため、比較的改善しやすい「マージ済みPR数の増加」、「PR作成からレビューまでの時間の短縮」に挑戦しました。
マージ済みPR数を増加するために行ったのが、1PRあたりの変更行数は500行以内という基準の設定です。基準を設けたことで、今まで1,000行以上が普通だったPRが分割され、マージ済みPR数の増加につながりました。また、PRの粒度が小さくなることでレビュワーの負担が減り、コードの品質向上にもつながりました。
「PR作成からレビューまでの時間」の短縮に関しても、同様に35h以内という基準を設けました。改善当初、開発組織全体の数値が90hを超えていたため「1/3近くには減らしたい!」と話し合い、この基準にしました。基準を設け継続的に努力した結果、現在は目標としていた35h以内をクリアしています。
生産性を向上させるために、これからしたいこと
順調に生産性を向上している私たちですが、まだまだやるべきことはたくさんあります。直近で特に力を入れている改善施策について、簡単にご紹介できればと思います。
リリース頻度の向上
これまでのリリース頻度は週1回であり、まるまる1週間分の開発資材が一気に本番環境に反映されるという、いわゆるビッグバンリリースが行われている状態でした。そのため、障害復旧時間の遅れや、リリース手順の複雑化が発生していました。
これらの問題を解決するために、毎日リリース体制に順次移行しています。毎日リリース体制に移行して間もないですが、複数のメリットを感じています。例えば、1リリースの粒度が小さくなったことでリリース作業の複雑性が解消されました。他にも、PRがマージされるまでの時間も短くなるなど開発フロー(開発〜リリース)全体に良い効果をもたらしています。
生産性のリテラシー向上
現状、私が各開発チームリーダーを巻き込み、施策を実施しています。しかし、今後開発チームが増えていく中で、今のやり方ではすぐに限界を迎えてしまいます。これを打開するために、それぞれの開発チームが自律的に生産性を改善できるような組織にシフトしていく必要があります。その第一歩として「生産性のリテラシー向上」を考えており、有志による生産性に関する書籍の輪読会を開催することで、少しずつ文化を根付かせていこうと考えています。
最後に
昨年からさまざまな取り組みを実施し、エンジニアの生産性を向上させてきました。しかしながら、まだまだやるべきことはたくさんあります。
ワンキャリアでは、エンジニアの生産性向上に興味があるエンジニアを募集しています。本記事を読んで少しでもご興味持っていただけた方は、ぜひご連絡ください!
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