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ワタシハナニモノ?(3)

先日、ワタシハナニモノ?案件が発動した。

好きな声優さんが音楽活動に区切りをつけるとのことで、オーラスのライブに参戦。

ここのレーベルでは毎回ライブ会場にアーティストへのファンレターを受け付けるBOXを設置してくれる。
そして私は毎度会場についてからそのBOXを見てファンレターを次こそ書こうと思い出す。
今回は最後ということもあり、(ちゃんと思い出して)ファンレターを書くことにした。
友人や大切な人には何かの区切りのタイミングでよく手紙を書くけれど、アーティストへ書くのは久しぶりだった。
柄が気に入って買ったけど登場シーンを見計らっていた便箋が机の上に並ぶ。
ペンを持ってさて書こう!


書き出し…どうしよう。
自己紹介が無難?

〇〇に住んでる△△です。
お仕事は◾️◾️してます。

もしこの書き出しを採用するとして、私は何者であることをここに書き残すんだ?
ファンレターを読んでくれることを前提で、相手に何か自分を印象付けたいと思うと、意外性のある話や、(自分ではまだ落とし込めてなくても)インパクトが強いエピソードを連ねそうな気がする…。
なんか嫌だな。

それをセルフプロデュースで印象付けようとしてる自分も、誇張された印象を他人に与えるのもなんか違和感。
ファンレターを書くことよりも、自分の印象をどうやって相手に伝えるかを考え始めてしまった。

この時書くとしたら
・色々あって就活遅らせました
・でもコロナで全部できませんでした
・病んでる時にアニメに出会いました
・そしてあなたに出会いました
最初の2つを説明するとしたら長すぎて便箋が足りない。
最終的に「そもそも自己紹介いるか???」という思考になり、私が何者であるかの説明文より、どれだけ彼の音楽や彼の存在に励まされ、勇気づけられ私の支えになっていたかを熱く書き残した。

うん、本来のファンレターのあるべき姿はこっちだ。
私が何者であるかはどうでもいい。
この愛が伝われば、私の印象はなんでもいい。
ただ、「あなたに助けられ、救われ、励まされてた人間」でいい気がする。
とてもしっくりきた。

ライブの話をしておく。
何よりライブ中で印象的だったのは、声優さん本人の口からはとても前向きでポジティブな言葉がたくさん紡がれていたこと。
「何かを辞める」決断ってどこかネガティブに感じてしまう風潮があるけれど、全くそんな感じはしなかった。
(とはいえライブ中の私は本当に大号泣だった。)

こうやってまた(直接的ではないけど)好きなアーティストによって何かの影響を受けて、私が変わっていく。
良いんじゃない。
多分私はいつまでも誰かから影響を受けて、変容していく人間なんだと思う。
それがポジティブな時もあればネガティブな時もあるけど、必要な人なんだと思う。

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