なぞる日々

ゴールデンウィークが終わった。
酒飲んでは食べて、酒飲んで、寝て。この繰り返しの日々ですこぶる満足はしていて、その証拠に贅肉が積み上がっている。この贅肉はすぐさま立ち去ってもらおう。

そんな寝正月というのか寝ゴールデンウィークというのか、堕落した生活だけではなかった。

かつて生活していた土地を巡った日々だった。更新しに行ったというよりは、なぞる作業。
毎晩、かつての記憶の中に潜っていき、美化された思い出に甘え、その思い出をまた反芻する。
完全に美化されていると認識した上でも記憶の奥底に潜るのは悪くない。僕は記憶に潜ることはさほど多くない人間なのだが、ハマりやすいということを自覚しているから。

なぞったことで僕は立ち止まったこともあるのだが、立ち止まりたくてなぞったことでもあり、今の僕には必要なのだろう。

土地に思い出が染み付いていて、その思い出に僕自身が染み付いている。

染みは染みとして愛でていくことと、現実の歩みを進めること。これが直近の僕のやるべきこと。

ぐるぐるぐるぐる巡り巡って、目が回れば立ち止まって、進んでいるように思ってても全く進んでいなくて、そうやって立っていられなくなるまで繰り返すだけ。