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自分マガジン 日常のエッセイ編

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日常で起こった様々な出来事をエッセイにしました。あまり役に立ちそうにありませんが、読んでホッコリして頂ければ幸いです。
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2021年4月の記事一覧

遅れてきた親不知

 数年前です。奥歯のさらに奥の歯茎に違和感を覚えました。指で触ってみると、硬い歯のようモノが少しだけ頭を出していました。多くの人にとっては、「なんだ親不知か」程度の話ですが、この年になって親不知が生えてくるなんて想像もしませんでした。  一般的に親不知は、比較的若い時に生えてくるそうですが、こんな年(年齢非公開)になってから生えてくるなんて聞いたことがありません。すかさずググってみると、歯医者さんのサイトに、高齢になってからも稀に生えてくることがあると書いてありました。

急いでるのに・・・

 大学院生の時、学費を稼ぐためにコンピュータ関連の専門学校の非常勤講師をしていました。これは、その専門学校の授業時間に遅刻しそうになった時の話です。  自分で言うのもなんですが、時間には厳しい方で、いつもは余裕をもって授業の30分前には専門学校についていました。しかし、その日は寝過ごしてしまいました。気ばかり焦りますが、いつものバスでは到底間に合いません。出費は覚悟で、仕方無くタクシーを拾うことにしました。幸運にもタクシーはすぐに拾えたのですが・・・。  タクシーに乗って

それは回線工事から始まった

 趣味でパソコン雑誌を何種類も買って読んでいたので、インターネットの基礎知識は、かなり昔からありました。当時は、個人ユーザ向けに”パソコン通信”というものがあり、限られたパソコンマニアが、クローズドな個別のネットワーク環境(NIFTY-ServeやCompuServe)で、”掲示板”などを通じて、細々と交流していました。今では当たり前な電子メールさえも、ありませんでした。日本ではインターネットはまだ普及していなくて、一部の大学や研究所で使われているだけでした。  しかし、海

占いを信じますか? 私の体験談

 スピリチュアルな話ではありません。これは、私の体験談です。  大学院生の時でした。研究室に新しい4年生数名が配属されました。そのうちの一人と雑談していた時でした。「先輩、占いに興味ありますか?」と後輩が私に聞いてきました。「占いには興味ないけど、どうしてそんなこと聞くの?」と言うと、「実は僕、結構占いに詳しいんですよ」と胡散臭いことを言ってきました。その後輩の話を聞くと、次のような数奇な運命で占いの方法を伝授されたとのことでした。  とても大人しそうに見えるその後輩は、

赤い彗星 参上!!

 アニメの話ではありませんが、この話を分かってもらうために、少しだけ予備知識を。『赤い彗星』は、『機動戦士ガンダム』シリーズの登場人物で、主人公以上に人気の高いシャア・アズナブルの異名です。仮面を被った人物と言えば、名前までは知らなくても思い出す人は多いでしょう。これは、そのシャアにまつわる嘘のような本当のお話です。  通勤には自動車を使っています。2年前くらいの帰宅時でした。自宅まであと半分くらいの所にある交差点を曲がると、全身を黒ずんだピンクで塗装された軽トラックが前を

実践してます プチ断食!!

 中田さん(YouTube大学)やサラタメさんなど、多くの人が紹介している「空腹」こそ最強のクスリ(青木 厚 著)に触発されて、久しぶりにダイエットを始めました。最新医学エビデンス(?)に基づく本当に正しい食事法は、「何を食べるか」ではなく、「食べない時間を増やす」だそうです。とにかく、睡眠時間を上手に組み合わせて「16時間断食」を実践するだけで、細胞レベルで体質改善できる、ズボラな自分にとっては夢のような方法です。  ダイエットを思い立ったきっかけは、緩やかな体重の増加で

ジャン・バルジャンのお話をしよう!

 子供の頃、いや今でもそうですが、私の故郷はかなりの田舎でした。これは、私が小学生の頃の話です。  それが悪いことではありませんが、小学校の授業では、方言が使われることも多く、特に年配の先生にはそういう傾向がありました。小3当時の担任の先生も、白髪交じりの年配の先生だったので、その例外ではありませんでした。ある日、いつものようにガヤガヤしながら1時間目の授業を待っていると、初めて見る先生が教室に入ってきました。  その先生は、ピシッとしたスーツを着こなした年配の先生でした。髪

人生を変えた先生

 私の人生を大きく変えたのは、たぶん中三の時の担任の先生です。担任の先生は、数学の先生でしたが、授業の記憶は全くありません。先生には申し訳ないのですが、たぶん、面白くもない真面目な授業だったんだろうと思います。  進路を決める三者面談の時でした。私の成績は良くも悪くもなかったのですが、市内唯一の高校へは余裕で入れる成績でした。そんなわけで、受験勉強どころか、普段の勉強もほとんどしていませんでした。しかし、三者面談の前に受けた模擬試験の散々な成績が出ていたので、先生から何か言

愛読書は『ジャポニカ 大日本百科事典 全18巻』(改)

 今でこそ、小説や実用書、学術書まで幅広く多くの本を読みますが、小中学校の頃は、教科書以外の本はほとんど読みませんでした。例外的に、百科事典は大好きで、調べたいことがあると良く利用していました。しかし、百科事典は内容が大人用に書いてあるため、小学生の頃は難しい漢字が読めないので、難しい漢字を飛ばして、内容を想像しながら読んでいました。  昭和の高度経済成長の時代、大きな百科事典をリビングに並べて飾るのが、ステータスな時代がありました。私の実家も、その例に漏れず、月賦(げっぷ

聞き取れないよ~!

 大学院生の時、外国から来たエンジニア達の通訳兼お手伝いのアルバイトをしたことがあります。しかし、通訳というのは名ばかりで、当時は(今でも)英会話は苦手でしたし、身振り手振りで何とか伝わる程度の拙い英語力でした。  このアルバイト時に、トラブルが起きました。どうやら、コンピュータが故障したようなので、修理に出したい。ついては、同じコンピュータメーカの日本法人にコンピュータの症状を伝えたいのだが、自分は日本語ができないので、英語のわかるエンジニアに取り次いで欲しい、とのことでし

"アイ・ノウ・おばさん" in Guam

 今から5-6年前です。子供たちが、一回も海外に行ったことが無いから行きたい、と言い出しました。仕方ないので、海外旅行入門編として(チープで)お手軽な、グアム島を選びました。入国もスムーズで、ビーチで遊んだり、レストランで食事したり、免税店で買い物をしたりと、旅行自体は楽しい毎日でした。子供たちも、いつもと違う海外気分を満喫できたようでした。  帰りの事です。空港には、余裕をもって出発の2時間前には到着しました。しかし、朝から空港は大混雑でした。長い列になっていましたが、出国

カンゲイコ?

 語彙力が少ない子供の頃は、同音異義語や似通った言葉の違いが良くわかりませんでした。例えば、”乾布(かんぷ)摩擦”は、長い間”寒風(かんぷう)摩擦”だと思っていました。寒空の下での寒風摩擦は、イメージピッタリの気がするのですが・・・。それから、「電車がフツウ(不通)になりました」と言うニュースでは、フツウ(普通)がどうしてダメなの?と思っていました。今でも聞き違いや勘違いも多いのですが、これは小学校低学年の時の話です。  たぶん、冬休みの時だったと思います。夕方、祖母の家に

日の丸弁当の思い出

 小学生の時は、好き嫌いの激しい偏食児童だったこともあり、給食が苦手でした。その当時、うちの田舎の中学校はお弁当でしたので、「中学からはお弁当だ!」と楽しみにしていたのですが、私が中学に入学するタイミングで給食センターができて、中学も給食になってしまいました。母親は弁当を作らなくて済むと大喜びでしたが、私は「あと3年も給食か…」とかなりガッカリしました。  高校になって、やっと弁当になりました。私が通った田舎の高校には食堂(学食)は無く、お昼は弁当か購買部(売店みたいな場所

リアル反面教師

 かなりネガティブな内容が含まれています。読まれる方はご注意下さい。  ”反面教師”は、教師(学校の先生)以外にも使われますが、これはリアルな先生の話です。通常は、好印象で忘れられない先生のことを書く人が多いと思いますが、ここでは真逆のパターンを紹介します。  私が通っていたのは田舎の小学校だったので、のんびりしていて、おおらかな先生が多かったのですが、その先生はミスター管理教育みたいな強烈な個性を持った先生でした。まずは、ノートの書き方から注意を受けました。その先生の方針で