衒学おやじ・電磁郎の部屋 (Pedantic Master, Denjiro’s Room)

ディジタル時代に逆行して、アナログな紙の本が好きです。小説も好きですが、学術書も好きで…

衒学おやじ・電磁郎の部屋 (Pedantic Master, Denjiro’s Room)

ディジタル時代に逆行して、アナログな紙の本が好きです。小説も好きですが、学術書も好きです。いつもは、もっぱら読む側ですが、時々、無性に文章を書いてみたくなります。駄文ですが、エンタメ系の小説やエッセイを書いています。よかったらお立ち寄りください。

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冒険科学小説『ウロボロスの遺伝子』 あらすじ

 この物語にはミステリィ要素が含まれていますが、本格的なミステリィではありません。ネタバレがあっても十分楽しめると思いますが、このあらすじにはストーリーの80%程度が明かされています。この小説をお読み頂いてる方で、まだ続きを読んでないんだよ、という方は読むのをご遠慮下さい。まだ、全然この小説を読んでいなくて、どんなものだか覗いてみようと興味を持って頂いた方には、ぜひ読んで頂きたいと思います。  ここからあらすじが始まります。  三年前の晩秋のある日、未明に一つの事件が解決

    • 諭吉から栄一へ

      2024年7月3日の今日から、新しい紙幣が発行されます。今回は全ての紙幣で図柄が一新されます。野口さんは北里さんに、樋口さんは津田さんに、福沢さんは渋沢さんにリニューアルされました。今回も男女平等を意識して、5000円札は女性の肖像になっています。新紙幣は偽造防止の新技術が取り入れられているらしいのですが、まだ実物は見ていないので、色味や質感等がどのように変わったか、これからが楽しみです。 今回の図柄を見ると、これまでお札のメインの数字が漢字だったのが、外国人観光客に配慮し

      • 魔法の”魔法瓶”

        暑い季節には水分補給が欠かせません。最近はどこにも自動販売機があるし、コンビニなどもあるので、必要な時にお茶や水が購入できます。しかし、手元に魔法瓶があれば、いつでも水分補給が出来てとっても便利です。 魔法瓶という表現は古臭くて、最近はあまり使われていないようですが、飲料を長時間保温・保冷できるようにした容器のことです。この魔法瓶、内部の構造が内瓶と外瓶の二重構造になっていて、その間を真空状態にすることで熱の移動を防ぎます。英語では Vacuum Flask と言いますが、

        • "なんちゃって園芸"#8 枯れそうです

          前回の記事では、”植物の成長が凄い”という事を書いたばかりなのに、早くも枯らしそうになっています。”なんちゃって園芸”の本領発揮です。 ベランダで育成中の”悪魔の実がなる植物”キワーノが、瀕死の状態です。一週間前までは青々と勢い良く育っていたのですが、いまは葉っぱが黄色くなっています。長雨による日照不足なのか、水のやりすぎなのか、枯れそうな原因はよくわかりません。 同じように育てているペピーノは、順調そのものです。その隣のプチトマトも順調です。ひょっとすると伸ばし放題に伸

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          金の斧と銀の斧の違和感

          金の斧と銀の斧の話は、よく知られた寓話です。あらすじは、こんな感じです。ある日、樵が木を切っている時に、誤って鉄の斧を泉へ落としてしまいます。すると泉の女神が現れて、樵が落としたのは金の斧か銀の斧かを訪ねます。樵がどちらでもないと正直に答えると、女神は金・銀・鉄のすべての斧を樵に渡しました。それを見ていた欲張りな男が自分も金の斧をもらおうとしますが、男の嘘は女神に見抜かれて何ももらえませんでした。 この話で言いたいことは”正直が一番ですよ”という事らしいです。でも、この話に

          主権者意識の欠如について

          少し前から東京都知事の選挙戦がスタートしました。今回は50名以上の候補者が名乗りを上げていて、大きな盛り上がり?を見せています。これまでは「誰がなっても変わらないよ」といった諦めムードがありましたが、今回はちょっと違うようです。 あまり偉そうなことを言うつもりはありません。しかし、政治を他人任せにしてはいけません。政治への無関心が政治を腐敗させます。自分が直接政治をしなくても、選挙で投票することで、信頼する誰かに任せることはできます。政治の主権者は政治家ではなく、選挙民なの

          感謝してます 9万ビュー

          今朝、全体ビューの数を確認した時にあと少しだったので、今日中には達成できるなと思っていましたが、先程ついに90000ビューを達成しました。これも一重に、つまらない記事でも読んでくれる忍耐強い皆さんのお陰です。これからも、役に立たない記事をせっせと書き続けようと思っています。 ショボイ記事ばかりで、皆さんの生活には直接のメリットはありませんが、記事を読んで少しでもホッコリして頂ければ幸いです。最近は、ブログ執筆が習慣化していて、テーマが決まれば500文字程度の記事なら比較的短

          イギリスとフランスの微妙な歴史的関係

          天皇皇后両陛下はチャールズ国王からの招請を受け、6月22日からイギリスを訪問されています。このイギリス訪問に便乗して、イギリスとその隣国のフランスとの関係について書いてみようと思います。 歴史的には、イギリスとフランスは何度も戦争を経験していて仲が悪そうですが、以外と密接な関係があります。現在のイギリス国王は当然英語を話しますが、フランス語を話していた王様がいました。この王様がノルマン朝の初代、ウイリアム一世です。ウイリアム一世は、1066年にエドワード懺悔王が亡くなると、

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          デジタル小作人はダメなのか?

          夕餉を食べながらNHKの『クローズアップ現代』を見ていたら、”デジタル小作人”という言葉が出てきました。少し差別的なニュアンスがあるこの言葉は、DX(デジタルトランスフォーメーション)と関連して語られることが多いようです。この番組の趣旨は、どうやら”日本企業がデジタル小作人化して、GAFAなどのデジタル地主に搾取されている”という事らしいのです。実際、デジタル関連の国際収支の赤字は、2023年には5兆5000億円に達したらしい。 アメリカのGAFAやMicrosoft(マイ

          自画自賛しても良いですか?

          小林よしのり先生が書いた『ゴーマニズム宣言』というマンガでは、「ゴーマンかましてよかですか?」というキメ台詞が使われていました。私はそこまでゴーマンではありませんので、少しソフト路線の”自画自賛”程度に留めておきたいと考えています。 自画自賛とは、自分で自分のことを褒めることです。この言葉は、自分で描いた絵(画)に自分で賛を書くという行為から来ています。ここで、賛というのは絵画に書き込む詩や文章などのことで、他人に書いてもらうのが一般的です。 このブログのトップ記事のビュ

          近未来小説 東京都知事選20XX

          西暦20XX年、東京都知事選は未曽有の局面を迎えていた。前年に週刊誌にスクープされ、政治資金規正法違反で都知事が辞任したため、その年の1月に急遽都知事選が行なわれることになった。 2024年の東京都知事選をキッカケにして、東京都知事選の候補者数は増加の一途を辿っていた。2024年の選挙では56人が立候補したが、その次の都知事選では100名を超える候補者が立候補した。 20XX年の立候補者は1005名となり、遂に立候補者数が4桁の大台に突入した。東京都知事選は、さながら”お

          パクリとオマージュ

          パクリとは、大口を開けてものを食べるときのオノマトペでもありますが、他人のお金やアイデアを盗むことも意味します。その由来は、やくざ・不良などの隠語らしいのですが、はっきりしたことはわかりません。タイトル画は、たぶん有名な猫のキャラクター・キティちゃんをパクったものかもしれません。しかし”色白&大きなリボン”以外はあまりにも似ていないので、オリジナルキャラ?なのかもしれません。 パクリと同系統の言葉に、オマージュ(尊敬を込めた作品)があります。オマージュ(hommage)は、

          モノホイールという乗り物

          米デューク大学の学生チームが、世界最速の電動式モノホイール↑↑となるEV360の製造に着手しているというニュースを読みました。モノホイールは、大きなタイヤの中に人が乗っているバイクのような乗り物です。車輪が一輪しかないので、モノホイール(mono wheel)と呼ばれています。モノホイールの歴史は結構古く、19世紀後半に始まったそうです。しかし、当時の技術では走行時のバランスが非常に不安定で制御しづらく、普及しなかったようです。 このモノホイールの写真を見て思い出したのが、

          商売の本質は分かり難い

          商売の本質は目に見えない所にあり、素人では中々気付けません。 スタバと略称される『スターバックスコーヒー』は、その名の通りコーヒーの専門店です。しかし利益の多くはホットコーヒーではなく、フラペチーノに代表される”冷たいドリンク”からあげています。実は、スタバはコーヒー屋さんではなく”冷たいドリンク屋”さんなのです。 マクドナルドは誰もが知るハンバーガーチェーンですが、実はハンバーガーではあまり儲かっていません。関東ではマック、関西ではマクドと呼ばれるマクドナルドで利益を上

          オジサンのための現代用語#34 くっ殺

          この言葉を現代用語とカウントして良いのか迷うところですが、『くっ殺』という言葉があります。これは、ゲームやアニメの中の言葉らしいのですが、プライドの高い女騎士↑↑などが敵に捕まった時に言うセリフです。 女騎士さんは、捕まったことに対する恥辱/不甲斐なさで「捕まるくらいなら死んだ方がマシ」と思って「くっ・・・、殺せ」と言うらしい。このセリフが短くなって”くっころ”という略称で定着しました。 この言葉の起源は明らかではないそうなのですが、エロゲー/エロマンガ等で多用された結果

          毎日がスペシャルだと疲れちゃう

          「あなたはスペシャル(特別)な存在です」と言われれば、悪い気はしないはずです。我々の人生は、生命の神秘である受精の瞬間から始まっていますが、それは最初の大きな奇蹟であり、スペシャルな瞬間です。 その後も、誕生、成長、入学、卒業、結婚・・・と、多くのスペシャルイベントが待ち受けています。日々の生活の中にも、スペシャルが満載で、”毎日がスペシャル”と感じている人もいるようです。 たしかに、小さな出来事でも、様々な偶然の出来事の結果であり、極論すればスペシャルだと言えます。”毎