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脱ROI!顧客理解を重視したDeNAマーケティング組織の変革(前編)

DeNAマーケティング公式Twitter開設しました!

こんにちは。DeNA のモリシーです。
DeNAで様々な事業のマーケティングに関わりながら、直近は自分たちもマーケティングしよう。ということで、DeNAマーケティングをマーケティングするプロジェクトのオーナーもしています。
第一弾の記事「「自分たちを」マーケティングできないでマーケターって名乗っていいの?」は多くの方にみていただき、ありがとうございました!

また、前回の記事でお伝えしていたのですが、より多くの方に見ていただけるよう、DeNAマーケティングの公式Twitterを開設しました( https://twitter.com/DeNA_marketing )
こちらでも様々な情報を発信していくので、みなさん是非フォローよろしくお願いいたします!!

さて、今回は、前回の記事の予告のとおり、DeNAのマーケティング組織についてです。

DeNAのマーケティング組織の現状

まずは、今のDeNAのマーケティング組織について説明させてください!
全社横断のマーケティング組織であるマーケティング統括部には、マーケティング戦略立案、デジタルマーケティング、マスマーケティング、リサーチなどの機能があり、DeNAの様々な事業にメンバーをアサインしています。
事業によっては事業部内にマーケ組織やマーケ担当者がいるケースもあり、より事業に近い距離にいる事業部付けのマーケターと、よりマーケティングの専門性をもったマーケティング統括部のメンバーでプロジェクトを組んでマーケティングを推進していきます。

本日は、ゲーム事業のマーケティング組織だった2020年4月からマーケティング統括部長になり、組織変革を進めてマーケティング統括部を全社共通機能に変化させた齋藤さんに、DeNAのマーケティング組織のここ数年の変化、今どういったことを大切にしているかについてきいてきました。

2年前のDeNAのマーケティング組織の課題

※マーケティング統括部 統括部長 齋藤 亮介
P&Gやインテルなどのグローバル企業、およびコンサルティング会社などを経て、2015年にライアットゲームズの日本法人に参画。2018年9月DeNA入社。2020年よりゲーム事業のマーケティング組織であるマーケティング統括部の統括部長に。2022年からはマーケティング統括部を全社横断のマーケティング組織にし、DeNA全事業のマーケティングに関わる。

モリシー「齋藤さん、本日はよろしくお願いします!」

齋藤「はい、よろしくお願いします。なんでも聞いてください。」

モリシー「さっそくですが、2020年4月にマーケティング統括部長になったときに、DeNAのマーケティングにどんな課題を感じていたのですか?」

齋藤「いきなり切り込みますね笑。その時の一番の課題感は、マーケティングの議論をする際に、数字の話がメインになってしまっている事でした。ROIやLTV、CPIなどはマーケティングの人達と話していた時に良く出て来ていたのですが、じゃあ実際のターゲットは誰なのかやゲームの売り込みポイントは何かという話が不足していました。」

モリシー「2010年代はマーケティングはデジタルマーケティング、特にパフォーマンスマーケティング(運用型広告)が一般的でしたし、DeNAはその分野で先駆的でしたからね!でもそれって何が問題なのでしょうか?」

齋藤「パフォーマンスマーケティングは数字を見ながら最適化できることで、ある程度のターゲットとベネフィットが導き出されるのですが、ともすると競合他社と同質化してしまったり、広告反応度が低いが重要な顧客を取りに行く観点が薄れてしまうのです。やはり、マーケティング戦略の主要な部分であるWho(ターゲット)とWhat(ベネフィット)がしっかり定められていないと競争が厳しくなってきた市場では勝てません。その時は既にスマホゲーム市場も厳しい競争にさらされてましたから。」

モリシー「なるほど!デジタルやパフォーマンスマーケティングといった手法が問題なのではなく、それだけに依存してしまうことが危険なのですね。では具体的に何を変えたのですか?」

齋藤「はい、まずはビジョンとして、「心に刺さる体験の作り手」というのを設定しました。我々はターゲットの心に刺さってこそ意味があり、それをクリエイティブに作っていくのだという意思を込めています。そして組織としては、マーケティング戦略を策定してその実行まで責任を持つ部署をつくり、その部長を最初は私が兼務して、その重要性を組織全体に明示しました。そして、組織文化変革のために、顧客理解を第一にするように伝えました。」(後編に続く)

マーケティング統括部が発足してから、部内での使用頻度が一気に増えたといわれる「顧客理解」というキーワード...。
noteは長くなりすぎるほど、ユーザーの離脱率が高くなる(※)ということで、ここでも「顧客理解」を生かして、続きは(後編)とさせてください!

※参考:本文のポイント (noteのはじめかた)


次回は「脱ROI!顧客理解を重視したDeNAマーケティング組織の変革(後編)」です。お楽しみに!