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【DeNA】「自分たちを」マーケティングできないでマーケターって名乗っていいの?(前編)

ムチャブリは突然に

頭を抱えながら失礼します。はじめまして。DeNA のモリシーです。

会社員をしていると、ごくまれに「ムチャブリ」というのが降ってくることがあります。ムチャブリとは、困難な仕事をいきなり頼まれることです。みなさんもご経験ありませんか?今回、私にその「ムチャブリ」が降ってきました。。今、その「ムチャブリ」に頭を抱えているということです。

※ここでいう「ムチャブリ」は筆者の主観であり、会社や上司にとってその認識があったかは断定できません

指令!「自分たちを」マーケティングせよ

マーケティング統括部 副統括部長 山下裕大
「突然だが、モリシーに自分たちをマーケティングしてほしい。採用マーケティングをやってほしい」

※マーケティング統括部 副統括部長 山下裕大 
入社当時から大変お世話になっている方。海外の大学卒業後、コンサルティング会社を経て、DeNAに入社。HR領域の幅広い知識・経験があり、当時はHRメンターや最終面接官として接点を持っていた。2020年以降は、マーケティング実行組織のマネジメント職を経て、ゲーム事業の経営推進や、複数事業のマーケティングパートナー、事業戦略やマーケティング戦略、組織戦略の立案等に従事...気になる山下さんの話はまた別の機会に....

「サ、サイヨウマーケティング???」
採用もマーケティングも知っていますが、「採用マーケティング」という言葉に聴き馴染みはなく、理解に時間がかかります。

山下「現在DeNAではマーケター採用を強化している。DeNAのマーケティング組織が共通組織化し、関わる事業領域/マーケティング領域が増えてきている

たしかにそうですね。もともとはゲーム事業本部の中にあるマーケティング組織でしたが、今は共通組織となってゲーム外の事業のマーケティングについても関わってますね。DeNAのマーケティング組織に属して現在5年目。マーケティング組織の変遷は身をもって体感してきました。

山下「そういった背景で、求める人材も変わってきた。DeNAのマーケティング組織で自分の力を思う存分発揮し活躍したいと思う人材に入社してもらいたい。そのためには、もっと私たちが何を行っているか、何を大切にしているかをみなさんに知ってもらわないと。そういった意味での、自分たちをマーケティングする、いわゆる『採用マーケティング』をしてほしい。マーケターなら自分たちもマーケティングできないと!

たしかに、私たちはマーケターです。自分たちをマーケティングできなくてマーケターと名乗っていいのでしょうか!!?いや、よくないです!
マーケター心(?)に火がついた私は、この指令に意気揚々と「Yes」の返事をし、採用を強化する上で、あらためて採用マーケティングについて考えました。

採用マーケティングのWHO/WHAT

DeNAの採用マーケティングを考える上で、通常のマーケティング同様、WHO(誰に)/WHAT(何を)/HOW(どうやって)のフレームワークで考えてみます。
ここでは、マーケティング統括部副統括部長の山下さんとのリアルなやりとりをそのまま載せたいと思います笑

WHO(誰に)

山下
「まずはターゲットとなる方の人物像をすり合わせよう。モリシーはどんな方に、仲間になってもらいたい?」

モリシー「私は好奇心旺盛で、熱量あるタイプの人と一緒に働きたいです。あとは、DeNAの組織カルチャーにフィットできる人が良いと思います」

山下「そうだね、パッションのある方と一緒に働きたいね。DeNAの企業カルチャーにフィットできる人をもう少し言語化してみようか」

モリシー顧客思考で考える事が出来る事は必須かなと思います。あとは自走力があれば大きな役割を勝ち取れる組織だと思うので、チャレンジ精神を持っている人がカルチャーにフィットすると思います。専門性や事業領域は必要ですかね」

山下「幅広い知識が必要ではあるけれど、1つの事を突き詰めた経験のある人は勝ちの型をもっている人も多いのでウェルカムだね。DeNAは業務領域がエンタメから社会課題の解決までと広いから、特定の業界特化ではなく、様々な事業を経験をしたいという方の方が合うね」

DeNAの事業ポートフォリオ

モリシー「そうですね、私が入社してからの数年でも大きな変化があったので、色々な事業を食わず嫌いせずに楽しめる方がいいですね。あと、マネジメント経験とかはあった方がいいですか」

山下「事業リーダーとマーケティング戦略を立案したりする事もあるので、マネジメント経験はなくても、リーダーシップを発揮できる方だと、組織ニーズと合致するね」

モリシー「確かに、DeNAではマネージャーかどうかに関わらず、結果を出すために周囲を巻き込んでガンガン推進する強いリーダーシップを持った方が活躍していますし、そういった方に是非仲間になってほしいです!」

山下「人物像がクリアになってきたね。ターゲットを一言でまとめると『マーケティング経験を一定積み、新しいチャレンジと結果を求めている方』と表現できそうだね」

WHAT(何を)

山下
「ターゲットが明確になってきたけれど、そのターゲットのベネフィットはなんだと思う?」

モリシー「ただ単純に自分たちが押し出したい事をアピールしても、ターゲットには刺さらないのでターゲットのメリットを考える必要がありますね」

山下「ターゲットベネフィットとDeNAの打ち出したい強み、そして競合の特長を鑑みて、差別化できるWHATを策定することが重要だね」

モリシー「DeNAの行動指針であるDeNAQualityにもなっている、
・本質的な価値の提供に集中し、清々しくチームの一員として取り組む
・立場にかかわらず自分の考えを誠実に直言し、また意見には真摯に耳を傾ける
・多様性を尊重し、活かし合う
という企業カルチャーから生まれる『新しい取り組みにチャレンジしやすい環境』であることは、ターゲットニーズの『新しいチャレンジと結果』と重なると思います」

DeNA Quality(DeNAHPより)

山下「今モリシーが言ってくれたようなポイントは、DeNAのOBやエージェントなど社外の人と話していても、他の会社と比べてDeNAの良い点だと言ってもらえるケースが多いから、差別化できるポイントだと言えそうだね」

モリシー「はい、加えて、ゲーム、ライブストリーミング、スポーツ、ヘルスケアなど様々な事業があるので、チャレンジの打席が多いのと裁量が与えられる点も新しいチャレンジがしやすい環境だと思います」

山下「そうだね。あと元HR経験者としては、DeNAは人材の多様性はかなりあると思ってる。コンサル出身者から、有名なAIエンジニア、消費財メーカーのマーケティング出身者や広告代理店出身者など、様々なバックグラウンドを持った人材と一緒に働くことで、より新しいチャレンジで結果を出しやすい環境があると感じているんだよね」

モリシー「確かにそうですね。『企業カルチャーと多事業展開によりチャレンジがしやすい環境があること』をWHATにするのがよさそうですね」

ということで、無事採用マーケティングのWHO/WHATが決まりました。

WHO(誰に)
「マーケティング経験を一定積み、新しいチャレンジと結果を求めている層」
WHAT(何を)
「企業カルチャーと多事業展開によりチャレンジがしやすい環境があること」

続いてHOWを考えるのですが、ここで問題発生です・・・

山下「ありきたりなHOWじゃつまらないから、この採用マーケティングのHOWでも『新しいチャレンジ』をしてよ!」

まさに「ムチャブリ」。。冒頭の頭抱えはここに起因するのです。
少し長くなったので、続きは後編で。

【DeNA】「自分たちを」マーケティングできないでマーケターって名乗っていいの?(後編)お楽しみに!