見出し画像

良いデザイン・プロダクトを作るには「仲間を知ること」 から。

みなさん、こんにちは🙋‍♀️
DeNAデザイン本部です。

DeNAの開発・制作現場で活躍しているデザイナーの、キャリアや働き方をご紹介するインタビュー企画 「Designer’s Career Crunch」。第一回目に登場してもらったのは、アートディレクター / デザイナー の 松田 愛理(まつだ えり) です。松田さんはDeNAに中途入社してから約6年間在籍しており、現在はライブ配信サービス『Pococha(ポコチャ)』のUIUXデザインを中心に、現場で活躍しています。仲間・チームからの信頼が厚い松田さん、普段からどのようなことを心がけお仕事をしているのでしょうか。

ーーー
<松田 愛理さんプロフィール>
多摩美術大学情報デザイン学科卒業。
株式会社ディー・エヌ・エー デザイン本部サービスデザイン部 デザイナー。新規事業やアプリ開発など、主にUIやブランディングに関わる仕事を担当している。現在は、ライブ配信アプリ『Pococha(ポコチャ)』でデザインを担当。
ーーー


「優秀なエンジニアと一緒にアプリを作りたい。」入社までのキャリア

■ まずは松田さんのご経歴を教えてください。
多摩美術大学の情報デザイン学科を卒業して、もともとインターネットやパソコンが好きなタイプだったこともあり、新卒でWeb系の制作会社に入社しました。その頃はまだiPhoneが発表されてまもなくで、UXやUIという言葉も普及していなかった時代です。コーポレートサイトやキャンペーンサイトなど数年間で様々なタイプのWebサイトを作りました。

その後は、友人に誘われてゲーム系のベンチャー企業に転職し、1年くらいアバターゲームのデザインをしていました。ただ、自分のキャリアとしてはずっとゲーム制作をするイメージが湧かなくて。転職を考えていたときに、タイミング良くDeNAと出会いました。

■  DeNAに入社したきっかけや経緯は?
DeNAの人事の方が大学時代の講師で、「最近なにやってるの?」とSNSで連絡が来たので状況を伝えました。そしたら「一緒に仕事しよう」と誘ってくれて、詳しいお話を聞いてみたんです。

DeNAは手掛けている事業が幅広いので、アプリはもちろん、Webも広告系の仕事もあると聞いて「やりたいことが全部できそう」だと思いました。その頃には自分自身がWebよりアプリを使うことが多かったので、アプリのUI制作に興味がありました。自分の経験が活かせるイメージができましたし、今後の身の振り方を考えたときにちょうど良いと思いました。

それに加えて、優秀なエンジニアがたくさんいそうなのも決定打のひとつでしたね。以前ゲームを作っていたときに、自分が良いと思って提案しても、エンジニアに「できません」と言われて実現できないことが多く、それがフラストレーションになっていました。優秀なエンジニアがいれば、最適なデザインを現実できることが増えそうなので、開発の環境にも期待できました。

画像2

新規事業の立ち上げ時期は、起業したばかりのスタートアップ企業と同じ。

■ 入社されてからは、どのようなお仕事を担当したのでしょうか?

最初はマーケティングの部署からスタートしました。LPやWebサイトを作るお仕事です。それまでのスキルセットがマーケ寄りだったので。

入社して3ヶ月後くらいには他社との協業のサービス開発の担当になって、これは結構な大型案件の立ち上げで、リリースまでに1年以上かかりました。それまでこんなに大きなプロジェクトに携わったことがなかったのでとても楽しかったです。

■ その案件の終了後、どのようなプロジェクトに配属されましたか?
その後は、新規事業であるライブコマースのフリマアプリ「Laffy(ラッフィー)」のデザインを担当しました。プロダクトオーナー、エンジニア、デザイナーである自分の3人で始めたんです。やっと念願のアプリUIデザインができました。ちなみにラッフィーは当時、日本初のライブコマースサービスだったんですよ。

この規模でのサービス開発が初めてだったので、かなり新鮮でした。決まったバジェットの中で、開発からマーケティングまで全部3人でやっていました。チラシを配ったり、インフルエンサーに会いに行ってサービスを使ってもらえるよう交渉したり、自分で配信をしてみたり……。

■ まるで立ち上げ初期のスタートアップ企業みたいな環境ですね。

3人でしたからね。少人数だからこそ自分にも決定権があって、好き勝手できて楽しかったです。スマホ向けの縦長の視聴画面や、配信者を主役にしたデザインを作るのも面白かったです。デザイナーは私ひとりでしたが、他のメンバーもデザインに意見をくれるし私もデザイン以外のことにも口を出しました。全部自分の思い通りになるわけではないけど、メンバーと意見交換しながら決めていくのは楽しかったです。

リリースしてからもターゲットをピボットしたり、デザインリニューアルをしたりと色々やったんですが、ライブコマース自体が時期尚早だったのか、1年ほどでクローズする判断となってしまいました。DeNAでは常にこういった小さい新規事業をたくさん立ち上げていて、拡大するものもあれば短期間でクローズしてしまうものもあるようです。

サービスが急成長!ライブ配信アプリ「Pococha」のデザイン事情

画像2


■ ラッフィーの終了後は、Pocochaのデザインチームにジョインしたんですね。

配信に関しての知見もあったので、それを活かせる配属になったのかと思います。Pocochaは、CtoCのライブ配信アプリサービスで、業界的にもサービス的にも盛り上がりそうな時期にジョインしました。リリースから1年半で3回目のリニューアルのタイミングでしたね。
はじめはとにかくデザインしなきゃいけない素材が多かったです。UIをほとんど一人で作っていたんですけど、アイテムなど素材制作にずっと追われていました。
並行してブランディングを固めて欲しいと頼まれたんですが、一人でするのは難しいと判断してやりませんでした。

■ 上司に言われるとついうなずいてしまいそうですが、そこは冷静な判断で。

当時、すでに抱えている業務が忙しすぎて、このタイミングで並行してブランディングやっても全部が中途半端になると思ったんですよね。Pocochaの方向性もまだ完全に見えている気もしなくて。

しばらくしてブランドマネジャーがアサインされ、もうひとりデザイナーも参加することになって、リブランディングを考えられる体制が整いました。

チーム化してからは、それぞれの業務をセクションにわけて進めました。ひとりはイベント関係のデザイン、私はUIなどそれ以外のデザインという分け方にして。お互いやったことすべてキャッチアップしようとすると時間やコストがかかりすぎるので、共有事項はあえて少なくして必要以上に干渉しないようにしました。お互いが別々の方向へ走っていたから、少ないリソースでリブランディングもできたし、イベントの拡張もできたのかな、と思っています。

■ デザイナー同士が良いバランスだったんですね。

この時一緒にやってたデザイナーが偶然にも大学の同級生だったので、いいバランスが保てていたのかもしれません。彼女とは大学でもグループワークをやったこともあって、その延長線のような感じで。同じ会社で再会してまたグループワークをするって、ちょっとイイ話っぽいですよね。(笑)

このリブランディングを経て、Pocochaは2020年にグッドデザイン賞を受賞しました。

■ デザインのポイントはなんでしたか?

UIは極力シンプルに、ライバーたちが一番目立つように心がけました。世の中のトレンドはちょっとくすんだ色使いだったんですけど、サービスのカラーはあえてビビッドにして他サービスと差別化させたのがポイントです。現在は広告などサービス外で使えるようなカラーパレットを多様化させたり、ガイドラインを拡張したりしながら運用しています。

チームワークの鍵は「たくさん話して相手を理解すること」

■ チームの拡大や受賞など、順調に進んでいるように感じましたが、制作の際に大変なことはありましたか?

私は結構楽観的なタイプで、サービス内でユーザー間の問題を見つけることがあまり上手ではないんですね。そういった点は企画の方々がすごく細かい気付きにくい部分まで見つけてくれて、それを改善していってるんです。ただ、Pocochaチームに入って最初のころは新機能や改善の施策を理解するのが大変でした。Pocochaの企画の担当者はみんな熱量が高くて、「こういうサービスにしたい」「こんな機能を作りたい」という指針を口頭で伝えられることが多かったんです。企画書があっても、それがめちゃくちゃ長い。詳しく聞いた上で、適したデザインに落とし込む作業はなかなか大変でした。

企画の方々は本当によくユーザーのことを観察して考えているんですよ。もともとユーザー課題を発見するのが苦手だった自分は「どうしてこういう考えたんだろう?」と企画の意図を探れないことが最初は多かったです。同じバックボーンがあればわかることもあると思うんですが、自分が途中からジョインしたこともあってなかなか目線が揃わなかった。なので、まずはとにかく同じ目線で話せるように、相手がどんな人なのか、何を考えているのかを理解するところから始めました。仕事の話もどんどんしたし、一緒にご飯を食べたりカジュアルなコミュニケーションを取ったりして、考えや人柄からどういう視点を持って企画しているのかを探っていきました。同じコンテキストの上で開発ができるようになりたかったんです。

共通のコンテキストが生まれてからは、なんとなく「こう考えているんだろうな」とわかるようになって、デザインもしやすくなりましたね。企画書のフォーマットも整ってきて効率化されてきています。

■ 松田さんは人との向き合って業務を円滑にされているんですね。デザイナーがそこまでチーム内のコミュニケーションにコミットするのは珍しいかもしれません。

本当はその辺はライトにやりたい方だと思ってたんですけどね。(笑)でもそれをスルーしちゃうと良いものができないなぁと思って。一緒に働く方はみんな色々考えて企画してくれているので、ちゃんと理解した上で作りたいんです。長期的に見るとそれが効率アップにも繋がりました。特にDeNAの方は優秀で信頼できるので、できるだけわかり合いたいと考えています。

「優秀なメンバー」×「様々なプロジェクト」=飽きない環境

■ 将来的には、どのようなデザイナーやアートディレクターになりたいですか?

うーん、実はそんなに深く考えてないです。昔から先のことを具体的に考えることはあまりなくて、流動的に動いています。

最低限のお金を稼げることを前提に、「楽しいと思えない状態」は一瞬でも作りたくないとは思っています。もし楽しくなかったら、どうやったら楽しくできるか考えて改善します。時間が限られている中、いやなことはなるべくやりたくないので……今は楽しく働けています。

■ 最後にDeNAの良いところを教えてください!

まず、社内に良いメンバーが揃っていると思います。優秀なエンジニアやビジネスチームといいものづくりを一緒に目指せるところは好きですね。

また、ひとつの会社で様々な規模のサービスがあるので、これまで飽きずに働けています。私の場合、ラッフィー開発時は3人チームでしたが、Pocochaは開発フェーズも規模も全然違うので同じ社内なのに転職したような新鮮な気持ちになれました。他の企業より、開発チームごとに働き方の差があると思います。だから事業会社でも全然飽きません。

- - - - - - - - - - - -

 
DeNAでは、UIUXデザイナーを募集してます。

DeNAのお仕事に興味を持ってくださった方は、下記求人から気軽にエントリーしてみてください。まずはお話できたら嬉しいと思っています。

- - - - - - - - - - - -
DeNA デザイン本部では、DeNAで活躍するクリエイターたちの活動を、さまざまなメディアを通してお届けしています。興味のある方はぜひフォローいただけると嬉しいです。
DeNA Design Magazine(note)
DeNA Design(Portfolio)
Twitter
instagram
Facebook

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?