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名前のない不自由の戯れたの 4「魔獣と信者」

魔獣と信者

シンプルに少人数で劇場公演をやるのみだと、ただの縮小公演みたいになってしまう。 
今この時期を過ごした、通過している、いまの感性で何かを作りたいという欲求。 感性と完成。 終わる。 

Zoom演劇がどうとかではないのか。新たな可能性が見え隠れした、演劇のそこを、なにか掴み取りたい。演劇全体をどうとかではなく、自分の演劇を先に進めたい。
例えばそれが、劇場公演のなか、そこにテレビがあり、そこに誰かの顔が映って、その人と芝居する。それ自体は珍しいことではないはずだ。 「ほりぶん」でもむかし観たことあるし、演劇の中に映像が入り込み、そこと会話する、リンクするというのは昔から存在する手法だと思う。
じゃあそれを考えたとき、Zoom演劇はなにが違うのか。

リアルタイムかどうかというのももちろんあるだろな。 その映像がいま起きている事かどうか。 そこにいるはずのない人がいま喋ってるとすると、、価値が生まれる? 価値ってなんだ。 おもしろいかどうか。
つまるとこそれだと、ただ映像を持ち込んだ芝居作りなだけで、進化とはならないのか。 進化? いままであったものと変わらない。

Zoomっていうツールが正解なわけではないというか、むしろ失敗ではあると思っている。 ただそれしかないから、それが流行ったからそこに向かったってだけで。 じゃあ本質的な部分はなんだろか。 現状によって変わった見方はなんだ。

劇場が使えなくなった。 人も集まれなくなって、目の前で「生」で起きていることを、その場で観るということができなくなった。
その代替え案として生まれた、演劇の映像配信。
もちろん過去の公演動画をネット上や別の媒体で観ることは今までもできたわけだから、特殊性でいうと「Zoom」というアプリのコロナ禍での普及。 世界中の社会全体に浸透した、ツール、ズーム。
うーん。
うんこ。
ズームがうんこってわけではなくて、考えがまとまらない私のあああ頭がうんこ。えーと。

劇場じゃなくても、役者が集まらなくても、ライブ配信を使えば、生の演劇を観せられる。 ここがスタートなのか。 基本は会話劇。 Zoomで話しているという設定ありきがやはりやりよい。

個人的にも、ひとり芝居であればZoomで稽古は可能だと実感した。
きっとZoomでの会話劇だって、テクニックを詰めていくという事では、十分演出可能なはず。
存在はわかってきた、「Zoom演劇」という存在は。
じゃあ「Zoom演劇」がもたらした感動はなにか。

劇場に行かなくても芝居が観れる。 家でも役者が観れる。 家でも芝居ができる。 他に何かあるか。
Zoomという新たな要素で生まれつつある可能性を、「やはり劇場での公演には敵わない」でつみ取りたくない自分がどこかにいやせんか。

フワフワした緊急事態宣言解除のなか、かなり危うい状況ながらも、
【 Zoom演劇 】 → 【 無観客配信演劇 】 に向かいつつあると思われる。
Zoomの出番これで終わりか。 このまま「新たな日常」みたいな胡散臭い言葉とともに原始的な劇場公演にまた戻っていく。 それがなんかどっか気持ち悪い。

だからってどうすりゃいい。
AI、人工知能の出現によって「将棋」は価値観を変えられたように思っている。 人間よりAIのほうが「将棋」強くなっちゃったから。 だからこそ、人間と人間が将棋を指すという行為について落ち着いて考えることができると思う。

「演劇」はAIの参入を拒んだ。と勝手に思っている。 無意識のうちに、人間が人間を観るというその原初からの行いを私たちは選択した。 結果、いまだAIの持つ演劇的可能性は未知のまま放置され、無いことになっている置き去りのまま。

Zoomもそうなってしまう。
進化を拒む。 ゆえに演劇。 そしていつまでもいつまでも同じことの繰り返し。
また戻る。また戻る。 またそして公演中止を繰り返し。
繰り返し。。 繰り返し。。。 繰り返し。。。。

Zoomがもたらした別次元をどうにかもうひとつの「演劇」にできないか。
もはやZoomっていうアプリはどうでもよくて。 もっと別の、この期に垣間見えた可能性のきざし。
別次元の世界への入り口を、なかったことにせず、むしろ強引に強引にこじ開けて、異次元との亀裂みたいなものを育てあげたい。
で、見たことのない別世界の魔獣みたいなのがその亀裂から現れて、演劇を食らい尽くすみたいな。
それを倒す聖闘士みたいなのもいていい。

私は、Zoomは魔獣を呼び込む魔界の窓であると信望する私は、その信者である。ワハハハハハハハハハハ!!ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!

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