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子供の頃に想像した「大人」と「おとな」になった今の自分

僕はあと1ヶ月ほどで23歳になる。

年齢だけを考慮すると、もう立派な大人だと思う人が多いだろう。

しかし、子供の頃想像していた「大人」というものにはなれていないなと感じる。


小学生の頃の僕には、同じ人間である「子供」と「大人」が全く別の存在に見えていた。

もはや違う生き物なのではないかとさえ感じていた。


その理由は、「大人」がすごく強い存在だと思い込んでいたからだと思う。


子供のようにわがままを言わないし、子供のように遊びたいなんて思わないと思っていた。

子供のように悩まないし、子供のように泣かないと思っていた。


そういう「大人」のイメージが頭の中で確立されていたため、「大人」になることってすごい難しいことのように感じていた。

そして、いつか「大人」になれる日なんて本当に来るのだろうかと未来を案じていた。


あれから10年以上が経った。

結局僕は「大人」にはなれなかった。

というかなれるはずがなかった。


だって、この世界に僕がイメージした「大人」という人たちなんてほとんど存在しないのだから。


僕が「大人」だと思っていた人たちは、本当はいっぱいわがままを言いたがっていた。

いっぱい遊びたがっていた。

いっぱい悩むし、いっぱい泣いていた。 

全然強くなんてなかった。

「大人」に見えているだけで、実は中身は子供と何ら変わらない「おとな」でしかなかった。


そしてそれは僕も同じ。

23年かけて外面、内面ともに大きく成長したが、「おとな」にしかなれなかった。

しかも、年々悩む時間や泣く時間は増えるばかりで、あの頃想像した、強い「大人」像からはどんどん離れている気さえする。


でも、これでよかったなと思う。


僕はずっと歳を重ねるのが怖かった。

強い「大人」にならざるをえないために、自分らしさが消えていく気がしていたから。

子供時代と大人時代の間に区切りをつけないといけないと思っていたから。


でも実際は、子供心を持ったままここまでこれた。

弱い自分のままでここまでこれた。


『「大人」になんてならなくていい。』

その事実があるだけで、「おとな」として生きていく未来は明るい。

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