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HSPと後天的に繊細になっている人の違い

HSP(Highly Sensitive Person)について、知れば知るほど、自分自身が生まれつき強いHSP気質であったと感じることが多いです。幼少期から大人になってからの人とのつきあいや、自分自身の性向にも当てはまることが多いです。

しかし、世の中にはHSPのように生まれつき繊細な気質を持っている人と、生まれつき繊細ではないけれど、幼少期にトラウマなどを受けた影響で繊細さを装っている、あるいは後天的に繊細になったがいます。

HSP提唱者のアーロン博士もそういう事例があると指摘されています。まず両者に共通することは、自分は繊細であると周りの人にも言うことです。

ただ、生まれつきHSP気質の人は、社会的な生活をする上で、それを隠して周りに合わせようとすることもあります。今のようにHSPが知られる以前は、特にそうでした。ですから、とても内気な人だとか、何か付き合いづらい人だとか思われることもあったのです。

これに対して、後天的に繊細になった人は、自分はとても繊細で傷つきやすい、ウサギのハートの持ち主だ、などと機会があるたびに友人などに話したりします。タチの悪いことに、そういう人たちは本気で自分は繊細だ、HSPだと思い込んでいる場合もあります。(笑)

HSPは、遺伝的な生まれつきの気質ですが、後天的に繊細になった人は、一見HSPのようにも見えますが、本質的には全く異なるタイプです。

後天的に繊細になっている人は、たとえば家の掃除とか、整理とかが全く出来ず、環境に無頓着なことが多いように思います。ただ、音や匂いや味にだけは敏感だったりする場合もあるので、なかなか見抜くのは難しいです。

また酷い場合は、全く罪悪感や後ろめたさを感じることなく、不倫をしたりする人もいるようです。要するに後天的、あるいは一時的に繊細になった人は、自分を正当化するのが上手なようです。

人生は、楽しむためにある。生きているうちに、何でもやって、一杯楽しまなくちゃ!というのが口癖の人もいます。その考え自体は素晴らしいのですが。誰かを傷つけたりしてまで、というのは話が違います。

子供の頃や大人になってから人から酷い目に遭ったからとか、普段は人並み以上に仕事をして稼いでいるからとか、パートもしながら家事もしっかりこなしているから、法に触れなければ、少しぐらいのアバンチュールは認められるハズだと自分を正当化したり。

彼(彼女)らは、ある意味、根本的にとても図々しい性格を持っているのかもしれません。たとえ人の道を外れた行為をしていても、罪悪感や後ろめたさを感じることもなく、自分には当然の権利があると勘違いしてしまうのです。身近なHSPを大きく傷つけていたとしても、特に気にかけることなく。

中には、幼少時のトラウマや仕事や人間関係のストレスから、環境に過敏になり、それが身体に出て、一時的にアトピー性皮膚炎などになったりする人もいます。

生まれつきのHSPと後天的に繊細になっている人の違いは、アトピー性皮膚炎などの症状が治癒した後に、わかります。辛い症状から解放された後でも環境に敏感か、それとも自分の行為を正当化してしまうような図々しさが顔を出してしまうか。

生まれつきHSPの人は、環境からの影響を敏感に受けてしまうので、たとえば部屋が散らかっていたり、埃が舞うような環境には耐えられないハズです。

生まれつきHSP気質の人は、健康状態がどうであれ、敏感であることには変わりは有りません。

また後天的に繊細になっている人は、生まれつきHSPの人の大きな優しさにつけこんで、便利な人として利用してしまうこともあるので注意が必要です。本人は悪気が無いつもりでも、HSPは大きく傷つけられていることもあります。

生まれつきのHSPと後天的に繊細になっている人との違いを理解して、HSPの人は、図々しい繊細さんに利用されて疲弊しないように、ある程度の距離を置くことが大切です。

人の気持ちに共感したり、悩み事の相談に乗ったり、身体のケアをしてあげたり、仕事を手伝ったりすることは、HSPの得意なことですが、その優しさを利用されないように注意しましょう。

私は、自分自身の辛い経験を元に、生まれつきウサギのハート?を持った多くのHSPのかたのサポートができればと思っています。

Cover Photo by Степан Галагаев


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