間違っている人を正そうとする前に

インターネットの普及からおよそ30年くらいが経ちましたでしょうか。ネット社会、SNSによる誰もが個人の意見を発信できて、知らない人の情報が簡単に閲覧できる現代、他人のすることや言葉に「間違っている」と意見することに遠慮がなくなっているように感じます。まるで間違っている人には敬意を払う必要はないかのようですが、自分が矢面に立たされれば敬意のない発言を見知らぬ人にすることが、正しい価値観だとは誰もが思わないでしょう。

しかし、目の前にいない赤の他人と違って、私生活で身近な人に対してほど、はっきりと「貴方の考え方は間違っている。」と言うのは、その後の関係性を考慮すると憚れるものです。

そもそも、何が正しくて何が間違っているという定義は、その出来事を見ている人の一方的な角度からでしか言えないものです。ほとんどの人が自分の行いや価値観を「間違っている」とは思っていません。その時々の自分が正しいと思うからこそ、言動に出すのですよね。そしてもちろん、後に自分の行いに後悔したりもするのですけれど。

間違っている人を正したい気持ちのある人や、他人に間違いだと非難されることに嫌気がさし疲れ果てたような気持ちのある人へ、ほんの少しの気づきがあるだけで見え方が違ってくる、そんな話をしたいと思います。

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