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吉濱ツトムさんの講演会に参加…勇気が湧きました

吉濱ツトムさんの著書『隠れアスペルガーという才能』が出版された当時、私はその出版記念講演会に参加したことがあります。時は2016年2月5日、会場は東京の八重洲ブックセンター。この文章では、その講演の内容を中心にお伝えします。

ちなみに本書は、アスペルガー症候群の診断からもれてしまうようなグレーゾーンの人を対象に、その特徴や改善方法について書かれたもの。

私は本書をアマゾンで予約注文して、発売早々に読みふけりました。ところが購読直後に、講演会開催のビックニュースが飛び込んできます。なんと本書を八重洲ブックセンターで購入するだけで、講演会に参加できるという太っ腹な企画。(つまり、チケット代は書籍代のみ)しかも吉濱さん本人からサインがいただけるなんて!

手元にすでに一冊あるものの、「これは行くっきゃないでしょう!!」と思い、当日会場に駆けつけました。

出版記念講演会の内容と感想


先ほど述べた通り、本書はアスペルガー症候群のグレーゾーンの人を対象にしたものです。隠れアスペルガーの人は、繊細でまじめな人が多く、生きづらさを抱えています。一見ふつうの人ですが、強すぎる劣等感や不安感で悩み苦しんでいることも、決して少なくありません。本書では、隠れアスペルガーのマイナス面を抑え、プラス面を伸ばす方法が書かれています。

肝心の出版記念講演会の内容は、以下の通り。

  1. アスペルガーがなぜ劣位的に見られてしまうのか

  2. 隠れアスペルガーがこれからの時代に人材になりやすい理由

  3. 才能の見つけ方や活かし方

  4. 質疑応答

私、そもそも、話を聴きながらメモを取るのが苦手なのと、聴くのに集中したかったため、記録は全く残していないんですよね……(以上、言い訳)

だから、実際の講演内容とはズレが生じているかもしれませんが、特に印象に残ったエピソードを箇条書きで紹介します。

1.ワクワクすることと強みは違うもの。

  • 才能=ワクワクではない。

  • 才能を見つけたとき、ワクワクしなかったとしても、それは全くかまわない。

2.アスペルガーは凹凸がはっきりしているので、才能を見つけやすい。

  • ふつうの人はまんべんなく何でもできるので、才能は見つけにくい。

  • アスペルガーは出来ることと出来ないことの差が激しいため、才能を見つけやすい。

  • アスペルガーはマイナス要素さえ取り除けば、プラス要素を活かすことができる。

3.幸せになろうとしなくてもいい。楽になれればいい。

  • 幸せになろうとすると、現実と理想がかけ離れてしまって、鬱になることもある。

  • 幸せなろうとしなくても、大幅に楽になれればそれでいい。

私はこの「楽になれればいい」という言葉に、とても気持ちが楽になりました!数年経った今でも、この言葉は心に残っています。

吉濱ツトムさんの言葉になぜ勇気が湧くのか


吉濱ツトムさんの前作『アスペルガーとして楽しく生きる』と、今回の『隠れアスペルガーという才能』を読んだとき、私の中から勇気がふつふつと湧いてきました。それは講演会で話を聴いたときもそうです。

八重洲ブックセンターから外に出たときはダッシュして、「おっしゃ!がんばるぜい!」ってガッツポーズをしてましたもん(笑)

なぜ吉濱さんの言葉に励まされるのか。理由は3つ考えられます。

1.正直で嘘がないから

吉濱さんは書籍であっても、講演会であっても、歯に衣着せない物言いです。嘘は微塵も感じられません。しかも発達障害がある人たちに対して、腫物に触るように接していないところが、非常にいいです。

時折、支援者の方と接していると、気を遣われすぎてかえって申し訳なくなることがあります。そういう心遣いがないと、かえって自然体でいられるんですよね。

(ちなみに、正直というのは、アスペルガーの長所のひとつです)

2.改善の道筋を具体的に見せてくれるから

吉濱さんが提案するアスペルガー改善法は、体系的かつ実践的です。

コンパスだけを渡されて、こっちの方角に行ってみるといいよと、アバウトにアドバイスされても、前に進むにはためらってしまいますよね。具体的な地図を渡されて、この道を通れば目的地に着くと断言された方が、安心できるような感じです。

(そもそも、アスペルガーには、抽象的なことよりも具体的の方が分かりやすいです)

3.等身大の存在で励まされるから

吉濱さん自身がアスペルガーの当事者であって、それを改善して活躍しているからこそ、言葉に説得力があります。吉濱さんは天才的な知能の持ち主ですが、ある意味、等身大の存在に感じられます。

出版記念講演会では、たくさん学ぶことがありました。

吉濱さん、どうもありがとうございます!

前作『アスペルガーとして楽しく生きる』の感想文はこちら↓


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