見出し画像

発達障害のある人は要注意…熱中症対策と体験談

「発達障害のある人は、熱中症に気をつけたほうがいい」

私はASD当事者として、そのような主張を無闇にしたくはありません。

ただ、今年の夏は殺人的な暑さ。私も最近、熱中症になりかけました。自身の特性と体験を照らし合わせても、注意するに越したことはないと思います。

厚生労働省のサイトを参考にしながら、熱中症についてまとめてみました。


発達障害のある人が熱中症に注意すべき理由

1.感覚鈍麻のため

発達障害のある人のなかには、感覚過敏な人がいます。その反面、感覚鈍麻な人も多いでしょう。

(例)
・汗をかきにくい
・暑さや喉の渇きを感じにくい

2.こだわりが強いため

こだわりが強いと、体調管理が疎かになる傾向があります。

(例)
・仕事やゲームなどに没頭しすぎて、暑いのに衣服やエアコンの調整に気が回らない。
・特定の服しか着たくなくて、厚着をしてしまう。

発達障害のある人の熱中症対策

発達障害の有無に関わらず、熱中症対策は早めに心がけたほうがいいですね。

  • 日傘・帽子の着用

  • 日陰の利用、こまめな休憩

  • 水分・塩分補給

  • 体を冷やす

上記の対策に加えて、「感覚鈍麻」「こだわりが強い」という特性に合わせて、対策を立てたほうがいいでしょう。

(例)
・暑さを感じにくい人は、室温をこまめにチェックする。
・水を飲み忘れる人は、時間を決めて水分補給する。

厚生労働省のページに、障害のある方向けの熱中症対策がまとめられています。もしよかったら、参考にしてくださいね。

熱中症になりかけた?私の体験談

じゃあ、何で急に、熱中症について書こうと思ったのか。

冒頭にも触れたとおり、私自身が熱中症になりかけたからです。

一昨日、会社の健康診断を受けたのですが、何と採血できないというハプニングが起きました。おそらく脱水症状を起こしていたからでしょう。胃のバリウム検査を受けるため、朝にコップ一杯の水を飲んだまま、2〜3時間くらい断水していました。

注射針を私の腕に刺してから、まじまじ私の顔を見る看護師さん。みるみる青ざめていく私。

「ごめんなさい!血液を3本採らなければならないのに、1本しか採れません!」

採血開始から数分後、採血管をシェイクしながら、看護師さんは申し訳なさそうに叫びました。私は病院に来るまでに滝のような汗をかいたので、身体が干からびて、血が採れないのも無理ありません。

でも、それ以上に、私は院内の騒がしさに参っていました。そう、私は聴覚過敏。健康診断はガヤガヤしているので、とても苦手です。採血中は、周りの人々の声が轟音のようで、吐き気がしたほどです。

毎年嫌々受けているバリウム検査も、今回ほど待ち遠しかったことはありません。とにかく頭のなかは水のことでいっぱい。バリウム検査後に、水をガブガブ飲んで、採血に再チャレンジ。その後は貧血と耳鳴りで、すっかりダウンしました……

(バリウム検査で、セメントのような造影剤を飲み干したのも、気持ち悪さの原因ですね。というか、それがNo1の理由かも)

まとめ

「熱中症になると、感覚過敏もひどくなる」

今回の体験から、私は痛いほど学びました。思えば私の聴覚過敏は、体調を崩したときに比例してひどくなるみたいです。

同じ当事者でも、視覚過敏がある人は眩しさで痛くなったり、嗅覚過敏がある人は匂いが鼻についたりすることも、あるかもしれませんね。ふつうの人以上に熱中症が辛くなるのでは……と、ちょっぴり心配です。

体調不良を、何もかも発達障害というフィルターで見るつもりはありません。妙な偏見に囚われることになるからです。そのような特性があるのを知ったうえで、夏の暑さをしなやかに乗り切っていきたいですね。



【お知らせ】

※「発達障害とコミュニケーション」について、本を上梓しました!

※本のプレゼント・キャンペーンも実施中です。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?