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お久しぶりです。

骨転移が発覚してから、薬の副作用や気持ちが落ち着くまで半年かかりました。これからは空いた時間でまたこちらにnoteをつけていこうと思います。


今日は最近私がよく感じる「手当て」について書きたいと思います。

3年前、辛い抗がん剤生活を送っていた私は主人にこうお願いしたことがあります。

「背中を撫でるだけでいいから」
「手を繋いでくれるだけでいいから」

毎日24時間、心も身体も疲れ果て泣くばかりの中で、私がずっと主人に訴え続けた事です。結局、叶うことは一度もありませんでしたが…

主人の考えでは「そんな事をして癌がなくなるわけでもないのに」「無意味」だと。今となっては分からんでもないですが、当時は冷たくあしらわれた気がしてさらに自己嫌悪に陥っていました。


きっかけをくれたのは通っているエステの店長さんの言葉でした。

「手を当てる『手当て』と言うのはその通り、こうして手を当てるだけで良い作用があるんですよ」

そう言って施術中に自律神経の集まる場所に手を当てて温めてくだったのです。

  • ツボを温める。
    不安な気持ちを抑える。
    優しい気持ちになれる。
    落ち着く。
    オキシトシンが分泌される。
    リラックスする。

『手当て』にはこんなに素晴らしい効果があると言う事を改めて知りました。あの抗がん剤に耐えていた時、私が無意識に欲しかったのはこの安心だったんだなぁ。

病気や怪我がみるみる治る、なんて事はありませんが『手当て』と言う言葉は処置を施す医療行為を示すだけではないと言う事が分かり、それ以来自分で毎晩お腹の自律神経の集まる場所(↓このへん)を温めるようにしています。

肋骨と横隔膜の境目の少し左寄り

先日、小学校1年生の息子の担任の先生からお電話をいただきました。

「音楽会の練習前になると毎回しおんくんが足が痛いと言ってうずくまってしまうんです。練習が終わったらケロッとして痛みもなくなってるみたいなんですが…」

と言った内容で、心当たりのあった私は「すみません💦すぐに対策します」と電話を切りました。

と言うのも、上の子ども達にもあったんです。足が痛くなる時期が。『プレッシャー』『不安』『寂しさ』からくる痛みで、我が家ではそれを『足痛い病(←そのままかい)』と呼んでいます。

初めて長女が「足が痛い」と言い出した時、うずくまって脂汗をかいて猛烈に痛がっており、こりゃ大変!と大きな病院で検査をしてもらった事があります。

その時に先生から言われた事を私は一生忘れません。

「どこも悪くないですね。弟か妹、産まれましたか?『成長痛』と言うのは医者の逃げです。これは精神的な不安からくるものです。薬はただ甘やかす事。お母さんが無理な時は、お父さんやおばあちゃんが撫でてあげてください。」

まさに弟が産まれたばかりだったのでこれには驚きました。

以来、長女も長男にも2歳ごろから始まったその『足痛い病』は、学年が変わった時やテストの前、お友達とうまく行かない時などプレッシャーや不安を感じる度に発生し、その都度撫でると言う日々を過ごしてきました。私はただひたすら撫でながら話を聞くだけ。

これが撫でるだけで本当に痛みはおさまるようなので、やはりこれも『手当て』の賜物だったんだなと思います。

実際この方法で足を撫でながらしおんの話を聞くと「音楽会でやりたい役ができなかった」と言う不満と「みんなの前で歌うのこわいねん」と言う不安を知る事、そしてそれを励ます事ができました。

「ママによしよししてもらったらなんでか治ったわ!ママ何したん?!ほんまにめっちゃ痛かってんで!」

ママが魔法でも使ったかのように驚く素直な我が息子。笑

その夜、そんな息子用にミサンガを編みました。
翌朝、

「足が痛くなりそうやったらこのミサンガの事思い出して。ママのパワーはこれにいっぱい入ってるからね。」

と言って足首に巻きました。

その日の放課後、先生からまたお電話で

「今日は足が痛くならずに初めて音楽会の練習に参加できました!しおんくん『お母さんがミサンガ作ってくれたからもう足痛くないねん』言って最後までがんばりました!」

と言ってもらえてホッと一安心でした。

これからも足痛い病はしおんを襲ってくるやろけど、なんぼでも話聞いたる。なんぼでも撫でたるから安心して育ってな😌

さて、今回は『手当て』には魔法のような力があると言う事を書かせていただきました。

なんせ言いたい事が多すぎてまとまらず、うまく伝わってるか分かりませんが…

とにかくあなたの周りで泣いてる人がいたらそっと手を当ててあげてください🍀


ところでW杯の観戦で夜ふかし気味の今日ですが

日本代表には本当に素晴らしいスポーツマンシップを見せてもらいました。もう鳥肌が止まらなかったです。

最後は、あのPKで勝ってたら泣いただろうけど、惜しくも負けたので、観ている方は讃える気持ちが先行した瞬間でした。

泣いていたのは選手の方。特に三笘選手の涙にはグッとくるものがありました。そんな三笘選手に寄り添っていた幼なじみの田中選手。これまた目頭が熱くなる場面でした。

厳しい環境を共に乗り越えきたチームメイトへの抱擁、励まし慰めの肩ぽんもまた『手当て』と呼べるのではないでしょうか。

ドイツとスペインじゃ勝てるわけないと大半の人が思ったグループをまさかの首位通過。その大健闘に日本中が沸きました。

感動と勇気を本当にありがとう。

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