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慶應に受かってわかった受験に大切なこと

私は先月慶應義塾大学に現役で合格した。精神病で通信高校入学を余儀なくされ、その上遊び続けた末に中退し高卒認定をとるところから始めた受験にしてはまずまずの出来だと思っている。

しかし、受かった後に受験関係の情報を見直すと、どうもなにかが引っかかる。受験期に絶対に必要だと思った価値観がどんどんと崩れていくのを感じた。
今回初投稿として、私立文系受験に限った話ではあるが、これから受験を控えている高三生などに向けて僕が感じた「本当の受験のリアル」を書きたいと思う。
駄文だが許して頂きたい。


1ネットに転がる受験情報のリアル

まずは上に書いた私の経歴をより具体的に書きたいと思う。
私は中三の6月に精神病を患って不登校になった。家から出ることもままならない日が何日も続き、自動的に普通科への高校をあきらめ通信制高校への入学が決まった。ここで留意してほしいのが、私はもともと成績が良い子供ではなかったということだ。内申点も32/45ほどだったし、テストも五教科で410/500ほどしかなかった。早慶に受かる人は上位2%、つまり中学校から好成績を収め県内指折りの進学校に入学した人が上位国立または早慶を専願で目指し勉強した人を指すとされているから、相当低い状態であったことはお判りいただけるだろう。不登校になる前に目指していた高校も偏差値60程度の自称進だった。当時は予備校にも行っていなかったため、自然受験に関する情報はネットに頼ることになる。今考えれば、随分と不安をあおられたと思う。

①早慶専願は1割しか受からない。
②早慶の英語は旧帝より難易度が高い。さらに学部によっては高得点を求められる。
③早慶は超難関であり、参考書学習では対応できない。

いまさらっとみただけでもこのような情報が散見された。病気から立ち直り受験勉強を始めた高二の10月ごろ、私はこのような情報にうちのめされた。
さらにYouTubeの受験チャンネルでは「早慶に受かった私は一日14時間勉強していた」、「早慶○個受かった私の勉強法」などといった動画が多くあり、なにを参考にしていいか全くわからなかった。
いま早慶の上位学部に受かった私ならこう答える。

①確かに学部によりけりではあるが、ほとんどの学部の合格者は私大対策をゴリゴリにした受験生である。
②高難度というよりとれなくてもよい悪問が多い。よって総合的な英語力を試される宮廷のほうが圧倒的に難しい。
③英単語、解釈、長文、山川の教科書どれをとっても超良書。予備校に頼りすぎるやつは落ちる。

そして私はYouTubeの受験情報はほとんど使い物にならないと思う。私大定員厳格化、そして新課程導入という荒波にもまれた私たちにセンター時代の早慶の問題が簡単だった年に受験をおえた先輩方の助言が当てになるのだろうか。スタプラにいる他の受験生の勉強時間も同様ではないか。これを読んでいる人には他人の勉強時間と自分のものを比べて自己嫌悪に陥っている人はいないだろうか。私もそうだった。しかしそれは全くの無駄である。あいまいな情報になってしまうが、私が受験時代につながっていた勉強時間が「多い」受験生はことごとく落ち、毎日コンスタントに7~8時間勉強していた受験生は早稲田に合格していた。
この章で言いたいことは、早慶でもMarchでも、所詮は受験勉強であり、途方もない勉強時間がマストでもなければ奇をてらった勉強方法が必要なわけでもない。pvがついたら詳しく書くが、簡単に言えば私大受験は過去問を10周でもしたらおのずと対応できる力はついてくる。自分に合わない勉強法を調べている暇があったら、さっさと過去問演習ができるまでの力をつける暗記をただやり続ければよい。そうすれば自分に合った勉強法がみつかるはずだ。

2予備校のリアル

志望大学の偏差値、苦手科目の補強、得意科目の向上、どれをとってもまず頼ろうと思うのが予備校だ。私は一科目週一回の講座を予備校で受講し、講座がない時間は自宅で学習していた。金銭的に余裕がなかったのもあるが、第一私は英語も日本史も自分でできる確信があったからだ。考えてみてほしい。早慶対策の講座を調べると、どの予備校でも「早慶大英語」「早慶大日本史」などとひとまとまりにくくって開講している場合が多い。しかし、この講座を取ることが合格への一番の近道なのだろうか。私は違うと思う。例えば、早稲田の英語を見てみる。偏差値上では一番の上位はもちろん政経であるが(数学必須なために私文専願が受けることはほぼなくなったのはおいておいて)、この学部はそもそも総合問題であるために詳しい対策が必要である。次に社学と法。この二学部の偏差値はほぼ同じであるが、それぞれ鬼畜なほどの単語力と難関国立志望向けの英作文が課される。この大きな違いを、「早稲田文系」とまとめた講座で埋めることはできるのか。慶應に関しても法の微妙なニュアンスを問う問題と、速読力が試される商の問題をひとまとめにしてもいいのか。
これから受験を控える人の中には、周りがみんな予備校に行くために不安になる人もいるだろう。私は個人的には自習室を確保する目的で予備校に入るのはすごくいいと思う。しかし、自分の勉強をすべて任せるつもりで入会するのは絶対にやめたほうがいいだろう。予備校の授業を受けるのみで合格するならば、なぜ毎年早慶志望の予備校生がおちる現象が発生するのか。重要なのは自分がいる環境を利用することと、自分の苦手をなくすために自学自習をつづけることだと思うのだ。


3これからの受験に大切なこと

私が受験した明治大学と慶應の二学部はbbsを見ると圧倒的に難化の声が出かかった。共通テストも同様だ。25年から始まる新課程導入と大学受験における重点の変化のせいで、24年度の入試は散々だった。今年浪人する受験生には共通テストを旧課程で受ける措置があるとはいえ、本命の私大入試では新課程が立ちはだかっているのは避けられない。新課程で入試を終えた私が言うのもどうかと思うが、これからの私大受験では特徴的な問題に対応する力をつけるのがすごく重要だと思う。例えば私が合格した24年度の慶應法学部では、日本史世界史ともに大幅な傾向の変化が起こり、過去最低の点数を取ったと嘆く人が少なくなかった。日本史に限って言えば、大問すべてが資料問題というのはみられないかたちだろう。これも、共通テストからの歴史の思考力を重視する風潮があるからだろう。しかし私は基本的な資料を一問一答で抑えていたため、本番では80後半の点数を取ることができた。ほかにも要因はあるだろうが、これは基本的な問題を落とさないように自学自習してきた結果にほかならない。結局どんなに重点が変わっても求められているのは基礎的な問題を取ることその一点にあるように思える。それに必要な本も、今の時代なら本屋に山ほどある。予備校においても新課程の不安は同様だ。不安をとるほうほうはひたすら勉強するしかない。ぜひ、これから私が書くnoteなども参考にしてもらいながら、早慶への合格目指して頑張ってほしい。




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