Dean@Edinburgh

NYとエジンバラの大学で、スパコンや、科学計算ソフト開発を続けて20年以上が経ちました…

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NYとエジンバラの大学で、スパコンや、科学計算ソフト開発を続けて20年以上が経ちました。 今までとは全く違うことを始めてみたくて、Pythonと機械学習を勉強し始めました。 機械学習/AIが、どこまで行けるのか、楽しみです。

記事一覧

Python:会議時間をCrontabに設定し、自動Zoom出席する

事前にスケジュールがわかっているズーム会議の時間設定をcrontabに渡し、会議時間にZoomが立ち上がる設定コードをPythonで実装する。自動でZoom会議に入出するコードは、…

CrontabでPyAutoGui: MacOS

会議時間にアプリが自動で立ち上がりそのまま入室するには、前記事で作成したSeleniumとPyAutoGuitを使ったコードを、crontabかpythonのscheduleに組ませておくことで可能…

Python:自動でZoomに参加する

準備OS: MacOS Sonoma 14.2.1 ENV: python 3.12.5 opencv 4.10.0 opencv-python 4.10.0 selenium 4.24.0 PyAutoGui 0.9.54 chromedriver_autoinstaller 0.6.4 Pillow 10…

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Pythonの定期的実行:Cronとscheduleモジュール

Croncron(crontab)とは、ジョブ管理コマンドで、指定された日時、もしくは時間間隔でジョブを実行する。実行されるジョブは、crontab(cron table)でスケジュールされる。…

Dean@Edinburgh
2週間前
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統計的推定:最尤推定 多変数正規分布

正規分布$${\mathcal{N}({\bm \mu,\Sigma})}$$に従うデータ$${({\bm x}_i, i=1,\cdots, n; {\bm x}_i=(x_{i1},\cdots, x_{id})^T)}$$の尤度は、 それぞれの確率密度関数が$…

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3週間前

統計的推定:最尤推定 ロジスティック回帰

2クラス分類に適用されることの多いロジスティック回帰は、シグモイド関数$${\displaystyle{f(x)=\frac{1}{1-\exp(-x)}}}$$によって、出力が$${(0,1)}$$内の確率値に変換…

Dean@Edinburgh
3週間前
1

統計的推定:最尤推定 Maximum likelihood estimation ベルヌーイ分布、マルチヌーイ分布、1変数正規分布に従う標本の場合

標本$${\mathcal{D}({\bm x})}$$が、パラメータ$${\theta}$$で記述される確率密度関数$${g({\bm x};\theta)}$$から発生する尤度関数$${L(\theta)}$$を最大にする$${\hat{\t…

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4週間前

確率変数の和と期待値の不等式:ベルンシュタインの不等式

ベルンシュタインの不等式 それぞれが分散$${x_i=\sigma_i^2}$$を持つ互いに独立な$${n}$$個の確率変数$${x_1,\cdots,x_n }$$は、任意の二つの非負の実数$${\epsilon >0,\…

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2か月前

確率変数の和と期待値の不等式:ベネットの不等式

ベネットの公式ある正実数$${b\geq 0}$$とともに、期待値がゼロで、分散$${\sigma^2}$$の確率変数$${x}$$は、 $${|x| \leq b}$$ならば、$${x}$$のモーメント母関数$${M_x(t…

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2か月前

確率変数の和と平均の不等式:ヘフティングの不等式

ヘフティングの公式 期待値がゼロ$${E[x]=0}$$で、$${a < x < b}$$の確率変数の$${x}$$を扱う。$${\theta (0<\theta < 1)}$$を用いて$${[a,b]}$$間の任意の点$${\theta a …

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2か月前

確率変数の不等式:独立な確率変数の和と平均:チェビチェフ不等式とチェルノフ不等式

チェビチェフ不等式 ある確率変数$${x_i}$$は、ある非負の実数$${\epsilon >0}$$に対して、 Markov不等式$${Pr(|x_i| \geq \epsilon) \leq \frac{E[|x_i|]}{\epsilon}}$$…

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2か月前

確率変数の期待値の不等式:イエンセンの不等式

任意の下に凸の関数$${h(x)}$$の曲線において、$${a,b \ (a < b)}$$の2点を取り、$${\theta,\ 0 < \theta < 1}$$を用いて、2点間のある点$${c, c=\theta a +(1-\theta)b}$$…

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2か月前

確率変数の期待値の不等式:ミンコフスキーの不等式、カントロビッチの不等式

ミンコフスキーの不等式二つの確率変数$${x,y}$$において、任意の実数$${p, p>1}$$とともに、 $${\displaystyle{E[|x+y|^p]^{\frac{1}{p}} \leq E[x^p]^{\frac{1}{p}} + E[…

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2か月前

確率変数の期待値の不等式:ヘルダーの不等式、シュワルツの不等式

ヘルダーの不等式 二つの確率変数$${x,y}$$において、$${\displaystyle{\frac{1}{p}+\frac{1}{q}=1}}$$となる$${p,q}$$に対し、$${|x|^p, |y|^q}$$が期待値を持つ時、 $${…

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2か月前

確率変数の不等式:Chebyshevの不等式

チェビチェフの不等式 期待値を$${\mu}$$、分散を$${\sigma^2}$$の確率変数を$${x}$$とする。 Markov不等式$${\displaystyle{Pr(|x|\geq a) \leq \frac{E[|x|]}{a}, a>0}}…

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2か月前

確率変数の不等式:マルコフ不等式とチェルノフ不等式

確率変数$${x}$$に対し、任意の正の実数$${a,a>0}$$を用いて、 $${\displaystyle{Pr(|x|\geq a) \leq \frac{E[|x|]}{a}}}$$ が成立し、これをマルコフの不等式と呼ぶ。 証…

Dean@Edinburgh
2か月前

Python:会議時間をCrontabに設定し、自動Zoom出席する

事前にスケジュールがわかっているズーム会議の時間設定をcrontabに渡し、会議時間にZoomが立ち上がる設定コードをPythonで実装する。自動でZoom会議に入出するコードは、前記事のコードを使う。

crontabの起動には、subprocessを使い、pyautoguiで時間設定とコマンドを書き込む手順となる。
初めに、Meeting IDと会議時間、会議日程、Passcodeが必要な場合

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CrontabでPyAutoGui: MacOS

会議時間にアプリが自動で立ち上がりそのまま入室するには、前記事で作成したSeleniumとPyAutoGuitを使ったコードを、crontabかpythonのscheduleに組ませておくことで可能になる。
ただし、MacOSではPayAutoGuiをcrontabで使用するには、以下の作業が必要となる。

PATH設定

crontabの実行環境はターミナルとは別環境であるから、PayAutoG

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Python:自動でZoomに参加する

準備OS:

MacOS Sonoma 14.2.1

ENV:

python 3.12.5
opencv 4.10.0
opencv-python 4.10.0
selenium 4.24.0
PyAutoGui 0.9.54
chromedriver_autoinstaller 0.6.4
Pillow 10.4.0
カーネルに入っていないモジュールをインストールしてから、インポートする。

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Pythonの定期的実行:Cronとscheduleモジュール

Croncron(crontab)とは、ジョブ管理コマンドで、指定された日時、もしくは時間間隔でジョブを実行する。実行されるジョブは、crontab(cron table)でスケジュールされる。
このcrontabには、cronジョブのスケジュールが書き込まれ、その書式は以下のようになる。

* * * * * echo ‘Hello’ >> /tmp/test.txt

最初の5つの$${*}$

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統計的推定:最尤推定 多変数正規分布

正規分布$${\mathcal{N}({\bm \mu,\Sigma})}$$に従うデータ$${({\bm x}_i, i=1,\cdots, n; {\bm x}_i=(x_{i1},\cdots, x_{id})^T)}$$の尤度は、
それぞれの確率密度関数が$${f({\bm x}_i)=\displaystyle{ \frac{1}{ (2\pi)^{d/2}\sqrt{det \Sigm

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統計的推定:最尤推定 ロジスティック回帰

2クラス分類に適用されることの多いロジスティック回帰は、シグモイド関数$${\displaystyle{f(x)=\frac{1}{1-\exp(-x)}}}$$によって、出力が$${(0,1)}$$内の確率値に変換される。この関数による出力値$${\hat{y}}$$はデータ$${x}$$が与えられた時に$${y=1}$$となるクラスになる確率$${p(y=1|x)}$$、または、$${y=0}

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統計的推定:最尤推定 Maximum likelihood estimation ベルヌーイ分布、マルチヌーイ分布、1変数正規分布に従う標本の場合

標本$${\mathcal{D}({\bm x})}$$が、パラメータ$${\theta}$$で記述される確率密度関数$${g({\bm x};\theta)}$$から発生する尤度関数$${L(\theta)}$$を最大にする$${\hat{\theta}_{ML}}$$を決める。
尤度関数は
$${L({\theta})=\displaystyle{\Pi^n_{i=1}g(x_i;\theta

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確率変数の和と期待値の不等式:ベルンシュタインの不等式

ベルンシュタインの不等式

それぞれが分散$${x_i=\sigma_i^2}$$を持つ互いに独立な$${n}$$個の確率変数$${x_1,\cdots,x_n }$$は、任意の二つの非負の実数$${\epsilon >0,\ b>0}$$に対し、$${X=\sum x_i}$$は
$${Pr(|X| \geq S) \leq \displaystyle{2\exp\Big(-\frac{S^2}

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確率変数の和と期待値の不等式:ベネットの不等式

ベネットの公式ある正実数$${b\geq 0}$$とともに、期待値がゼロで、分散$${\sigma^2}$$の確率変数$${x}$$は、
$${|x| \leq b}$$ならば、$${x}$$のモーメント母関数$${M_x(t)=E[e^{xt}]}$$は、$${t >0}$$なる$${t}$$とともに、$${\displaystyle{M_x(t)\leq \exp\Big( \frac{\si

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確率変数の和と平均の不等式:ヘフティングの不等式

ヘフティングの公式

期待値がゼロ$${E[x]=0}$$で、$${a < x < b}$$の確率変数の$${x}$$を扱う。$${\theta (0<\theta < 1)}$$を用いて$${[a,b]}$$間の任意の点$${\theta a + (1-\theta)b}$$が定義でき、これを$${x}$$とおき、下の凸関数$${h(tx)=e^{tx}, (t >0)}$$を適用する。
$${

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確率変数の不等式:独立な確率変数の和と平均:チェビチェフ不等式とチェルノフ不等式

チェビチェフ不等式

ある確率変数$${x_i}$$は、ある非負の実数$${\epsilon >0}$$に対して、
Markov不等式$${Pr(|x_i| \geq \epsilon) \leq \frac{E[|x_i|]}{\epsilon}}$$を満たす。
これを互いに独立な確率変数$${x_i, i=1, \cdots, n}$$の和$${X=\sum x_i}$$と平均の$${\bar

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確率変数の期待値の不等式:イエンセンの不等式

任意の下に凸の関数$${h(x)}$$の曲線において、$${a,b \ (a < b)}$$の2点を取り、$${\theta,\ 0 < \theta < 1}$$を用いて、2点間のある点$${c, c=\theta a +(1-\theta)b}$$を取る。
$${h(x)}$$は下に凸であることから、$${c}$$点での接線$${g(x)=h'(c)(x-c)+h(c)}$$は、常に$${h(

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確率変数の期待値の不等式:ミンコフスキーの不等式、カントロビッチの不等式

ミンコフスキーの不等式二つの確率変数$${x,y}$$において、任意の実数$${p, p>1}$$とともに、
$${\displaystyle{E[|x+y|^p]^{\frac{1}{p}} \leq E[x^p]^{\frac{1}{p}} + E[y^p]^{\frac{1}{p}} }}$$
が成り立ち、これをミンコフスキーの不等式と呼ぶ。

証明

$${|x+y| \leq |x|+|

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確率変数の期待値の不等式:ヘルダーの不等式、シュワルツの不等式

ヘルダーの不等式

二つの確率変数$${x,y}$$において、$${\displaystyle{\frac{1}{p}+\frac{1}{q}=1}}$$となる$${p,q}$$に対し、$${|x|^p, |y|^q}$$が期待値を持つ時、
$${\displaystyle{E[|xy|]\leq E[|x|^p]^{\frac{1}{p}}E[|y|^q]^{\frac{1}{q}}}}$$

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確率変数の不等式:Chebyshevの不等式

チェビチェフの不等式

期待値を$${\mu}$$、分散を$${\sigma^2}$$の確率変数を$${x}$$とする。
Markov不等式$${\displaystyle{Pr(|x|\geq a) \leq \frac{E[|x|]}{a}, a>0}}$$において、$${x=(x-\mu)^2, a=(\sigma \epsilon)^2}$$を適用すれば、
$${\displaystyle

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確率変数の不等式:マルコフ不等式とチェルノフ不等式

確率変数$${x}$$に対し、任意の正の実数$${a,a>0}$$を用いて、
$${\displaystyle{Pr(|x|\geq a) \leq \frac{E[|x|]}{a}}}$$
が成立し、これをマルコフの不等式と呼ぶ。

証明

$${g(x)=\left\{\begin{array}{ll}1 & |x|\geq a \\0 & x < a\end{array}\right.}$$

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