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『ARKマルチサーバー』に見るにじさんじとホロライブの違い

 今年に入り、にじさんじとホロライブという2大VTuber事務所において、急速に流行の度合いを強めているゲームがある。その名を『ARK:Survival Evolved』という。
 ざっくりと説明するなら、オープンワールドのマップを探索し、原野に生息する恐竜や古代生物達を捕らえて飼い馴らし、難敵の潜む洞窟や強力なボスキャラクターを踏破するアクションゲームである。周囲の環境に対して不利で無力気味なキャラクター、ブロック化されたアイテムを組み上げる建築やアイテムの合成といった要素が絡み、難易度の高い内容となっている。
 このゲームのマルチサーバーを開設し、事務所に所属するVTuber達でプレイしているのがにじさんじ、そしてホロライブである。先に流行が始まったのはホロライブであり、その噂を耳にしていたにじさんじのライバーが同様にマルチサーバーを開設するに至った、という経緯はあるが、あくまでそれぞれ独立した活動であるため、順序についての論争は割愛させていただく。

 そもそも、ライバーの間で一つのタイトルが流行する、一つのゲームを一緒にプレイするという傾向は前々から存在していた。MinecraftはARKと同じく専用サーバーを開設して各々の創作や散策に明け暮れているタイトルであるし、マリオカートやスマッシュブラザーズなどの対戦ゲームでは、個別の配信やコラボに留まらず、事務所内の大会が企画されるほどである。話題の新規タイトル、フリー配信されているホラーゲームなども、誰かがチャレンジすれば人づてに広がっていき、気づけば誰もが動画を上げているといった調子だ。
「毎度毎度同じゲームばかりプレイしていて、独自性を見出せない」
このような声が視聴者から上がるのも仕方のないことだ。勿論、各々のライバーの配信を見れば、彼らなりの工夫や自発性に気づけることだろうが、数多いるライバーの動画を見比べろとも言い難い。そういうこともあってか、ARKのマルチプレイに関しても苦言を呈す視聴者が見受けられる。
 しかしながら、今回のARKにおいては少し様相が異なるのである。ホロライブのサーバーとにじさんじのサーバーにおける動向と情勢。それはあたかも、事務所それぞれにおけるライバーの特性、活動のスタンスがゲームプレイに現れたかのような内容となっている。そこで今回は、それぞれのサーバー環境やプレイ状況について簡単に触れながら、両者の違いを挙げていくことにする。

1.PvPを選んだにじさんじ、PvEを選んだホロライブ

 まず目立った違いとしては、にじさんじとホロライブとのゲームモードの設定の差が挙げられる。
 ARKでは、プレイヤー同士が敵対できるPvPモードと、プレイヤー同士の敵対攻撃ができないPvEモードが存在している。前者においてはプレイヤーや飼い馴らした恐竜だけでなく、相手の設置した建築物なども破壊できる。そのため、プレイヤーの考え次第で他者の活動を邪魔したり、建物を壊してアイテムを奪うことができてしまう。実際、ARKの公式サーバーではPvP環境下の妨害・略奪が日常茶飯事となっており、初心者には取りつきにくいゲームとなっている。

 にじさんじもホロライブも、サーバーを開設した当初はその点を考慮してかPvE環境を導入していた。しかし、プレイヤーの人口が増えるにつれ、にじさんじサーバーの方ではPvP環境を求める声が上がるようになった。その結果、現在のにじさんじサーバーは時間帯でゲームモードの切り替わる環境となっている。こうした変化の背景には、ゲームプレイに慣れ強力な恐竜達を手懐け始めたライバー達の『自信』や『退屈感』があったのではないかと思う。
 最初のうちはどんな生物も致命的な脅威になるが、一度戦闘能力の高い恐竜を手に入れると野生個体はさほど恐ろしくなくなっていく。その恐竜も交配によって代重ねすればするほど強くなる。更に、プレイヤー自身も装備やステータスが強化されていくため、生きるだけでも必死だったのが作業感の強い内容になっていってしまう。にじさんじのライバー達は最初こそ戸惑っていたものの、一通りの装備や資産を整えるまでのスピードが早かった。そのため、安定した生活が出来上がってしまった時の物足りなさもより大きかったのではないだろうか。
 また、にじさんじライバーの傾向として独立性を意識した建築や活動方針が目立ったことも、PvP導入の一因となっているだろう。複数人が協働しての大規模建築ではなく、それぞれが自分の家を建て始めたことで、手狭な地域の出現や建築上の制約を招く事態が生じた。そうした個人間の係争をエンターテイメントとして楽しむ雰囲気ができたことで、PvPに対する需要も上がってきたのである。
 では、PvEに留めたホロライブサーバーはどうかといえば、こちらもまた別のアプローチをもって『退屈感』を払拭している。プレイヤー協働での高難易度ボスの攻略である。野生で強力な敵に遭遇することがなくなっても、召喚することで挑めるボスキャラクターはなかなか単独で倒すことができない。また、一回召喚する度に消費されるアイテムを、洞窟の探索で拾ってこなければならない。こうしたシステムをプレイヤー同士が協力する根拠として活用することで、目標をもって活動するモチベーションを維持しているのである。
 こうしたプレイスタイルの誘導方法や要求内容を見ていると、にじさんじライバーとホロライブライバーの差異が明確に表れていると感じる。個人事業的な側面が強く出たにじさんじと、タレントの合同企画としての統制が見えるホロライブ。それぞれの良さがはっきりと見える配信と言えるだろう。

2.プレイヤー同士の関係性とロール

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コメント (3)
ARKは配信の方法をよく考えれば長く続くと私は思っています。長く続くというか、ポケモンのように「今後も定期的に配信で扱われるゲーム」のひとつになり得るゲームだと思います。
ARKはマイクラに似ているとよく言われますが、ゲームの本質的なものはポケモンに似ていると思います(「定期的な新タイトルの発表」「ゲームの基本的な流れは変わらない」「新タイトルでは大体新要素が追加される」などなど)。
ポケモンは人によってやり込む度合いも異なりますが、やり込む人はいつも一定数存在し、そのやり込んでいる人を集めて大会を開いたりしています。
ARKも人によってやり込む度合いが異なりました。しかし、どちらの箱でもやり込む人が一定数存在することが確認できました。そして、そのやり込む人達が集まってホロではボス戦、にじでは戦争をやっている。
なかなか似ていると思いませんか?
連投コメント失礼します。

しかし、そこで大事になってくるのが「新タイトル(新マップ)に移行するまでのスパン」だと思います。
ポケモンを箱内で大規模でやり込むのはいつも新作です。よって、自動的にスパンが空くんですよね。だからこそ、基本的な流れが同じでも「またポケモンか…」となるリスナーも少なく、配信として成り立つと思っています。しかし、現時点のARKは既存のマップをどんどんやる感じなので、ライバー側で制御しない限り一年丸々ARKができちゃうんですよね(ホロは3/21にアベレーション、にじもバルゲロに移行する)。こうなると「またARKか…」と思っちゃうリスナーも出てきてしまいます。
よって、今後もARKを配信に定期的に取り上げるコンテンツのひとつにする場合、新マップ移行するまでのスパンの制御が重要になってくると思います。
ARKに関してとても良い記事でした。ありがとうございます。
もし、ARKに幕引きがあるならそれは、
「全ライバー一人一人が最後にやりたい一つの”ロマン”を叶えた時。」と私は考えててます。
というのも、マイクラ実況最盛期にあったのが、「他と違うプレイ、やり方と目標」でした。これはARKでも同じで、素人目にも「こんな事してみたい」と思わせるゲーム性だったので、同じ事が起こるでしょうね。
そうなれば、「それぞれのライバーが最後にしたい事」も変わる。そして、いずれそれを全員叶える。叶えたらやる意味が無くなるという形になるでしょう。
私も個人でしようと思ったきっかけが、”恐竜の上で生活する事が出来るのに誰もしていなかったから、自分がしてみたいとおもった”でしたね。
(してみた感想としては”作成に使うサドル作成と同時に電化が始まる”にも関わらず”恐竜上電気設備設置”が困難な点と、そもそも資材運搬にアルゲンが強すぎる点があって、本当にロマンだった事が判りました。)
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