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コハルはパンク。目のまわりにゴリゴリアイラインを入れる。 ナツキはサイバー。白のカラコン…
薄ら白い花明かりで満たされた、真夜中の公園をわたしは歩く。ときおり、白い花びらと涼やか…
「ここ、テストに出るぞ」 教師が黒板を小突いた。 僕は窓の外を眺める。青い空、白い雲。台…
相対するは2つの影。 ひとつは古風なヴィクトリアン・メイドの格好に身を包んだ、眼光鷹…
「出てこいババァ!」 深夜、爆音と共に屋敷の扉が破壊されたかと思うと、現れる人影/少女。…
立ち止まるのは悪い癖。私はどうせ、限界がある。 「…ねえ! お願い!お願いッ!」 もうだ…
「これが、世界の果てだって?」 その壁は、黒い鉄と黄色い銅が互い違いに層をなし、美しい縞模様を描いていた。手のひらをあてると、表面は冷たくなめらかで、継ぎ目が全くない。上と左右に見渡す限り続いていて、下は黒い岩肌に食い込んでいる。 「はい、ヤズ。少なくとも、我々が知りうる限りでは」 眼鏡女、メイガスの答えは注意深い。左目を失い、番人を殺し、たどり着いた先は、天が大地と接する場所。こんなもののために私は来たんじゃない。殴り、爪を立て、蹴りつける。びくともしない。 「壊せ
「ザクロのように頭が割れた」だなんて普通の言い方をしたくないほど雪絵は特別な女の子で、胸…
偶数は美しさ。奇数は可愛らしさ。ここに悪いものなんてないわ。 青く輝くブラウン管の中で歌…
「最後は同門同士で殴り合いか」 弾切れの拳銃を捨てる。血で濡れたアスファルトの上を拳銃…
p.m.3:00 アイチ県 ナゴヤ市 「ついにこの時がやってきましたね………」 袈裟を着こなす牧原…
姉妹は眠りに就くべきだと、カレアは思った。救済は人間の虚妄だとしても、眠りだけは確かに…
拝啓 久しく御無沙汰しておりますがその後いかがお過ごしでしょうか。かねてよりお伺いした…
アマンダが初めて殺したのは父親だった。彼女の父はのんだくれの自動車修理工で、酒を飲むと、必ずアマンダと彼女の母を殴った。 十二歳の誕生日、アマンダは、ささやかながら自分を祝ってくれた母を、レンチで殴る父の姿を見た。彼女は父の寝室のクローゼットに、銃が仕舞ってあることを知っていた。 父親を殺したアマンダは、銃を手放すことなく、やがて殺し屋になった。 安アパートの小便のにおいが漂う廊下で、アマンダは拳銃のスライドを引いた。彼女の今日の仕事は、純度の高いメス一袋を横流しし