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コミュニケーション不器用は天才と紙一重

コロナ騒動が始まる瀬戸際にタイへ移住した可愛い後輩から連絡が来た。

彼女は27年間日本で生きてきたし、
人生初の海外移住&転職をした直後に異国の地で世界は一変、さらに上司と馬(ソウル)が合わないとなるとそれはストレスフルであろう。

1時間程通話し、有難いことに
元気出た!あみさんありがとう!!タイに来る時は連絡してね!と元気な声でバイバイした。お話するだけで元気になってくれるなんてありがたいよ。

生産してる?私、社会の役、立ててる?いける?としつこく確認したくなる程、スピーチレスな在宅生活2ヶ月目ともなると、人からのありがとうだけでこっちも元気が出るもんだ。

馬が合わないという上司は、年配の男性だった。
彼は彼女の20センチ横に座っているのにも関わらず、あらゆる指摘や小言をチャットツールで飛ばしてくるとのこと。
チャットの表示を見て、彼女はすぐさま20cm横を見て口頭で返答をした。
すると、今チャットで返事打ち込んでるから!!と返ってきたそうだ。

その他、あらゆる個人への指摘はダイレクトではなく、共通のチャンネルで個人宛のメンションとして飛ばされるそう。
つまり、誰がいつ怒られた。誰がいつやらかした。などが、ノンプライバシーシェア型掲示板にぺたぺた貼られていくようなものだ。

うん…そうだね…
それはあなただけじゃなくて、おそらく誰とも馬が合わないよ…

その他にも、こんな事を言っていた。
出社をすると携帯をロッカーに預け、デスクには持ち込めず退社まで触れない。
休憩時喫煙をする際は、都度都度申請が必要。
オフィス内が無音すぎて、ゲップの一つするのもしんどい。

微笑みとゆるゆるバイブスの国、タイランドなのに様子がおかしいと。
確かに、日本の企業でもここまで個人を縛る体制は最近では滅多に目にしない。

とはいえ、こればかりは会社のルールだから私にも解決しようが無いと思い、チャットおじさん(上司)の悩みの比重を軽くする術の方に思考を巡らせてみることにした。

あくまでも主観であるが、この手のマイクロマネジメントおじさんは過去にノリと勢いで盛大にやらかした経験があると推測する。
エビデンスを取っていなかったばかりに揚げ足を取られて大惨事に発展した。だとか、
言ったor言わない論争でことごとく辛辣な思いをした。など。
俺は!今!ここで!文字に残した!ぞ!
言ったぞ!?言ったからな!?

という証で安心したいのだ。

この手のおじさんとうまくやっていくには、真っ先に本人を安心させてあげる事に限ると思っている。

昔から私は、大曲者の誰も近寄りたく無いおじさん勢に真っ先に近づいては味方にしてきた。
嫌いになってしまったらそれ以上近づきたくなくなるので、嫌いになる前に味方にしてしまう戦法だ。
大曲者おじさんは往々にしてコミュニケーションにおいて不器用であるし、怒り地雷が皆目検討つかない場所に埋まっていたりする。

え?そこでキレる?ってところでブチギレる、そしてブチギレ方も派手だ。
このコンプラご時世では誰も彼もが出来る限り関わらないでおこう〜陸の孤島エリア〜に吹っ飛ばす逸材だ。その名の通り、社内でも端っこの方に配席されていたりする(普通に可哀想)

しかし大曲者おじさん達はコミュニケーションが不器用な代わりに、とんでもない才能や技術力を持っていたりする事が多い。
私はここに頼りたいが為に真っ先に自ら近づき味方になってもらうのだ。

おじさんと連呼してしまったが性別は関係ない。
大曲者おばさんだって沢山いるし、なんなら女性の方が同性という観点でタチが悪い。
それでも、彼らは少なくとも自分よりは長く生きてきた中であらゆる経験をし、数々のトライアンドエラーの上で成り立っているその在り方なのだ。
そう思うと真っ向否定は出来ないし、
なになに教えて?どうして怒ってるの?と、自己保護から興味関心の領域になってくる。
他人に興味を持つとなんだかんだ面白いところは出てくるし、彼らの方から心を開いてくれた日には結構こちらも嬉しくなるもんだ。

物凄くご機嫌な日には、
え?なに?今日どしたの??(にやにや)なんて無駄絡みしたくなっちゃうほどだ。自分を守る術から始まった関係でもここまでくればもう仲間だ。

仲間として至近距離で見る彼らのスキルの高さ(コミュニケーション以外の笑)には驚かさせるし、頼りになるし、シンプルにリスペクト出来る。

かく云う私もコミュニケーション不器用女だった。
昔は上記のような事がスムーズに出来ずにしょっちゅう目上の方や取引先とバトっては後悔していた。
バトる時って人は自分を守りたいんだよね…
相手を守りに(安心させに)行ったほうが、後々自分もラクだと知ったのはついここ最近のような気がする。

それでもなんとか仲直りはしてきたなぁ…と振り返って思う。
生意気な小娘、やっと気づきました。
今まで育ててくれた大人達ありがとうございます。
これからも精進します。

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