セラピストとして、大切な感情を思い出させてくれました。
どうもです。今回はとある本について考えた事を記事にしたいと思います。【エンド・オブ・ライフ:佐々涼子さん】
終末期の「死」を題材とするノンフィクション書籍です。
現実が沢山詰まってます。
「自分では救うことの出来ない患者の苦しみを見たくないのは当然といえば当然だろう」
「終末期のQOLにチャレンジする価値はあるのだろうか」
子供の「ママ、おうちに帰ろう?おうちに帰ろうよ」という言葉
前後のエピソードを見ると話がつながるのですが、言葉の端々に本当に色々と考えさせられます。
ずっと息をつなぎ止めるだけの医療が正しいのか?
家族が本人の希望を叶えてあげたいと本気で希望したときは?
患者が危険な状態に陥っているときも、本人と家族が在宅を希望されていたら…
恐らく自分なら保身を考えて、在宅では無く入院を勧めているだろう…
当然と思える判断の裏に、QOLを犠牲にしている自分がいる。
人生100年時代というけれど、このようなエピソードに近い家庭も沢山出てくるだろうなと思いました。難しい選択を迫られることも多くなるだろうと感じます。
ただ、答えは無いと思いました。
また、理学療法士としてデイサービスで機能訓練を提供する自分としては、とても辛いエピソードがありました。
難病にかかった母が賢明にリハビリに励むが、生活に必要な能力が一つずつ失われていく…
「スーパーでお金を支払うこと」
「自分の名前を書くこと」
絶対に失いたくない2つの能力を失って
「人の体って、本当によく出来ているのね…」という言葉が出てくる。
どう関わっても止められない病の進行のエピソードは辛かった。
私はデイサービス所属なので、直接終末期に関わる事は多くありません。
しかし、この本で見た終末期の方々との関わり方は、自分にとって非常に良い勉強になりました。良い本と出会えたと思いました。
本で涙が出てきたのは本当に久しぶりでした。
医療・福祉関係者・本人・家族の葛藤がとてもよく表現されている本だと思います。
心に響く言葉が沢山ありましたので、お勧めしたいと思いました。
今回はまたまた駄文となりましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?