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メジャーじゃなかった心の病パニック障害【14】

【4】病気と付き合う(7)

ー この病気って ? ー

転勤の話が来た。

僕の会社は3~5年毎に
異動があり、ぼくにもその話が
ちらほらあった。
x課長から
『あなたに来て欲しいと言っている支店があるんだけど、
広島か名古屋どう?』
ぼくは希望異動先に地元の埼玉県を常に望んでいて、
半期に1回とるアンケートにもその旨記載していた。

つまりは、病気であることで、引越を伴う
地方にいくことは考えてもいないし、
x課長及び、それ以上の人事を決める
役職の人たちには、
ぼくの病気も周知されているものだと
思っていた。
結果的にぼくは絶対に無理であることを
伝えて、わがまま通り埼玉県に
異動となった。

新天地での新たな上司にも
病気のことは申し送りされており、
2週間に1回の通院も理解していただけていた。

当時の通院先は都内であり、
土日は完全に休診でした。

思いきって病院もかえてみよう。
こう決断し、女医に相談することとしました。

病院を変えるのはちょっぴり不安でしたが、
毎回有給休暇を取って、
わざわざ地下鉄で都内まで通うこの病院より、
地元で土曜日診察の病院で、
かつ、神経内科が受診できるといった条件をぶつけ、
女医に探してもらうことに。

インターネットがまだ普及していない時代であったので、
診察室にあった全国病院大全集?的な分厚い本を開き
女医と一緒に、条件にあう次なる病院を探した。

そして目星が着いた時点で、女医がすぐさま
ぼくの目の前で次なる病院に電話をいれ、
受け入れ可能を確認をしてくれた。

こうして2回目の紹介状を手に入れて、
治療も新天地に。

紹介状を書いてもらう際、
この病気の正式名称は何なのか?
ついに訪ねてみることにした。

病名を聞いてしまうことは、
僕のなかでタブーであった、
完全にパニック障害だと自覚していたため、
聞くのが怖かったのが正直なところでした。


かつて発病したころは、健康診断で
『自律神経失調症だね。』と言われ、
その名称でそのまま数年の月日が流れており、
正式に『パニック障害です。』と
宣告されたこともなかったのです。
そうして
今日まで通院し続けていた。

パニック障害と言う名前は、
書店で克服本があるのを拝見したことで
知ってはいた。購入はしなかった。
家にあることで、心がおれてしまいそうだから。
当時の書店では、
自律神経失調症に関する本が明らかに多かったので
こちらの病名?の方がまだメジャーだったと
勝手に思い込んでいた。

女医は、
『自律神経失調症と言う病名はないのよ、あなたの場合は不安神経症。』
こう告げられた。

ぼくは念のため、確認の意味で
「パニック障害とは言わないのでしょうか?」

『その症状が出るのを不安視するため、 予期不安が強くある。
この場合通常はこういいます。』


初めて聞いた病名でした。
そして診断書(紹介状)に、少しきたない女医の字で
病名:不安神経症
と書かれていた。

そして次なる病院は
神経内科とは言わず

精神科であった。

つづく。

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