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我慢はくさい臭いがする

コロナ禍で繁華街に出るのを控えてた母と久しぶりにお出かけしてきたの。美術館に行ってアフタヌーンティーです。ママから貰ったアクセサリーのつけ方が間違っていてね、気づいて直してくれたの。こうやってつけるのよって直してくれた。すごくすごく嬉しかった。ママがわたしに手をかけてくれてるのが嬉しくて、幸せだった。こんな小さなことが心の隙間を埋めてくれるの。ママがわたしを見ているって幸せ。男の人では埋められない隙間だよ。一緒にいてくれない男の人なんかいらないはずだよ。

振られた彼ね、フルーツが嫌いなの。フルーツが入ってるケーキとかを前にすると「違うんだよなぁ~」っていちいち嫌な顔してた。チョコレートを前にすると「コレコレ!」ってニコニコ。「君は何が好きなの?」とは聞いてくれなかった。言えなかったけど、わたしフルーツが好きなの。あなたが嫌そうな顔するから言えなかった。今日はママと一緒に柿とぶどう食べたよ。とにかく彼と楽しい幸せな時間をつくりたかった。だからフルーツなんてどうでもよかった。チョコを選べば笑ってくれたから。でも違ったんだよね。

わたし、小さい我慢たくさんしてた。好きでしていた我慢も長期間となればくさい臭いが漏れてくる。「我慢してあげてる。譲ってあげてる。だからもっと愛情表現頑張りなさいよ」押しつけがましい嫌な臭い。くさい。

自分をすり減らしてた。自分を大切にしないから相手からも大切にされなかった。相手主体は地獄を招く。「15歳も年上なんだから結果だせよ」って彼を呪ったし、もしかしたらバカにしてたかもしれない「こいつ能力ないのか」って。

何やってたんだろう。

まぁ、でもいいか。今は男性依存症から立ち直ろうと努力している。過去も今も認めようとしている。くっそくだらない自分と一生歩く覚悟を決めたんだ。どうせ死ねないってわかったから。死にたいのは人の目を引きたかっただけ。嫌がらせとかパフォーマンス。「寂しいよ、わたしを見て、置いていかないで」という叫び。わたしを置いていかないのはわたしだけ。

早くコロナが落ち着いてくれないとママに会えない。早く隙間を埋めないと満足する前にママが死んでしまう。