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サクランボウ
2020年7月18日 03:22
「ねえ運転手さん。この人降りたら、海に行ってください。近くでいいからお願いします」 ベロベロに酔いつぶれた挙句、私に寄りかかって爆睡している同僚をすみに追いやりながら、そう告げたところまでは覚えてる。 今、国道沿いを歩きながら、波の音を聴いているのはそのせいだ。こんな夜更けに、湘南にいるのはそのせいだ。 全然近くはなかったけど、確かに、この上なく海らしい海にいる。 でも、あそこで降
chihokesta
2020年7月17日 13:40
ザクッ、グッ、ドサッザクッ、グッ、ドサッザクッ、グッ、ドサッなるほどね、砂を掘るのはたぶん幼稚園以来だけどなんとなくコツ掴んできたわ。スコップの角度と勢いとどの位置でテコするか、ね。いけるいける。つーか、どこまで掘ればいいんだ?足曲げれば見えなくなるくらい?全身?もっと深く?ネットで調べておくんだったな。ネットにあるか?「砂浜 深さ 人」みたいな?ああ、こんなざるみたいな計画、うま
Dara
2020年7月17日 12:11
梅雨が明けて久しぶりの晴れ間、暇すぎて昼で仕事場を追い出され半休になった。溜めていた録画でも見ようかと思ったら、電話が鳴る。「アオイ、私、結婚することになったの。隠してたけど、お腹に赤ちゃんが居てね、もう3か月も過ぎてて、いつ言おうか悩んでたんだけどね、今日彼と一緒に籍を入れてきたの。」と言い出した。「……おめでとう。ちょっと驚きすぎて、そうなんだ。良かったね」「母子手帳って