年金形成はご自分でどうぞ・・・・
ファイナンシャルプランナーの「ハ?」
第一生命が企業年金の予定利率を1.25%から0.25%に引き下げる予定らしい。
ハ???1%ダウン??!?!
そもそも企業年金っていうのは、厚生年金保険に上乗せしてもらうという意味合いの年金です。
皆さまも、毎月の給料から厚生年金保険料が天引きされていますよね?
それは、皆様が退職した時にもらう、厚生年金という名前の年金をもらうため
皆様が企業と契約した際に提示された額面給与から天引きされているという事です。
ここで発生する問題が、将来、年金を受け取りたいと思っているのは、この日本の中であなた一人ではないという事。
ほとんどの人が厚生年金をもらいたいと思っているのです。
将来、たくさんの人に厚生年金を支払うとなると、国としては、むちゃくちゃお金を用意しておかないといけませんよね。
国が全額用意してくれればいいのですが、国というのは、他の場所にもお金を使わないといけないので、全額なんて用意できません。
そこで、国は思いつきました。
皆が皆の保険料を拠出し合う、国民皆保険制度を採用すれば、国がお金を用意しなくて済むんだ!!
やられましたね。
だから、会社員の方は原則的に、自分が将来、年金を受け取る為のシステム維持費を給料から引かれてしまうのです。
しかも、原則的に国からの年金は65歳にならないと支給してもらえません。
定年が60歳だとしたら、5年間は何もしないと継続的収入が無い状況で生活していかないといけません。
地獄ですね。
そこで登場するのが、企業年金です。
企業年金は60歳から支給してもらう事ができますので、国から支給される
厚生年金の弱点を補ってくれるんですね。
まぁ、これも会社の福利厚生の一部ですから、給料から天引きされてしまう所も多いんですけど
厚生年金保険料と、企業年金の拠出をしておけば、将来の年金設計においては、そこそこ対策はとれている方だと思います。
そして、今回の本題です。
企業は、将来、従業員に年金という形で支給する事になる、企業年金の財源を、従業員の給料から前もって少しずつ預かっている訳です。
預かった金銭を同額、60歳に従業員に対して支給するシステムなのであれば、企業年金にお金を使いたいなんて人は少ないですよね。
だって、企業にお金を預けているだけですから。
そこは、銀行などと同じように、利息をつけて60歳に支給を受けたいですよね。
なので、企業は従業員から預かった金銭を保険会社などに預け、保険会社に運用をしてもらっているのです。
そして、冒頭で言いました、一年で従業員から集めた財源を1・25%増やせるはずだった話が
一年で0・25%しか増やせませんという話になってしまったんですね。
保険会社としても、将来、年金としての支給が約束されている金銭を企業から預かっている訳ですから
その預かっているお金を、リスクの高い投資商品に全額ブチ込むなんて事は出来ないわけです。
じゃぁ、どういう方法で預かった資金を運用するかというと、安全性の高い債券という投資商品をメインに運用しなければなりません。
そして、その債券という投資商品は
10年間、お金を私たちに投じてくれたら、年間1%の利率をつけて、10年後にお金を返しますよ。
という性質の投資商品です。
債券の発行側からすると、今すぐにお金が欲しい時に、3年後、5年後、10年後に返すという約束をすれば、お金を一時的にくれる人が現れるので
資金調達の方法としては、効率がいいのです。
実際に、この債券というものは、国債といって国が発行しているものもありますし
社債といって、企業が発行している債権もあります。
そして、この債券の利率というものは、世の中の金利状況によって変化していきます。
世の中の金利が高い状態なのであれば、債券の金利も高まり
10年後に年間3%の利息をつけて返します。
という条件で債券発行する事が可能となる訳です。
そうなれば、資金は集まってきますよね。
しかし、昨今の日本は超低金利時代なので、債券を発行しようとも、高い金利を付ける事ができません。
勿論、債券をメインに運用する保険会社も、儲ける事はできず、企業から預かっているお金の利息を下げるしかないというのが
今回のニュースの根幹的部分です。
こういう事があるので、ニュースや広告などでは、自分で年金を形成する
厚生年金でも、企業年金でもない、私的年金というものが取り上げられる事が多くなっているのです。
マンションオーナーになりましょう!!
とかのように。
皆様も、年金は自動的にもらえるものではなく、自分で作り出さないといけないという意識を持って
将来への資産形成を行う事をお勧めいたします。
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