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白昼鈍行の車窓から

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夏休み初週。バイトも部活も何もない5日間。リュック一つで日本に飛び出した。
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白昼鈍行の車窓から【4-5日目篇】(9月エッセイ③)

白昼鈍行の車窓から【4-5日目篇】(9月エッセイ③)

1.広島の朝 広島駅前のホテルに泊まった。例に漏れず宿泊当日に予約した。宮島に行けなかったことがすごくショックだったので朝から広島駅に待機する。スタバで朝ごはん。11時までなら、条件を満たすと無料でサイズアップがあるのを初めて使った。健康に気をつけてソイラテを飲んだ。体に優しい。その後、山陽本線に乗って宮島口駅まで行く。宮島口は宮島に行くためだけの駅なので、周辺に飲食店くらいしかない。だから時間を

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白昼鈍行の車窓から【3日目篇】(8月エッセイ③)

白昼鈍行の車窓から【3日目篇】(8月エッセイ③)

1.マリンライナーで高松へ 朝起きてホテルに出る。朝ごはんの時間には間に合わなかったが、まあ、仕方ない。前日結構食べたし、お金を使いすぎるのも良くないので大人しく朝ごはんを食べないことにする。高松で高校の同期に会ってうどん食べにいくし。前日に部屋に帰ってきてから荷物は全て詰めて寝たので準備万端。Airpods Proを部屋に忘れて取りに帰る以外は完璧なスタートだ。イオンの地下街にお別れして岡山駅に

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白昼鈍行の車窓から【2日目篇】(8月エッセイ②)

白昼鈍行の車窓から【2日目篇】(8月エッセイ②)

1.大阪の朝 朝、目が覚めると大阪にいた。大阪までやってきたのだ。ここまでの移動距離は541km。長かった。そんなことを思いながらA, B, CのBコーデに着替え、リュックに荷物を詰め込んでホテルを出る。朝ごはんはモーニングを食べようと思っていた。生まれてこの方モーニングというものを食べたことがない。ネットで調べると、梅田のバスターミナルにおしゃれな感じのがあるらしい。緑の公園の中にあるカフェみた

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白昼鈍行の車窓から【1日目篇】(8月エッセイ①)

白昼鈍行の車窓から【1日目篇】(8月エッセイ①)

1.出発当日の深夜 バイトから帰宅して、なんとなく寝る気がしなかった。時計を見るともう1:00を回っている。寝てしまうと行きの長い鈍行の中で寝れなくなってしまうかもしれない。寝れない鈍行は地獄だ。地域によっては延々と同じ雰囲気の景色を眺めないといけないし。始発は4:56。これに乗るとゆとりを持って大阪に着けるし、途中に寄る名古屋で高校の同期とひつまぶしを食べれるかもしれない。そんなことを思いながら

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白昼鈍行の車窓から【準備篇】(7月エッセイ①)

白昼鈍行の車窓から【準備篇】(7月エッセイ①)

0.プロローグ よく言えばゆっくりとした、悪く言えば遅い人生だとは思う。心配性なんだか仕事が遅いんだか、止まって止まって、何事にも時間がかかった。勉強もバイトも部活も。仕事が早いやつと思われたいからコソコソと早め早めに長〜い時間をかけて終わらして、「めっちゃ早くできました」感を出して生徒会の仕事をするのは快感だった。苦手な世界史は問題集に何時間かけても完璧な予習はできなかった。部活だって慣れるまで

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