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気候変動の影響を受ける子どもたちのために、私たちは何が出来るのか考えてみた。【断熱先生のダンネツノートvol.30】

『暑い、暑すぎる……』、それが2023年の夏ではないでしょうか。
日本各地で線状降水帯がもたらす水害が発生、海外ではハワイやカナダの大規模火災も起きています……。なんというか、地球規模の気候変動の影響を、ひしひしと感じますよね。

何か対策が必要なことは分かっていても、『地球規模の話で、自分に出来ることなんて無いんじゃない?』そう思っていませんか。

実は私たちの最も身近な「住まい」、「窓」や「玄関」から出来ることがあるんです。

今回は、LIXILの新プロジェクトである、住まいから未来へつなぐプロジェクト」について8/10(金)に行われた記者発表会の様子も交えながらご紹介します。このプロジェクトは、ユニセフ(国連児童基金)を通じて気候変動の影響を受ける子どもたちを支援する取り組みです。


「気候変動に国境はない」地球規模の気候変動のしわ寄せで最も責任のない子どもたちが苦しんでいる現実に私たちは何が出来るのか

2023年7月、東京の猛暑日は過去最多を記録しました。そして世界気象機関(WMO)は7月27日、2023年7月は1ヶ月の平均気温の史上記録を更新し、最も暑い月になったと発表しました。7月の最初の3週間が記録的な暑さとなったことで、月末を待たずして記録更新の発表となりました。

当たり前ですが、こうした気候変動に国境はありません。途上国だから自然災害が少ないだとか、CO2を多く排出してきた先進国だから自然災害が頻発するということではありません。このように、誰しもが気候変動の影響を受ける可能性がある中で、きわめて深刻な影響を受けると言われているのが、アフリカやアジアなどの比較的貧困な33カ国、10億人の子ども達なんです。

記者発表会に登壇した吉田執行役専務 LIXIL Housing Technology 担当

貧困国では医療や防災、減災などの社会基盤が整っておらず復興も容易ではないことから、この33か国は特に災害の深刻な影響を受けています。また、この33カ国のCO2排出量は、世界のわずか9%です。つまり、地球温暖化の責任のない子どもたちが最も苦しんでいるという現実があります。

LIXILでは、「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」というPurpose(存在意義)の実現を目指して、事業活動を通じた社会課題の解決に取り組んでいます。

3つの優先取り組み分野の一つである「グローバルな衛生課題の解決」に向け、2018年からスタートしたユニセフとのグローバルパートナーシップ「MAKE A SPLASH!」を通じた協働は今年で5年目を迎えます。

そしてもう一つの優先取り組み分野である「水の保全と環境保護」の実現に向けて新たにスタートするのがこの「住まいから未来へつなぐプロジェクト」なのです。


高断熱窓・ドア・外付日よけの売上の一部を、ユニセフを通じて“子どもたちの未来につなげる“活動に寄付

※ユニセフは特定の企業やブランド、製品やサービスを推奨していません。
※写真の子どもたちはユニセフ支援事業による受益者ではありません。

新しく始まる「住まいから未来へつなぐプロジェクト」は、LIXLの高断熱窓や玄関ドア、外付日よけの売上の一部を、ユニセフを通じて寄付するというものです。

高断熱窓や玄関ドアを1台購入いただくと、50円がユニセフを通じて寄付されるという仕組みです。例えば新築1軒の場合、18か所の窓と玄関ドア、外付日よけを付けることで1,000円分(※1)に相当します。寄付金額はユニセフが低所得国を中心に行う、干ばつや洪水のような災害を受けた地域への「自然災害緊急支援」と、子どもたちへの教育など、気候危機に対する適応力と回復力を​強化する「気候変動対策支援」に使われます。​

※上限金額:2,000万円
※対象期間:2023年10月~12月

このプロジェクトのポイントは、気候変動対策の「緩和」と「適応」にあります。ちょっと難しい言葉ですが、気候変動の原因となるCO2などの温室効果ガスの排出量を「へらす」取り組みと、すでに表れていたり、将来予測される気候変動の影響に対して、被害を最小限に抑えるために「そなえる」取り組みを意味しています。

また、対象商品を高断熱窓と玄関ドア、外付日よけとしています。この連載では何度もお伝えしていますが、日本の住まいの弱点は「窓」と「玄関」にあります。窓や玄関ドアの断熱性能がよくないため、夏は室内に熱が入ってきてしまう、冬は熱が逃げてしまう原因となっています。それが冷暖房のムダに繋がり電気の使用量が増えることで、排出されるCO2が多く発生し、地球温暖化の原因になっているとしたら、こんなに悲しいことはありません。

私自身、今回の「住まいから未来へつなぐプロジェクト」は、住まう人にも、気候変動の影響を今まさに受けている子どもたち、そして未来のためにも、今こそ必要な、大切なプロジェクトだと思っています。

※11000円は、下記サイトにある自立循環型住宅モデル(18窓、玄関ドア1台、西側に外付日よけ1台)に取り付けた場合で算出。
https://www.biz-lixil.com/column/business_library/article04_011/


「節電も省エネも、できることを、少しずつ」皆が手を取り合って、長く、ムリのない取り組みにすることが大切

「住まいから未来へつなぐプロジェクト」の記者発表会には、LIXIL SDGsアンバサダーの内田篤人さん、女子サッカー元日本代表の丸山桂里奈さんが駆けつけてくださいました。

イベントに登壇したLIXIL SDGs NEXT STAGEアンバサダーの内田篤人さん、女子サッカー元日本代表の丸山桂里奈さん

なかでも印象的だったのは、内田さんの「節電も省エネも、できることを、少しずつ」という言葉です。みなができることは小さいけれど、知ってもらう、積み重ねていく、継続していくことが大事、とおっしゃっていました。まさにその通りですよね。

LIXILとLIXILのビジネスパートナー、ユニセフ、そしてご自宅などに窓を採用いただくみなさま。それぞれが出来ること、影響は小さなものかもしれませんが、LIXILの事業である「住まい」を通じて、気候変動の影響を受けやすい子どもたちを支援し、地球環境を守っていけるなら、こんなに嬉しいことはありません。

気候変動に無関心な人はいるかもしれませんが、無関係な人はいません。また、CO2排出の抑制といっても、その変化を感じるようになるには長い時間が必要となることでしょう。だからこそ、皆さまといっしょに、長く、ムリのない取り組みが大切だと思っています。

日本の住まいの弱点である高断熱化を進めて気候変動の【緩和】に取り組むとともに、気候変動の影響を受ける子どもたちを支援する【適応】を行う。私どもはこれを活動の両輪としてすすめていきたいと思います。

また、内田篤人さんは以前、住まいStudioにも遊びに来ていただいています。まだご覧になっていない方は動画をぜひご視聴ください。

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