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好きな映画を語りたい 第七回 サウンド・オブ・ミュージック

こんにちは、こんばんは、初めまして。ダンカと申します。
普段はもすら屋という個人サークルでクトゥルフ神話TRPGのシナリオを書いています。
シナリオ置き場はこちら↓

好きな映画を語りたい 第七回は1965年公開『サウンド・オブ・ミュージック』です。
また古い映画を持ってきたな……と思われるかも知れませんが、この映画も小さい頃から繰り返し見ていた大好きなミュージカル映画であり、また私が今度映画の舞台となった中央ヨーロッパに旅行へ行くため、ちょうど今見直したい映画だったので今回ご紹介させていただきたいと思います。

(中央ヨーロッパ旅行に行くことになった経緯はこちら↓)

というわけで、名作『サウンド・オブ・ミュージック』について語っていきましょう!
ネタバレを含む部分は注意喚起を途中で入れるので、まだ映画を見ていない人もよかったら途中まで読んでいただき、そして気になったらぜひ映画を見てください!


概要(ネタバレなし)

サウンド・オブ・ミュージック』(原題: The Sound of Music)は1965年に公開されたアメリカのミュージカル映画です。
監督は ロバート・ワイズ、音楽はリチャード・ロジャース、主演はジュリー・アンドリュース、助演はクリストファー・プラマーです。

監督のロバート・ワイズは『市民ケーン』『ウエスト・サイド物語』などに関わった非常に手腕のある監督です。残念ながら2005年に亡くなられています。『ウエスト・サイド物語』も大好きな映画なので見返したいですね……!ミュージカル映画のイメージが強いですが、サスペンスやSF映画など幅広いジャンルで活躍されていたようです。
音楽のリチャード・ロジャースはロードウェイ・ミュージカル43作品、900曲以上を作曲している有名作家です。実はみんなが知っている「ドレミの歌」というのはこの『サウンド・オブ・ミュージック』に出て来る曲なのですが、これを作曲したというのだから凄いですよね。
ちなみに最近私はレコードプレーヤーを買いまして、『サウンド・オブ・ミュージック』のサウンドトラックレコードも見つけたので買ってしまいました!アナログ音源って独特の味があっていい……!レコード楽しいです。

サウンド・オブ・ミュージックのレコード。フォントが古い!

主演のジュリー・アンドリュースは『メリー・ポピンズ』でアカデミー主演女優賞を獲得したイギリス生まれの女優です。ブロードウェイでも活躍されており、本当に歌が上手く60年代のミュージカル映画を席巻しました。
助演のクリストファー・プラマーは多くの映画、テレビ、舞台作品に出場し、2017年『ゲティ家の身代金』で演技部門にノミネートされた最年長者となりました。なんとその時88歳!残念ながら2021年に亡くなられていますが、その直前まで俳優として活動されていました。凄い方ですね……

ちなみに、『サウンド・オブ・ミュージック』はオーストリア出身のマリア・フォン・トラップによる自叙伝『トラップ・ファミリー合唱団物語』を元に作られており、日本でもアニメや絵本で『トラップ一家物語』と言う名前で広まっています。聞いたことがある人もいるんじゃないでしょうか?こちらも原作を同じくする作品になります。私も小さい頃絵本を持っていて、少し大きくなった頃に「これって映画と一緒の話かな?」と気付きました。それぞれ良さがあるので、こちらもぜひ。

本編(ネタバレあり)

ここからネタバレを含みますので、まったく知らない状態で映画を視聴したい人は気を付けてください!
それでは行きましょう~!

前半:やんちゃな若い修道女マリア、7人の子の家庭教師に

歌と自然が大好きな若き修道女マリアは、修道院の中で歌ったり山に登ってなかなか帰ってこなかったり、食事以外の全てに遅刻するやんちゃな問題児。ある日マリアの扱いに困った修道院は退役軍人トラップ大佐の屋敷に家庭教師としてマリアを送り出す。そこには7人のいたずらっ子達と、軍隊のように厳しく子供を躾ける父親・トラップ大佐がいた。母親を亡くした子供達は父親に見てもらうため家庭教師にいたずらをして気を引いていたということを知ったマリアは、大佐の留守中に子供達の心に寄り添い歌を教え、少しずつトラップ家に明るさが戻っていく。

まず主人公のマリアですが、修道女なのに黒い修道服を脱ぎ、山に登ってのびのびと歌っているこのオープニング映像が凄く印象に残っています。めちゃくちゃ気持ちよさそう~!それはそうと、修道院の皆がマリアの困ったところと素敵なところを交互に歌うシーンが大好きです。
修道院の生活に憧れて入ったマリアですが、どうしてもやんちゃなところが抜けず、余計なお喋りも多く、家庭教師として働くよう修道院から追い出されてしまいます。
好きな映画を語りたい 第四回 天使にラブ・ソングを… でも語りましたが、デロリスの逆というか、信仰心はあるんだけどね……笑 という感じのマリア。『天使にラブ・ソングを…』のとあるシーンで「サウンド・オブ・ミュージックでも掛けるかい?尼さん」と言われるシーンがあるのですが、この辺を対比にしたネタだと思われます。

さて、トラップ大佐の家に向かうマリア。最初は少し緊張していましたがもう道中で大股で歩くわスカート翻して踊るわ歌うわで元気に屋敷に向かいます。このシーンもマリアの人となりを表しているシーンで大好きです。
そして大きな屋敷、お堅いトラップ大佐、家庭教師に意地悪をしてくる子供達。マリアは困りますが、すぐに歌で子供達の信頼を勝ち取り、本音を聞き出せます。トラップ大佐が奥さんを亡くしてから変わってしまったこと、子供達が父親の気を引くために家庭教師を12人もクビに追いやっていたこと……
一方トラップ大佐はウィーンに住む男爵夫人のところに入り浸り、1ヶ月も帰ってこないことも!
なんて酷い人だ!と思うのですが、トラップ大佐も奥さんの思い出から逃げたくてしているということが段々分かってきて、うーん、オタク(主語がでかい)はこういう男、好き……

話が逸れましたが、大佐の留守中にマリアは子供たちに歌を教えます。ここで出てくるのがかの有名な「ドレミの歌」です!
日本ではたぶん小学校で習うと思うのですが、私は先に『サウンド・オブ・ミュージック』を見せられる映画英才教育の家庭だったので、実は最初に覚えたドレミの歌は英語でした。
音楽の授業でしか歌ったことがなくて「ドレミの歌」なんてつまんね~曲じゃんと思ってる人はぜひこの元になった曲を聴いて欲しいです。こんなにワクワクする歌だったんだ!ということを知って欲しい!よろしくお願いします。

そんなこんなでマリアに歌を教わった子供達は、男爵夫人を連れて久しぶりに屋敷に帰ってきたトラップ大佐に歌を披露。もともとは音楽がお好きだったトラップ大佐も歌に加わり、初めて自然な笑顔と歌声がトラップ家に広がります。大佐の歌も上手いし、子供達の歌に思わず混ざりに行くのが凄く素敵なんですよ……!オタクは(略)
こうしてマリアは家庭教師として屋敷に残るようトラップ大佐にお願いされ、順風満帆に事が進むように見えます。しかし……

後半:マリアの恋、そしてトラップファミリーに戦争の足音が近付く

明るさを取り戻したトラップファミリー。子供達の歌も絶好調で、音楽祭に出ないかという話が上がりつつ、パーティーでお客さん達に「さようなら、ごきげんよう」の歌を披露して大盛り上がり。
一方マリアは大佐に恋をしていること、大佐もマリアに恋をしていることに気付いてしまい修道院に逃げ帰る。そんなマリアに修道院長は「自分の道を探しなさい」と諭し、屋敷に戻ったマリアは無事大佐と結ばれ子供達の母親となった。
しかしそんな幸せな家族に、ナチス・ドイツと戦争の足音が近付く――

後半はトラップファミリーの歌声を楽しみつつ、マリアと大佐のロマンスにときめき、家族の幸せを祝うターンとなります。トラップ大佐もすっかり笑顔が増え、子供達とも仲良くなって良き家族の道を進み出します。私は特に劇中歌のヨーデルの曲が大好きです!人形劇をやりながら難易度の高い歌を楽しそうに歌い上げるこのシーンは本当にマリアと子供達が楽しく「音楽」をやっているシーンとして微笑ましく、いつもニコニコになります。私も合唱で歌ってみたことがあるんですが、ヨーデルってすごい難しいんですよ!本場のヨーデル、いつか聞きたいなあ。レイヨルレイヨルロ~♪
しかし……この映画の主題として、「戦争」それから「オーストリアのドイツ併合」があります。
トラップ大佐はオーストリアを愛し、ドイツに併合されることを嫌がっていました。しかし時代の波には逆らえず、オーストリアはドイツの統治下に置かれてしまいます。その中でもオーストリアという国を愛し残そうと大佐は努力しますが、ナチの魔の手がだんだんと迫って来ます。街も物々しい雰囲気に、リーズルの恋人・ロルフもナチの党員に……
ハネムーンから帰ってきた大佐にも、明日すぐに新しい任地に行くようドイツから命令が下ります。オーストリア人の名誉を守るため、家族を連れて夜逃げしようとした大佐ですが、屋敷を出たところでナチの連中に見つかってしまい――
と、ここで音楽祭の話が家族の命運を分けます。大佐が渋っていた音楽祭の出演を、大佐の友人・マックスおじさんが勝手に申し込んでいたのです!それを理由に一家は一旦見逃され、亡命のチャンスが訪れます。
そこで「さようなら、ごきげんよう」の曲を使うところが本当にいい伏線回収で……!1人ずつご挨拶をして帰っていく歌を利用して一家は時間稼ぎをし、そして……
この先はここでは語らないでおきましょう。とにかく映画を見てください。記憶が薄い人はぜひ見直してください。ネタバレを知っていても、歌やダンス、映像を見るだけでも価値のある映画なので、古いから~とか思わず見てください!

最後に

私の中で、オーストリアというとこの『サウンド・オブ・ミュージック』の素敵な歌と風景が蘇ります。そんなオーストリアに今度滞在することができるなんて夢みたいです!せっかくなのでこのタイミングで映画を見返して良かったなと思います。楽しく歌を歌いながら野山を走ってみたいものですね。

有名な映画だけど、1965年の映画ってみんなあまり手を出さないと思うんですよ。でもそれは勿体ない!本当に素敵で楽しく前向きな気持ちになれる映画なので、人生に疲れた時とかにぜひ見てください!きっと元気が貰えるはず。ストーリーが分かりやすいのでミュージカル初心者にもオススメです!また人を集めて鑑賞会とか開きたいな〜!

ここまで読んでくださりありがとうございました!

次回の映画語りは2014年公開『インターステラー』の予定です!
変更の可能性もありますがお楽しみに!では!

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