「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」を読んで!

以前の職場で、「沖縄の教育の現状と課題」というタイトルで講話をしなくてはならない事になっており、前任者から資料等も引き継いだのですが、なんか面白くなく、「自分の言葉でプレゼンできないかなー!」と思って、ネット検索していると、「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」というタイトルが沖縄タイムスのサイトにあり、読んでいました。当時貧困については、かなり話題になっていたので、「いろんな人がいろんな形で意見を言っているなー!理解できない部分もあるけど・・・これ、少し辛い。」と思っていました。その後本屋で見つけたが、なかなか読むには至らなく、(読む気がしないというか。沖縄の現状と課題に目を背けていました。)今に至っています。

 今回、その機会に恵まれたのも、何かの縁だと思い、読んでみると・・・。「そんなこと分かっているわい!」とか、目を背けていたことが浮き彫りになってきました。半分近くまで読んだとき、宮古総合実業高校の生徒などが、浮かんできて涙が止まらなくなりました。更に、いろいろ考え出して、自分の子供にはきちんと教育できているだろうか。など!読めなくなりました。
 昨年度まで赴任していた学校で、バレーボール部の子たちと生徒指導上、関わる事が多くて(沖縄本島に試合に行ったとき、喫煙した。とか・・・。喧嘩をしたとか・・・。)・・・。その中の、現在3年生のキャプテンになった生徒が、昨年から別の高校の生徒を入れ、一緒に大会に出場したりしているのが、テレビの取材で取り上げられており、元気な姿を見ることがありました。彼の家族関係、小さな学校で小学校の頃から育ってきており、友人や地域との関わりが、まさにここに書かれていることだったので、彼らのことが頭いっぱいになり、読めなくなりました。「やっぱり、思った通り!そんなこと分かっているわ。」などと思いながら、2日間放置していたが、『くーみー』に感想を言わなくては!(本をもらった。と言うこともあるので・・・。)と考え、読み始めることにしました。

 2年前からアドラー心理学を勉強し始め(どうにかこの子達の手助けができないかと思い)、月1回の勉強会やカウンセリング研修会に参加したり、本を読んでまとめてみたりと!しています。
 その中で、確認できたのが、人間が幸せになるためには!(シンプルに言うと)
 ① 自己受容(ありのままの自分を受け入れること)
 ② 他者信頼(無条件で他者を受け入れること。信用ではなく信頼)
 ③ 他者貢献(自身の必要性が認められ、居場所ができること)
この3つができれば良い、とありました。カウンセリングでよく言われるのが「自己肯定感」ですが、アドラーはそれを否定し「できない自分をできると信じるのは、自分にウソをつくことだ。」とし、自己肯定感ではなく、できない自分も含めて自分を受け入れること(自己受容)。とありました。この本では、「自尊心」という言葉で書かれており、次元的に更に低いような気がしましたが、これが、宮総実の子達にピントが合っていて!

本校に来るまでは、「ここの高校はできのいい子供達が大勢いて、活発に活動し、賑やかな学校なんだろうな」と思っていたが、心に闇を持った子は少なからずいます。やっぱり、アドラーしかないと思い、校長だよりに掲載することにしました。やっぱり貧困は教育が鍵を握っていると思います。沖縄の子達を、特に沖縄県のリーダーとなるだろう球陽の生徒達に、仲間を思う気持ちや自分に自信をもつこと。(この辺は、10年ほど前から「NARUTO」は教育のバイブルだと思ってやってきていることに一致している)地域や社会に貢献する経験などして、社会に出て行って欲しいと思います。沖縄の未来はこの子達にかかっています。沖縄だからこそできる心の繋がりを大事にし、国際性豊かな人間に育って欲しいと思います。子供たちが衝突し、迷っているのはほとんどが対人関係です。結局は自分のことを先(中心)に考えているためだと思います。道徳教育(人権教育)をしっかり行うことで、解決の糸口が見えると思います。
全国学テの課題で、中学校の未だ最下位の件が上げられるが、小学校の頃からこの本にある課題を解決していけば、中学校でも上位にいけると思います。
この本にも書いてある通り、沖縄は日本の中での位置づけだが、日本も又世界の中の似たような位置づけになる。とありました。これも、日本だからこそできる(乗り越えられる)課題だと思います。
少し、こっぱずかしー話しだが、管理者(もしかして管理者じゃなくても)として、愛を持ってそこに働く人に向き合えば、winwinの関係になるのだとつくづく感じました(これは、先生と生徒との関係も同じ)。だから、教育は愛なんだろうなーって!

それから、なぜ、感想を書くかというと、INPUTした後は、必ず「振り返る」ことが大事だから(先生達には言うけど自分はしていない なんてならないように)だと考えているからです。
まだまだ、本校には課題があります。どうすれば(先生達が)気付いてくれるか。と思いながら毎日います。多くのことを本音で語れたら、解決(=本人が気付く事)するかもしれません。飲み会も慰労会も全部無くなったので・・・(コロナのせいだ!)。でも、無くなったからこそ、こんな事を考えることができる時間があったという解釈もできる。

この本に出会えて感謝です。そして、この本を提供してくれた人に出会えて感謝です。これもみんな必然(偶然ではなく)なのかもしれません。3度も教育センターに赴任したことも、宮総実に2度赴任した経験も、その後、本校に来たことも・・・。だから大事にしたいです。あの日あの時あの場所で出会えた人に。どうしてもこの思いを伝えたくて!
最後まで読んでくれてありがとうございます。区切ることで次へのステップができます。
さぁー! 次は何をやろうか! 計画段階から楽しみです。