命の重みを知らない人

命の重みを知らない人は
自分には永遠の命があるとでも思っているのだろうか
自分にも死があることを知っていれば
他者の死を
他者の生を
そして自分の生を
尊ぶこともできると思うのに
自分の生、すなわち
いかに生きるかということ
それを知らない人は
死んでいるのと同じ
人間は不思議で
同じように目や耳や鼻があって
同じ姿形をしているのに
人間を捨てた人たちが
平気で人の上に立ったりしている
いや、人の上に立つ人ほど
そうなりがちな気がする
ただ、偉くなるのが好きな人たちに
ものを知らない人たちは平伏して
誰も幸福にならない社会のできあがり

死を前にした時
わたしは
この世界の何もかもがくだらなく思えた
この世界を愛せなかった

2022.12.29

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