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#創作大賞2024

詩/課題

ネットやSNSには
出来合いの答えが溢れてる
コンビニ弁当を食べるように
他人の答えを喰らう
AかBか
白か黒か
マルかバツか
生き方にも答えがあるようで
誰かに否定されたら
いいねがつかなかったら
それは間違いのようで

だけど
答えのない
この感情
矛盾
迷い
それらひっくるめて
わたしなんじゃないか
生きるって
わかんないことだ
結論づけないこと
それこそが成長だ

ネットやSNSは
今も疑

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詩/正しさ

何が正しいとか
何が正しくないとか
言い出すと
なんだかおかしくなる

正しいからするのではないし
正しくないからしないのでもない
自分は正しいと信じることは
時に必要だけれど
信じすぎては盲目的になってしまう

正しいことをするのではなくて
信じることをするだけ
自分を信じるのではなくて
神様を信じる
人が信じられなくても

正しさはある
けれど
今は見えないもの
それほどに
難しいもの

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憂い

優しいという字は
憂いを抱えて生きること
だからこそ
他者の憂いに
寄り添うことができるのだ
憂いのない人生なんて
まがいもので
幸せだけで生きることなど
人の世では不可能だ
正しい眼を持っているからこそ
憂いが生まれるのだから
本当の幸せとは
この世ぜんたいに憂いが無くなってはじめて
現れるのだから
そのために生きること
それを忘れてはいけないのだと思う

2024.07.10

詩/プライド

大人になると共にプライドを作って
気づけばプライドと共に生きている
傷つくのもプライドゆえだし
怒るのもプライドから
けれど笑うのはプライドのためじゃない
それはプライドを忘れるときだ
誇りは払うもの
払って生まれるのが誇りだ
歳をとって
握りしめていたものを
手放すことができたなら
きっと
人生はなんて豊かだったのだろうと気づくだろう
もっと早く
手放していれば
美しかったのにと
きっと
思うだ

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詩/自然に

いい子にならなくていいよ
感情をむき出しにしていいよ
感情を抑えて
頭の中でひとりモヤモヤして
辛くなるくらいなら
ひとりで「むかつく!」って
怒ればいいよ
そしたらその後で
自分にも間違いがあると自然とわかるから
「ああ、誤解してたな」とか
「わたしがいけなかったな」って思えたら
ひとつ成長した証
自然にまかせて
生きやすくしていこう

2024.06.28

詩/気づけば

気づけば
わたしは常に受け身だった
相手を受け入れ認める前に
話し
関わっていた
相手が認めてくれるのを
ただ待っていた
受け身を捨てて
もっと能動的に
相手の個性
長所、短所とも
認めれば
それはきっと
相手につたわる
それが人間の自然
人間は本来
うつくしいものだって
誰に否定されても
わたしはそう信じる
人間を汚しているのは
わたしという人間だった
わたしの弱さだった

2024.06.28

詩/見る目

自分に愛想よくされて
いいことを言われて
付き合えば得があって
だからって
その人を信用したり
いい人だと思うなら
まだまだ甘い
自分にとってその人がどうか
ではなくて
心を裸にした時
その人自身が
どんな人間か
そこを見極めて付き合うべきだと思う
多くの人は
見たくないから見ない
ことを穏便に済ませたいから見ない
けれどそれではまた
トラブルに見舞われたり
対応を間違える
わたしは見る目を持ちた

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詩/目隠し

若いころ
世界は
目隠しをされたように
内側は
きれいだった
けれど
身体が
成長して
目隠しでは
きれいでいられなくなった
見たくないものが
どうしても見られない
その苦痛を
傷を
自ら
抉ったら
目隠しが
少しずつとれて
外側から
きれいなものが
目に映った
わたしが
できそこないでも
嫌われ者でも
それが現実であれば
見たい
そうしてわたしは
この目になった
ほんとうにきれいなものは
少ない

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生意気

本気で話し出すと
だいたい決まって
生意気だと思われてしまう
牽制されたり
試されたり
なんだよ
真面目に話せると思ったのに
なんて
心の中で毒づいて
嫌な自分
けれど
負けないで
切り込んでいく
そうして
少しでも
認めてもらえたとき
毒は浄化されて
人を大切にしようって思える
簡単には尊重されない
そんな世の中
けれど負けてはいられない
自分が歳をとった時
他人を尊重するために
ブレない自分を

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正解

ネットやSNSを覗けば
そこに答えがあるように思えるけれど
それが本当に正しいかなんて
誰にもわからない
一番確かなのは
自分で考え、学んだこと
なにが正解か
なんて
誰にもわからない
わかるような気がしても
それはみんなでわかったフリをしているだけ
正解なんてない
だから面白いんじゃないか
だから挑戦するんじゃないか
答えは自分の中だけにある
世の中にある「正解」を
簡単に信用するな
納得するな

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つよいひとになりたい

相手の考えに振り回されず
自分の行動に興味を持つ
そんな人になりたい
行動するために考える
そんな人でありたい
叱られた時も
褒められる時も
常に自分の行動にだけ
フォーカスしていれば
自分を見失うことはない
行動するためにだけ考えるようにすれば
くよくよすることもない
つよさとは
ちょっとしたコツのようなもの
不器用な人は
運悪くそのコツを知らないだけ
大丈夫
腐らないでいれば
必ず幸せはやって

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なんのために

子もおらず
この世に残すものもない
わたしは
生きるために
生きている
この世の
哀しく
淋しい
よろこびを
笑うために
泣くために
吸い込むために
吐き出すために
それは育つのか
きっと育ちはしない
わたしの微笑みも
涙も
息も
鼓動も
熱く
流れ続ける血も
すべて
わたしとともに
老いて
朽ちるものだから
何も残さないのなら
今に
追いつくためだけに
間に合わなくなった
身体が
土に落ちるまで

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詩/つよさ

強くなると思った
あなたはわたしに
どこへも行かないと言った
傷つかない
そう思ったの
けれど、考えることは
止まなかった
強くなるということは
傷を負いながら
その傷を見ないことだったのね
血を流しながら
走ることだったのね
気力だけで
力を振り絞って
やがて人は
弱くなる
あなたが
どこへも行かなくとも

2024.06.19

詩/初夏

詩/初夏

落ち込んで話したら
「明日、ドライブしよう」って
バイクで二時間半の
いつものところ
あなたが好きな場所
天気がよくて
風がなくて
道路も空いてて
信号で止まらなくて
あなたといること
うれしくて
喋りかけてばかりのわたし
あなたもうれしそうで
いいね
いいよね
クラッチが気持ちよく鳴る
トンネルが寒かったり
後ろのパトカーに追いかけられているような気がしたり
峠を越えた時には
街を見下ろして

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