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今日の発見🔍 手首の骨

うどん県OTのだんです。
日々の臨床現場の中で見つけたことや再確認したことなどをまとめていく「今日の発見🔍」シリーズです。
主に経験則なので、エビデンスなどがあるわけではありません。

手首の骨

今日は右片麻痺の方との発見です。
この方は入院されて間もない方。
右手に麻痺があるけど比較的軽症。
手も指も動く!
ですが「物が持てない。手が使えない。」との訴え。
観察していると手関節の小指側(尺側)の骨がボコッと出てるのを発見。
さらに観察していると、物を持つ際に親指と人差し指でつまむように持ち上げていました。俗に言われる橈側優位の持ち方ですね。

考えてみた1

小指側(尺側)の骨がとび出ているということは、前腕のアライメント(配列)がアンバランスになっているということです。
前腕には橈骨と尺骨という2つの骨があり、尺骨の周りを橈骨が移動することで回内・回外を可能にしています。
尺骨の骨が出ているということは、橈骨が回内方向に位置していると言うことです。
この方も、回内は可能でしたが、回外が困難な状況でした。
そのため、回内位で物品操作を行うために橈側優位の把持になっていたということですね。

考えてみた2

橈側優位の把持ですが、リハビリの中ではあまり好まれません。
普段の生活では我々も使うのになぜでしょう?
理由は2つです。
1.物の把持が難しい
2.操作に繋がりにくい
内容についてはもう少し詳しく書いていきますね。

1.物の把持が難しい

物の把持は重心点の操作になります。
そのため、重心点の下から支えるように持つと軽く把持できます。
しかし、橈側優位の把持では、上方からつまむように持ち上げるため、重心点の上を把持することになります。
そのため、把持のためにはより出力が必要になるため、出力が弱いと滑り落ちてしまいます。

2.操作に繋がりにくい

物の操作は尺側の把持を背景に橈側で扱っていきます。
そのため、橈側のみの把持だと把持と操作の2つのことをしなければならないということです。
把持だけでも困難なのに、さらに操作もとなると、難しくなるのは目に浮かびますよね。

このような理由で、橈側優位の把持は注意が必要になります。

あらためて勉強です📚

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