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目的がなければ作ればいい!【日本が誇る伝統工芸の郷、有田町との異業種コンソーシアム】

いきなりですが、「コンソーシアム」という言葉をご存知でしょうか?共通の目的に向けて協力関係を築く組織のことで、当社は行政や様々な地域企業とのコンソーシアムに積極的に取り組んでいます。

今回は、有田焼で有名な佐賀県の、有田まちづくり公社 プランナー 佐藤さんに登場いただき、当社とこれまで取り組んできたコンソーシアムについてお伝えしていきます!

【プロフィール】佐藤 容紹(さとう・ひろつぐ)44歳
佐賀県の「株式会社有田まちづくり公社」の創業時に代表として関わり、現在はプランナーを務める。東京在住でありながら、4年前から平日は有田町の地域活性化に向け観光PRなどに尽力し、2拠点生活を送っている。
【プロフィール】後藤 哲也(ごとう・てつや)41歳
外資系情報通信サービス会社勤務を経て、2005年に大稲グループ入社。経営企画室 室長として、グループの主要7社の新サービス開発や人事、財務を担当。複数の企業から専門チームが集まり、クライアントの要望に対応するプロジェクト型組織での業務経験を活かし、現在は国内観光異業種コンソーシアムの立ち上げにも参画している。

お互いの強みを掛け合わせると、弱みが帳消しに

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まずは、当社との出会いから教えていただけますか?

佐藤さん:はい、初めてお会いしたのは、2016年5月でしたね。

後藤:当時、私たちは九州の観光ツアーのプランニングをしようとしているタイミングで、ある方を通じて佐藤さんをご紹介いただきました。

佐藤さん:そうですね。既に私は2年ほど有田まちづくり公社で勤務しており、有田町のPR活動や観光ツアーを開催していました。実際にどのような観光ツアーをやっているのか体験していただくために、数回参加していただきましたよね。

後藤:はい、その上で、どのようなコラボレーションができるかを考えていき、翌年2017年2月にファムトリップ(中国・台湾の富裕層向け旅行会社への誘客を目的とした視察ツアー)を実施することができました。

――お互いのどのようなニーズがマッチして、2017年2月のファムトリップ実施に至ったのでしょか?

佐藤さん:私たちとしては、有田焼を始めとする有田町の魅力は、実際に来てもらわないと伝わらないと感じていて「実際に来て、見て触れてほしい」と考えていました。ただ、有田町に来るには、空港から数時間も電車に乗らなければならないんです。
有田焼は、日本全国の器の中でも高級品であるため、特に富裕層の方々が興味を示してくださいますが、そのような方々が、福岡空港から電車に乗ってくることはなかなかイメージできない。そのため、国内外の富裕層の方に来てもらえる環境を整える必要があったのです。

後藤:今、佐藤さんがおっしゃった点に当社のニーズがマッチしたのだと思っていて、当社は移動のプロですが、移動はあくまでも手段でしかありません。ただ、指をくわえて移動のオーダーを待っているつもりはなく、自ら観光ツアーをつくることで、当社のサービスを使ってもらう理由を作ろうとしていたんです。その過程で、九州の魅力的なスポットを集めていたので、有田焼の技術や人の魅力はぜひツアーに盛り込みたいと感じました。

――ファムトリップでの収穫や、共に取り組まれて双方に対して感じたことはありますか?

後藤:やはり、多方面で色んな方に関わっていただき、1つのものをつくれたことが最大の収穫だったと思います!有田まちづくり公社さんはもちろん、行政の方も全面的にバックアップしてくださいましたし、迎えてくださった観光地、地域の飲食店の方、地域メディアなどの協力があって成功させることができました。そして、行政・マスコミが反応してくれたことで、大きなムーブメントが起きたとも感じています。このファムトリップから、全体的に気運が高まっていき、コンソーシアムに繋がりました

佐藤さん:そうですね。このファムトリップは、まさにコンソーシアムの良い事例でしたよね。広がりができ、後々にも繋がっていますし。

有田町としては、海外の方の目線で観光ツアーのフィードバックをもらえたことが収穫でしたね。4泊5日のツアーだったので、「たまには中華や洋食も食べたい」という意外な声もありました(笑)。一方で、旅行会社の方が予想以上に有田焼やおもてなしに満足してくださって、個人的に器などを買い物されているのを自分の目で見れて、大きな自信になりました。ファムトリップ後、実際に海外から観光ツアーに来られたお客様もおり、成果も出ています。


短期的な利益ではなく、長期的なアライアンス関係を

――ファムトリップをきっかけに当社との連携が始まりました。その後の連携について教えてください。

佐藤さん:1つは、東京の京王プラザホテルとのプロジェクトがあります。「ようこそ日本の朝食へ」と題し、朝食で有田焼の器が使われることになったのですが、それをきっかけに有田町に行きたいという要望があった時の移動を大稲さんにお願いしています。大稲さんは全国のハイヤー会社と提携されているので、VIPの方が電車やバスに乗らず、飛行機とハイヤーだけで東京から有田町まで辿り着けるのです。

後藤:そうですね、全国どこでもシームレスに繋げられるというのは当社の強みだと思います。あとは、有田町在住の人間国宝「陶芸家:井上 萬二先生」も、佐藤さんから紹介していただきましたよね。ご紹介いただいてから、いくつかのプロジェクトでコラボレーションさせていただいていて。昨年11月には、当社がアメリカで開催した九州の伝統文化を発信するイベントにメインで登場いただきました。

直近で佐藤さんと取り組ませてもらったのは、同じく昨年末。11月18日~25日に有田町で開催された「有田とフランス人間国宝 ワザノワ会議-有田」ですね!

――「ワザノワ会議」は、どのような狙いで開催されたのでしょうか?

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佐藤さん:今回の最大のポイントは、「日本の有田焼 × フランスの技術」という点。そして、「ワザノワ会議」という名称には、「世界中の“手わざ”を1つの“環”に繋げる」という意味が込められています。

フランスは、世界トップクラスの高級メゾンを数多く輩出していて、日本と同じく人間国宝という制度があります。フランスの人間国宝に有田町に来ていただきお互いの技術を再会させることで、有田焼の価値を改めて発信していきたい、双方にとって良い革新に繋げていきたいという想いで開催しました。

2年後には、イギルス・ドイツなどの世界サミットを有田町で開催したいと思っていて、短絡的ではなくロングスパンでのPRを考えています。実は、ドイツの有名な「マイセン磁器」は、有田焼が海外に出て行ってできたもので、有田焼が日本の技術力を世界に知らしめたと言っても過言ではありません。それに、金と焼き物が等価でやりとりされていた時代もあるんですよ。


――今のお話を聞き、あえて日本と海外の技術を対比された理由が分かりました!では、「ワザノワ会議」の内容、当社との提携関係を教えてください。

佐藤さん:日本とフランスの人間国宝によるトークイベント、空間演出や扇子づくり体験ができるワークショップ、お寺での作品展示会が主な内容です。さらに、作品を見ていただくだけでなく、その場でオーダーを受けられるようにもしていました。

ただ、やはり私たちだけではカバーできない部分もあって、移動の部分で協力いただけないかと大稲さんにご相談したんです。

後藤:はい、今回の企画は有田町の方がされて、イベントに参加するゲストの方を福岡空港からお連れすることを当社で担当させていただきました。その他には、一部協賛もさせていただいています。

一昨年のファムトリップでは当社が企画をし、今回の「ワザノワ会議」は有田町の方が企画をされて。色々な形で協力関係を継続しているという感じです。

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志高く、地域活性化のモデルケースを作り上げる

――タクシー会社は複数ありますが、当社を選んでくださっている理由を教えてください!

佐藤さん:「地域や九州の観光を盛り上げていく」という、同じ志があることが1番大きな理由ですね。さらに貴社は、大稲自動車とは別に、福岡ハイヤーサービスという会社を立ち上げ、本格的にVIPなど富裕層向けのサービスを提供されていますよね。そこで働いているコンシェルジュドライバーの方は、VIP対応などの経験もあるので、安心してお任せできます。

せっかく有田町に来てくださったお客様には、有田町にいる時だけでなく、空港に着いた時から帰る時まで心地良い時間を過ごしてほしいんです。移動時間も含めて、旅の思い出になると思うので。

――今後、共に実現したいことはありますか?

佐藤さん:有田町に観光に来ていただけるように、誘客は引き続き共に取り組んでいきたいです。そして、良さを理解してもらい、満足いただければ、持って帰りたいと思ってもらえます。ただ足を運んでいただくのではなく、持ち帰ってもらい地域が潤うという好循環を生んでいきたいと考えています。

後藤:まずは有田町で地域活性化の成功事例を作り、それを全国各地に波及できると社会全体のためになるのではと思っています。様々な形で関わりながら、共にそのようなモデルづくりができればと考えています!


――佐藤さん、後藤さん、ありがとうございました!

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