2007年のスクランブルアタックと、命ある限りの愛と。
2006年1月、東戸塚トレーニングセンター。
日刊スポーツの記者だった僕は、横浜F・マリノスのクラブハウスで、GMの小山哲司さんに呼び出されていた。
取材エリアから別室に移る。
差し向かいに座ると同時に「今朝の記事はないよ」と詰め寄られた。
その日の朝刊。サッカー面には、吉田孝行選手の横浜加入を伝える記事が掲載された。
文中、経緯を伝える部分で、僕は「松田直樹の要望もあって獲得した」と触れていた。
「確かにマツは大事な選手で、意見を交換することもある。とはいえ、だよ。ひ