野間大介

長野県白馬村でマウンテンバイクシーンに関わっています。 20代半ばまでカナダ、ニュージ…

野間大介

長野県白馬村でマウンテンバイクシーンに関わっています。 20代半ばまでカナダ、ニュージーランドで生活しながら体験したマウンテンバイクの世界を中心に体験したことを書いています。 Sweet Protection Japan Team, Loose Riders Japan代表

最近の記事

表とグラフの解説その1

今回の記事は全て↑の中に記されているグラフの解説で、自分自身で調べたものではありません。 内容について細かいことを書いたら大変なのでできませんが、海外で成り立っているトレイルのいくつかはこういった調査がそのトレイルの価値を裏付けているようです。という概念の紹介です。 前回の記事で紹介した4か所でのアンケート、聞き取り調査のデータを基に上述のレポートの中で表されている表やグラフを見ていきたいと思います。 この表の左側に並んでいるのは各トレイルの名前ですね、各トレイルに

    • やっていきたいと思うことについて「NZCTを例に」

      Nga Haerenga (‘The Journeys’) New Zealand Cycle Trails(NZCT)について、自分の頭の中の整理もかねて紹介しようと思います。 百聞は一見にしかず、ということでNZCTも紹介ビデオを載せます。 こんな感じのトレイルが現在22か所登録されていて、自転車でニュージーランドの風光明媚な景観を楽しめるようになっているようです。 このNZCTに関するレポートに基づいて、レポートの中でサンプルとして取り上げられている4か所(Mot

      • クイーンズタウン、ここがすごいと思いました。

        この仕組みは素晴らしいな!と思った点は数えきれないほどありますが、あくまでも自分の知ってる範囲ですがクイーンズタウンのマウンテンバイカー向けの施設で個人的に「なるほど、これはすごいな」と思ったものは主に2点ありました。 ・Queenstown Bike Parkの規模(小ささ) ・Dream Trackという最高にとがった設備の存在 です。 一つ目としてQueenstown Bike Parkの規模についてですが、Queenstown Bike Parkはバイクパーク

        • クイーンズタウン序章

          クイーンズタウンはニュージーランドの南島の南部に位置する国際的なアウトドア観光のメッカです。冬は周辺のスキー場(Coronet peak, Remarkable, Cardrona, Mt. Huttなど )の利用者で賑わい、グリーンシーズンはマウンテンバイクはもちろんハイキング、ホースライディング、キャンプ、バンジー、ジェットボートその他無数のアクティビティをするにあたっての施設、窓口が集中しています。湖畔のリゾートとして、アウトドアを目的としていない旅行者も多く、そう

        表とグラフの解説その1

          カムループス

          カムループスは人口約10万人、かつてはゴールドラッシュと鉄道の往来で栄えた町でバンクーバーからハイウェイを使って車で4~5時間のところにあります。一次産業が主で、自然公園や湖畔のキャンプ場などは沢山ありますが全体の中で観光業がそこまで盛り上がっている印象はないです。 この地図を見たらわかりやすいですが、南BC州のほぼ真ん中に位置しています。車で3時間圏内のケローナ(Big White Resort)、バーノン(Silver Star Bike Park)といったマウンテ

          カムループス

          Economic Impacts of Mountain Biking Tourism - 2016 Update from pnkbike.com

          ぱっと見でとっつきにくい論文を紹介する前に、世界最大のマウンテンバイク情報サイトであるpinkbike.comに2016年に上がっていたマウンテンバイクツーリズムに関する経済効果に関する記事の概要と、記事の中で取り上げられていたカナダのカムループスの状況を自分が3シーズン過ごした時の印象を加えて紹介しようと思います。 この記事では、カナダ、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、スイス、エクアドルの町におけるマウンテンバイクツーリズムに関する経済効果をそれぞれの町の調査

          Economic Impacts of Mountain Biking Tourism - 2016 Update from pnkbike.com

          マウンテンバイカーによる新たな森林利用の試みと可能性

          引用元 日本森林学会誌 著者 平野悠一郎 ここに頻繁に書かせてもらっていて、今現在京都の森林総合研究所関西支所でお世話になっている平野先生のマウンテンバイクに関する恐らく最初の論文です。 平野先生との出会いは前にも書きましたが、2013年に自分が法政大学の3年生だった時に受けた「地域コモンズ論」の教壇に立っていたのが平野先生でした。 その授業で「山のステークホルダーとしてのマウンテンバイクにはいろいろ課題があります」みたいなことを相模湖での体験から先生に話したところ、

          マウンテンバイカーによる新たな森林利用の試みと可能性

          ここまでのまとめ

          白馬での生活が始まるまでを半年かけて書いてきましたが、根っこにあるのはこの上なく単純な理屈で笑 基本的にはマウンテンバイクを始めたらジャンプが楽しかったから、世界で一番良い環境に身を置き楽しんだ後に「日本でも出来たらいいなー、作るのも楽しそうだし」ということですが、 それを軸に、その時その時それぞれの場所でいろんな人の話を聞いて、「自分ならそれにこういう色を足していきたいなあ」というのを実行に移し続けたのが良かったのかなと思います、今でもそれは同じです。 国内外の自転車

          ここまでのまとめ

          やりたいこと

          Loose Riders Japanが上手くいけば関わってくれる皆にとって大きなポテンシャルがあることは想像できたけど、日本や白馬のマウンテンバイクがどういうものかほとんど分かっていなかった当時はこれをどう育てていくべきか具体的には見えていませんでした。 最初はクイーンズタウンで出会った面々に「一緒にやらない?」と話してみたけど難しく、本来始める時点で「20歳以上で5人以上の仲間がいること」という条件も本当は満たせていませんでした笑 「これがこの先こういうプランでこうなっ

          やりたいこと

          Loose Riders Japan事始め

          最初にLoose Ridersのことを見たのはLoose Riders Kamloopsでしたが、その時は特に興味もなく「へー、そういうのがあるんだなあ」くらいに思っていました。 その後クイーンズタウンに住んでいた時に再びLoose Riders New Zealandに遭遇し、彼らは大きなバンをカスタムペイントしていて町の中では割と目立っていました。 「いろんなところに支部があっておもしろいな」と思ってホームページを見たらアパレルもやっていて、彼らのコンセプトが気に入っ

          Loose Riders Japan事始め

          バネのはなし

          また間が空いてしまいました… さて、白馬のことはまだ何にも知らなかったので自分でリゾートバイトを通して見つけた仕事は八方尾根のリフト係。 国際第三リフトのリフト係をやっていました。 仕事自体は面白いことは特になかったのですが、冬のスキー場にそれまでは縁がなかったので雪の中で仕事をすることは新鮮で面白かったです。 今思うと、もっとスキーやスノーボードをやっておけばよかったのですが、住んでいた寮の隣が室内スケートパークだったのでそっちにしょっちゅう行っていました。 自転

          バネのはなし

          ここまでのまとめ、そして白馬へ

          2018年は新年を迎えたニュージーランドで20人の同居人との生活、平野先生と調査、MTB漬けとビザ取得、カナダで最大のチャレンジと挫折を味わって、日本では日雇いバイト三昧とシンポジウム、スペインでは最高の歩き旅と出会いがあり、最後は女の子を追っかけてポーランドで年末を迎えることになるとは…自分がそんなことをする人間になるとは、数年前は思いもしませんでした。 何かを成し遂げたわけでもなければ、すばらしい結果を出したわけでもありませんが、覚悟次第でどんな行動でも起こせるんだなと

          ここまでのまとめ、そして白馬へ

          森林スポーツ新時代

          スペインでのいろいろを終えて、日本に帰ることに。 サンティアゴでの会議を一日早く切り上げたのは、帰国するその日に東京大学にて、ここの記事に何度も登場させてもらっている平野先生が音頭をとった「森林スポーツ新時代」と題したシンポジウムが行われるためでした。 それは平野先生をはじめ、南アルプスの弭間さんや福岡マウンテンバイク友の会の増永さん、トレイルランニングのパタゴニアのアンバサダーの石川さんなどが登壇してスポーツレクリエーションを活用した森林の新しい活用方法を有識者に語って

          森林スポーツ新時代

          World Trails Conference

          前回、参加したのは3日間と書きましたが…思い出してみたら結果2日間だけでした。 Caminoを楽しみすぎましたが、あくまで個人的な旅なのでトレイルの勉強をする以前にトレイルでの出来事を楽しまないとね笑 この会議に参加しようと思った理由は端的に言えばノリで、理由をつけるとすれば以前のオーストラリアでの会議と同じように、こういう場でどういった課題やチャンスが話題になっているのか、各ジャンルや世界全体のトレイルの現状を知って、自分がその世界に身を置きたいと感じるかどうか(わ

          World Trails Conference

          ついでのつもりが

          ここで会ったアナとペドロ。 その出会いから2週間、旅を終えるまでずっと一緒にいることになります。そんな感じになるとは予想もしていなかったけど、おかげで最高に面白い旅になりました。感謝感謝です。 ペドロはブラジルの大学の先生。英語は分からず、ポルトガル語とスペイン語しかしゃべれなかったのでアナを挟んでコミュニケーションをとっていましたが御年65歳だったと思います。その年齢でこの旅をするとは恐れ入ったもので、普段はマラソンをやったり、ダンスをしたりと元気そのもの! ブラジル

          ついでのつもりが

          ブエン・カミノ

          ポンフェラダから歩き始めてしばらくするとすぐにスペインの田舎町に入っていきました。 写真のような黄色い貝のマークや道路に書いてある黄色い矢印を目印にひたすら歩きます。所々で休憩してバルでおやつを食べたり昼間っからサングリア(軽いお酒)を飲みながら一日に平均して20㎞を歩きます。 一日目は途中から道中唯一の日本人の女の子に会って、いろいろとお互いの話をしながら歩きました。彼女はフランスに住んでいて、海外生活や旅の原稿を書いているライターさんでした。フランスから巡礼をスタ

          ブエン・カミノ