Economic Impacts of Mountain Biking Tourism - 2016 Update from pnkbike.com


ぱっと見でとっつきにくい論文を紹介する前に、世界最大のマウンテンバイク情報サイトであるpinkbike.comに2016年に上がっていたマウンテンバイクツーリズムに関する経済効果に関する記事の概要と、記事の中で取り上げられていたカナダのカムループスの状況を自分が3シーズン過ごした時の印象を加えて紹介しようと思います。

この記事では、カナダ、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、スイス、エクアドルの町におけるマウンテンバイクツーリズムに関する経済効果をそれぞれの町の調査レポートをもとに非常にざっくりと紹介しています。(それをさらにざっくりと紹介します笑)

全部の情報元になるレポートを読んだわけではないですが、それぞれのレポートは基本的に各々の町でマウンテンバイクをしに来ている人たちを調査して統計に落とし込んで、旅行者とローカルの比率、年齢層の分布や平均の世帯収入、帯同者数、滞在日数、一人当たりの1日の平均支出などを割り出したのちに

それをマウンテンバイク以外の旅行者の平均と比較してマウンテンバイクをしにくる人の世帯収入と1日平均支出額がマウンテンバイク以外人の数字と比べて同等もしくは上回ることを根拠にマウンテンバイクがツーリズムとして有効な手段ですよね、と言っているものが多いです。

分かりやすい例えとして、マウンテンバイカーは比較的高収入層が多いのでマウンテンバイカーを引き付けることができる町のイメージを作ると観光収入や不動産収入、合わせて税収があがるよね、みたいな理屈で不動産マーケティングにマウンテンバイカーのイメージをくっつけるところもあるようです。(そうするとトレイルの価値を説得しやすいので、ロビー団体はそういう切り口からこういったレポートを作成することもあるようです)

個人的には「マウンテンバイクの盛んな地域にあって、そうでない地域にないもの」の一つはこういったレポートの存在だと思っています。もちろんそれだけではないですし、マウンテンバイカーに果たして本当に高収入者層が多いのかどうかは地域によって異なると思います。

でも、何十万もする自転車を複数台持ち、それに乗るために移動費、燃料費、宿泊代、飲食代の出費を趣味に投じられる人って裕福ですよね。

自分も含めて中古の自転車と米とみそ汁を頼りにバム生活を送っていたアドレナリンジャンキーを除いて…笑

記事の中に記述があるカナダ、ブリティッシュコロンビア州でのそういったマウンテンバイカー旅行者の統計が

・75%が男性

・25歳~45歳が65~70%を占める(体力もあって稼げる、家族を持っている場合が多い世代ですね)

・多数を占める55%の世帯年収が$80,000.以上(カナダ、BC州のアウトドア愛好者全体で$80,000.以上の世帯年収があるのは31%とされるので、マウンテンバイカーはアウトドア愛好家の中でも優秀です)

・平均滞在日数は3~5日(どこから来るのかにもよりますが)

・1日の平均支出が$60~$100(これは地域によって大きく異なります、例えばカムループスのような普通の町ならこれでも楽しめるかもしれないけど、ウィスラーのような観光地だとこれじゃあサミシイ…)

ということらしいです。

このpinkbikeの記事に記載のあった本当にざっくりした数字で、根拠に乏しい部分もあると思います、悪しからず。

長くなるので、カムループスの話は次回。

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