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平成の終わりに思う、平成世代の感覚と「令和」に繋げたいもの

平成紅白歌合戦というNHKの番組を見た。その番組の最後は「蛍の光」で締められて、私は「蛍の光」を聞くといつもなんだか泣きそうになる。

なんで泣きそうになるのかを考えたら、一つはきっと小さい頃から聞き慣れた曲だからなんだけど、まずはそもそもきちんと歌の歌詞や意味を知らぬままここまできたということに気づき、調べてみた。

歌詞

歌詞の意味

1.
蛍の淡い光や 月光の雪明かりを窓から取り入れ
書物を読む日々を重ねていると
いつの間にか年月は過ぎ去っていき
今朝は杉の戸を開け 級友と別れていく

2.
故郷に残る者も 去り行く者も
今日限りなので 互いに思い合う無数の想いを
たった一言「幸あれ(どうかご無事で)」と歌うのだ

3.
九州の果てでも 東北の奥地でも
海や山で遠く隔てられても
真心は隔てられることはなく
ひたすらに力を尽くせ 国のため

4.
千島列島の奥も 沖縄も
日本国の護りの要(かなめ)
統治の及ばぬ異国には勇敢に
尽力せよ我が兄弟 無事であれ

(引用元サイト:http://www.worldfolksong.com/songbook/scotland/hotaru-hikari.html)

なんとなく切なくて儚げだと感じていたけれど、こういった内容だったとは…。

先日書いたnoteにも少し書いたんだけれど、日本人が死を目前にした時に一番聞きたいと思う曲は「ふるさと」だそう。

「ふるさと」の歌詞はこんな感じだ。

「蛍の光」にしろ「ふるさと」にしろ、歌詞を読むと両方とも共通点がある。それは「今はその場にいられないけれど、過去いたあの場、あの場にいた大切な人、に思いを馳せる」ということだと思う。

「蛍の光」は明治10年代初頭(1881年)に小学唱歌集初編(小學唱歌集初編)に載せられたそうだ。

1881年、人々は国のために尽くすのが今よりもナチュラルに感じられていたのだろう。その後日本は大きな戦争を経て今に至る。

平成が終わり、新しい元号「令和」になろうとしている今、「若者は平和ボケしている」だとかそういった声もあると思う。でも、少なくとも私が感じているのは、平成世代は平和ボケした人々ではなく、先の世代の方が大きな喪失に向き合ったこと知っているからこそ、「国のため」ではなく、「自分のため」に生きようとしているのではないか?ということだ。

「国のため」は時に大きな間違いを犯す。「国」だけではなく、自分が属している自分よりも大きな存在は、誤った判断に進むこともある。するとそれは大切な場、大切な人を失ってしまうことになり兼ねない。平成育ちはそれを痛感しているからこそ「大きな存在に期待しないし、よりすがらない」という考え方の人が多いのではないか。

けれど人は何にもよりすがらずに生きられるほど強くはないと思う。↓の本にも書いてあったが、信仰を持つ人は持たない人よりも幸福度が高いらしい。それは不確かな人生の中において「よりどころ」があるからだと思う。

私自身も特定の信仰は持たないし、今の日本人は持っていないという方が大半だと思う。けれど、人も動物なので、人には生存本能としての攻撃性が備わっている。攻撃性や対立性、人がそもそも持つ暴力的な衝動を超えるために宗教が誕生したという説もあるそうだ。

たくさんの犠牲を経験してからの現代の日本に広まっている独特な空気。その空気の中には「争いはしたくない」「大切な何かを失うくらいなら争わない」という思いが強くあるように感じる。

けれど人には本能としての攻撃性があり、それは子どもが「アンパンマン」や「戦隊モノ」にいつの間にかハマっている、ということにも表れていると思う。

また、私自身も自分では温厚なタイプだと思っているが、旦那から何かカチンと言われた時などには「ぎゃふんと言わせたい」と感じる。その延長にあるものが「争い」なのだとも思う。

ではどうしたらいいのか?さらなる新時代を迎えようとしている今どうしていくのがいいのか?その答えは、「知っていくこと」だと思う。浅学の私もぼんやりと「戦争は怖いな」「戦争だけは絶対嫌だ」くらいの感覚は持っていたけれど、小さい頃から聞き慣れた「蛍の光」や「ふるさと」の歌詞は知らなかった。(本当にお恥ずかしいほど浅学だ…だけどそれを恥じずにここにこう書き自覚して忘れないようにしたい)

けれど、100年前、80年前には国のために命を落とすようなことがあった訳だし、それを止められなかった事実がある訳だ。そうしたことや人の本能をきちんと知って、知った上で判断していくということが、大切な場や大切な人を失わないために必要なんじゃないかと思う。

ふと見ていた「平成紅白歌合戦」から、「蛍の光」を聞いて、なんだか涙が出そうになるなと感じて、意味を調べてよかった。

「今ここでは会えないけれど思いを馳せるあの場あの人」ではなく、「今も行ける、今も会える」が出来るだけ失われないように、私達や子供達、未来の人達が生きる新元号「令和」に繋げていけたらと思う。

本日の参考図書

最後までお読み頂きありがとうございました(^^)子供達を育てていると、日本だけのことではなく、出来るだけ平和な未来が待っていればいいなとつくづく感じます。そのためにはもっと知らなきゃいけないなとも。本当にまだまだ浅学な私ですが、自分の出来る限りで知っていって、そうした思いをシェアできたらいいなと思っています!

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