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これからの人口学 「私見に基づく」 1

ここ数十年間、日本では少子高齢化が懸念され続けられている。しかし一向に改善の余地が見られず、このまま50年後には総人口が約9000万人になると予想されるほどだ(総務省「国税調査」より)。さらに言えば、この予想はほぼ確かなものであろう。なぜなら50年後の人口は今の若者の人口によって予想することができるからだ。現在の若者の人口が減少しているのなら、将来の特殊出生率(一人当たりの女性が生涯で産む子供の数)は減少する。このことを誇張して「人口減少が日本を消滅させる」という人までいる始末である。今回は日本の今と未来について考えてみたい。(人口に関して本格的に触れるのは次のnoteの予定です)

現在日本で起こっているような“人口減少問題”は人類の長い歴史を振り返っても一つしか事例がない。それは“ローマ帝国末期”である。このローマは西ローマ帝国を指す。この滅亡に関するいくつもの説が存在する。一つには外部要因である。教科書にも記載されているように、末期にはゲルマンの大移動が生じ、これによって西ローマはゲルマン民族に飲み込まれたというのが通説である。これ以外にも、エドワード・ギボンによる士気低下説や貨幣改悪説などがあるがここでは説明を省略させてもらう。

古代ローマの滅亡した要素(説)を今の日本を照らし合わせてみる。今の日本は日本は外敵に怯えている状態だろうか。いや違う。確かに韓国や中国、アメリカ、最近ではフランスとの小競り合いはあるものの日本が消滅するような危機感をまだ私は感じない。“危機感がまったくないのはどうなのか”という批判があるかもしれないので、誤解がないように述べておくが、自衛隊のあり方や憲法のあり方についてはしっかりと議論がなされるべきであるし、自国を守るためにはそれなりの武力は必要だと思う。しかし未だ日本周辺で大規模な抗争が無いためローマに比べれば幾分かマシだといえよう。士気に関して述べるのは難しい。はたして今の日本人に“士気”といえるものいがあるのかと聞かれれば疑問を持たざるを得ないからだ。だが“士気”を“精神の拠り所”と考えるならば、日本の象徴なる天皇の存在が大きいだろう。天皇が日本の象徴として機能し続ける限り、我々日本人は日本人の精神を持ち生きることができるのではないだろうか。

最後の観点である貨幣つまりは財政に関して、日本は赤字の一途をたどっている。平成30年の歳入の3割は公債金によって賄われており、毎年借金は増えている。しかし円に対する信用はどうだろうか。日本は世界一の債権国であり、影響力が大きい。また10年あたりの国債利回りはアメリカが2.75%、ドイツが0.23%、シンガポールが2.2%であるのに対して、日本は-0.01%である(1/22時点)確かに日本は超低金利時代と言われており、こうしなければ景気が上昇しない(景気回復しているかは、はなはな疑問であるが)からだと言われているが、このように国債が超低金利なのは10年後でも返済されるだろという信用の上に成り立っていると私は考えている。

長くなってしまったが、上記の理由で日本は古代ローマほど未だ危機に瀕していないと言える。しかし時代の変遷の中で今の日本と古代ローマでは大きな変化も見受けられる。このことについては次のnoteで書きたいと思う。もし興味をお持ちであるならば次回のnoteにも目を通していただければ幸いである。

最後まで目を通していただきうありがとうございます。

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