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神のDB(038)

(038)さあ~パーティの始まりですぞぉ~|ω・)どうぞ~

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【14】

2012年2月13日、月曜日。
さて、

電車、ムサいです。

なんのこっちゃ、と思われるかと思いますが、朝の電車のことです。
朝の電車には、とってもムサい人達が多いのです。
例えば男性の方で言いますと・・・
タバコ臭い中年男
デブで半袖Tシャツ男
直ぐに携帯ゲーム機取り出す男
デブで息遣いがずっと激しい男
足広げて二人分占拠する男
などなど、態度がムサい方々ばかりです。(デブ割合多め)

で、方や女性の方といえば・・・
蒸したトウモロコシをラップにくるんで冷蔵庫と思いきやカバンの中へ
そして出勤
朝のラッシュの満員電車、
おもむろに取り出す先ほどのトウモロコシは、朝ご飯。
それもまだ温かい蒸したトウモロコシ
モグモグ
モグモグモグモグ
彼女は食べる
立ったまま
トウモロコシを片手に
モグモグ
モグモグモグモグ
シュールな風景画

ボクは思うのです。
「日本も変わったなぁ~」
というより終わったと思うべき、かも。

ムサいはどこにいったんだい?、と思われた方もいるかと思いますが(そもそもムサいっていう言葉あるんかい?)、
ボクは勝手に日出国(ひいずるくに)を一人(゚д゚ノ)ノ ヒィィ!!と、憂えていた日。
そんな日の夜にボクは、

『あら、おかえり、ダイキ。』

「クエリ」に来ていた。。。月曜の夜から。
しかし、今日、ここに来たのにはちゃんと理由があるのですよ。そう、それは!

『どうせ用事もなにもないからでしょ。晩御飯はここで済ませちゃいなさいよ。カレーでいいわね。』

そう、用事も何もなくて家に帰っても寂しい限りなので、
『って、違うわ!』
『違わないの?』首を傾げて聞いてくるますみ。
『うぐっ!違わ。。。ない、けぇ、どぉお』目だけ背けるボク。
『ダイキさん、とても苦しそうな言い回しですが、どうか致しましたか?「事実」でしたら素直に「真実」を受け止めるお心も主たる心構えかと。』
おお、まぁすたぁ~、いつものフォローになっていない攻撃も今日は効きますねぇ~。。。
『はぁはぁ、ぜぇはぁ・・、いやいやマスター、違いますよぉ。今日はですねぇ、そうではなくてですねぇ、ちょっとマスターにご相談、というかお願いがありまして。』
『おや、なんでしょうか?お願いですか?』
少し意外そうな表情をするマスター。(くそぉ。そんなにか、ボクは~。いつも・・)
『はい、実は明日なんですが、お弁当を作っていただきたくって。。』『お弁当ですか?どちらかお出掛けなんですか?』とマスター。それに対し、ボクは少し胸を張り、
『はい!明日の夜、デートなんです!』と高らかに言い切った!そう、ボクは言い切った!!


ピキッ!!​

あれ?なんか、空気が、というか動悸がしてきた。。
『そうですかぁ。ダイキさま、明日、「デート」ですかぁ。おめでとうございます。お相手は以前仰られていた方、ですか?』と普段通りのマスターが笑顔で聞いてきた。
『あ、ああ、はい!そうなんですぅ~。先週、デートに誘ったら、是非~ってオッケー貰っちゃいまして~。にぱ』

ピキッ!!

ううん?なんか胸が痛い。。かも。
『そうですかぁ。ダイキさま。改めておめでとうございます。では、明日のデートは、夜、ということになりますよね?お弁当はご夕食、ということでしょうか?』と普段通りの何か考えていそうな笑顔でマスターが聞いてきた。
『はあぁ、ああ、はい!そうなんですぅ~。だから、ご迷惑でなければ会社が終わる夕方頃に、ボクの会社まで持ってきてくれると助かるんですがぁ~。やっぱり出来立てを彼女に食べて貰いたいなぁ~。てへ』

ビギィィィィ!!!!!!

かはぁぁぁ!なんだ、この殺気、神仕がいるのか!なんだ!あれ、でも
「・・・・」
周りに居るみんなは何の反応もしていない。気のせいか。。
『畏まりました、ダイキさま。明日の夕方にそちらにお持ちさせていただきます。お弁当の内容は如何致しますか?やはり食べ易いものがよろしいでしょうか?』
『おううぅう。。は!ああ、はい!ありがとうございます!そうですねぇ。外ですから、箸を使わないサンドイッチとかそんなものがいいかもです。あと、寒いから暖かいものをお願いします。彼女を風邪、引かせたくないですから。テレ』

バキィィィィイイイイイイイ!!!!

『うひゃぁぁあ!!!』思わず叫んでしまった、ボク。その音がする方を見ると。。。
『・・・・・・』ますみがカウンターの板を・・・掴み潰していた。

ますみは下を向いたまま、その場で立っている。・・・まったく表情が見えない。
まわりのみんなも、新次郎も、唯ちゃんも、仁君も、円さんも、下を向いていた。
異様な空気(殺気)が、渦巻いている。。。
「ニコニコ」・・・マスターだけがいつもと同じ、というのもさらに不気味さを増している。

あれ、みんなどうしたんだろう。。
と、ボクが混乱していると、
『ダイキぃ。。』『ひやぁいい!!』地獄の底から聞こえてくるような声でますみがボクの名を呼ぶ。
『なんでしょうかぁ~、ますみさん。ボク、何かしましたぁ?』
暫くの沈黙。。。。

と、不意にますみが顔を上げてこちらにくる!って、怖い!こわいこわい!!こわ!!!
ますみがボクの肩に手を乗せる!!って、あーーーー!!なんだ!!!あーーーーー!!いやぁーーー!!!

『そう!ダイキ、あんた明日、デートなんだぁ。やるじゃない!良くオッケー貰えたわね。見直したわ!』

・・・・あれ?
ますみは満面な笑顔で顔を上げてきた。
『怒・・・・・って、ない?』恐る恐る尋ねる、ボク。
『え?何言ってんの。なんで私が怒るの?目出度いじゃない。あんなに連戦連敗だったあんたが、やっとデートに誘えたんでしょ?ねぇ、みんな?』
ますみがそういうと、先ほどまで下を向いていたみんなが
『はい~、ダイキさん。おめでとうです!よかったですねぇ』
『へぇ~、やるじゃないかダイキ。少し見直したぜ。がんばれよ。』
『まあ、外注の方に手を付けるというのがあまり感心しませんが、いいでしょ。頑張りなさい、鳴沢君。』
『兄貴!!!さすがっすねぇ!いやーーー、オレ、感動っす!やっぱ付いていくのは兄貴だけっす!がんばっす!!』
これまた満面な笑顔でボクにエールを送ってくれる。
いや~、なんだぁ。ボクの勘違いかぁ。そうか。みんな、ボクを応援してくれるんだぁ。感動だぁ~。

『ありがとう、みんな!ボク、頑張るよ!今度こそ、幸せ、掴むね(キラン)』

バキィ!!!「アグウゥゥ!!!」
『がんばんなさいよ!』ますみの正拳がボクの溝打ちに入る。
ゴスゥ!!「アガァ!!」
『そうだぜ。健闘祈るぞ!』新次郎の肘打ちが脳天に刺さる。
カアァンンゥ!!「アブウゥゥゥ!!」
『応援しますぅ!ダイキさん!』唯ちゃんのお盆がアッパー気味にボクの顔をはたく。
ドガアァァァ!!「ボフゥゥ!!」
『兄貴!男、みせてください、ね!』仁君の回し蹴りが背中に入る。
パンンゥウ!!「アプウンン!!」
『鳴沢君、こっち来ないでください、キモイです。』円さんの容赦ないビンタが頬に炸裂する。

そして、みんな店から出て行った。
あれ~、ボク、応援、されているんだよ、ね?(てか、ますみと唯ちゃん、まだ仕事残っているのでは・・・)

それからボクは、何故か皆からの激励を体と心に(ダメージを)負いながら、マスターに色々お願いして、家に帰った。


《地下:会議室》

パチパチパチパチッ
蛍光灯の1本が切れそうになっている為か、その部屋は薄暗かった。

部屋の中央には長テーブルがひとつ。
そのテーブルの周りに男性が二人、女性が三人。

「ひとりで幸せにしてなるものかぁ・・」

かすれた声がする。
その声は、一人、また一人と増えて、
ついには場の全員が復唱続ける。
そして!

シーン・・・突然の沈黙。


・・
・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『計画を実行する!うはは!うははは!うわはははっははああはっはは!!!!』

会議室に響く笑い声は複数のものになり、それは狂気の宴の始まりのラッパとなる。


->

『ふぅ~。何をしているんでしょうか。』
彼らの行動に溜息をつく京耶。妬み&嫉妬。計画実行へ。。。

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