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入院8日目:リハビリスタート

入院八日目。

朝、5:30に母からLINEが来る。
入院前は6:30まで熟睡していたが、昨夜はよく眠れなかったのだろうか。

 
今日からリハビリスタートのはずだが、LINEはない。
予想より動かなかったり、しんどかったり、疲れが出たのだろうか。

 
私がnoteに記録をしているように、父は病院から言われたことなどを記録し、母はノートに思いを書き出したようだ。

家族みんなで記録している。親子だ。

 
  
今日は朝から雨や風が強い。
送迎も大変だった。今までならば帰宅後に母にそんな話をしたけれど、今は父と話す。

母が入院してから父との会話量がグッと増えた。

 
 
リーダーの最終勤務日が過ぎ、体調不良の同僚が相変わらず休みで、今週は更に人手不足が加速した。

利用者の不穏やトラブルが増えたり
利用者の甘え行動が増えたり
サービス残業が増えたり
人手不足故に動きがとれないことが増えた。

仕事で苛立つことが増えた。

 
利用者が不穏になり、木の板で他の利用者の頭を思い切り叩いた。
その利用者はいきなり後ろから覆いかぶさることも毎日だ。
同僚はそれでリハビリ中だし、リーダーも階段から落ちそうになった。私はかつて目を針で刺されそうになったし、別の同僚は耳の鼓膜をやられた。

今までも怪我したらどうしようと思っていたが
今はさらに嫌気がさした。
私が怪我したら誰が我が家を守るのかと、恐怖心が強い。

怪我をさせようがその利用者はクビにはならない。
私が怪我をしても謝罪で終わるのだろう。
我が家の問題をその利用者や保護者は助けてくれない。

  
向こうがクビにならないなら
怪我をさせられる前に私が辞めるべきではないか。

そんな考えがよぎる。
これからは私が家や母を守るのだから。

 
来週からは更に人事異動で現場から先輩の同僚がいなくなる。
一人パートさんは正職員になるが
そうなると実質現場で一番長く働いている正職員は私になり、負担はより増えるだろう。

多動の利用者も来週から増えるのにどうしたらいいのだろう。

利用者が、リーダーがいなくなって寂しいと言ったり、泣いたりするが、私はそれどころではなかった。

 
かつて祖父が亡くなって泣いていたら、普段温厚な母が「悲しむのはいつでもできる。」と苛立っていた。

祖父母が同じ日に立てなくなり、一週間祖父は眠れずに夜不穏な状態になり、その後亡くなり、祖母の介護や葬儀の準備でてんてこまいだったのだろう。

人生で一番母が苛立っていたのがあの日だったと思う。

 
今なら分かる。
悲しいとか寂しいとか、そんなことを言っている場合ではない。

先は見えないし
今を乗り切り、家を守ることで精一杯だ。

 
 
夜になり、母からようやくLINEが来た。

父の携帯には、リハビリを始めたことや入院後初めてトイレで排便をしたことが書かれていた。
脊髄梗塞を患うと尿意が感じずらくなるらしいが
母は尿意は感じていた。
ただ、入院した頃はお尻を動かす…力んだり、つぼめたりが自力でできなかったらしい。

排便ができたなら何よりだ。

 
父の携帯にメールを送った後、私のスマホにLINEをしたらしく、時間差で来た。


母はLINEの文字打ちが苦手で、文章や単語をときどき間違う。
入院したことにより、スマホ文字打ちがちょっとしんどいらしい。

 
自分一人なら適当でいいのだが、料理ができないお父さんには何から作らないわけにはいかない。

リーダーが抜けて仕事に嫌気がさしていても疲れていても、だ。


入院ルールで食べ物の差し入れが禁止されているが(飲み物はよい)
母は入院三日目くらいから梅干しを食べたがった。
お母さんは梅干しが大好きだ。

そして今日は私にイチゴを食べたいと訴えてきた。
質問に答えずに、欲求のみ伝えてきた。
よほど食べたいのだろう。

確かに我が家はイチゴを作っているのに、イチゴ狩りに行ったくらいイチゴが好きだ。
毎日何かしら果物を食べるくらい、私もお母さんも果物が好きだった。

父が果物がそこまで好きではないため、母の入院後は果物を私は毎日は食べなくなったが。

 
ほんの数週間前、イチゴ狩りに連れて行けてよかった。
たらふく食べられてよかった。
あの時のイチゴは本当においしかった。

医者から許可が出たり、お母さんが退院したら
食べたいものをたくさん食べてほしい。

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