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大人が身に付けるべき日本酒の教養【分類・味のタイプ編】

前回に引き続き、まとめていきたいと思います。

(▼前回の記事)

今回は、日本酒の8分類(吟醸や本醸造など)、味の4タイプ、季節ごとに合わせる酒類などについてまとめたいと考えています。

(▼参考にした書籍)

日本酒の原料は、とてもシンプルで基本的な原料は、「お米、水、米麹」ですが、本書では基本となる3つに加えて、「酵母・乳酸菌・醸造用アルコール」も重要なファクターであると説明しています。

中でも、お米は日本酒のために作られるお米があるようなので、簡単に触れておきたいと思います。

▢ 日本酒のための米「酒造好適米」

日本酒の基本的な原料である「米」は、日常的に食す食用米とは区別され、「酒造用米」と呼ばれ、その中でもいくつかの条件をクリアした米を『酒造好適米』といいます。

酒造好適米の生産量は、全体のわずか1%程度と栽培が難しいとされ、中でも人気の酒造好適米は以下の4種と言われています。

①山田錦(やまだにしき)
主に兵庫県産が優秀とされ、大吟醸用に人気。作付面積は、約33%のシェアを持つ。

②五百万石(ごひゃくまんごく)
主に北陸地方で多く栽培。味わいは、なめらかで女性的。シェアは25%を持つ。

③美山錦(みやまにしき)
耐冷性があり、長野県や東北で多く栽培。味わいは、スマートですっきり。シェアは9%程度。

④雄町(おまち)
主に岡山県雄町で産する酒米。酒造好適米でも古い品種。味わいは、厚みがあり力強い。シェアは、2%と少ない。

◯その他
秋田酒こまち(秋田)、越淡麗(新潟)、吟風(北海道)、八反田(広島)など

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▢ 日本酒の8分類

1992年の酒税法改正により、特級・一級・二級などの日本酒の旧制度が廃止となり、以来、日本酒を区別する「特定名称」が誕生しました。

原料・製造方法などの違いによって8分類され、特定の要件に該当するものに対し、その名称をラベルに表示できるようになっています。

(めちゃめちゃ似たような言葉が並んでますけど、注目する所は、「醸造アルコールが使われているか」「精米歩合の割合」なんですね👀)

なお、酒造りの際は、お米の表面にある栄養素が雑味になってしまうためお米の表面を削ります。これを「精米」といい、削った残りのパーセントを表したものが「精米歩合」です。

例えば、以下のように分類ができます。
●お米の表面を30%削った場合
 →精米歩合70%→①本醸造酒

●お米の表面を50%削った場合
 →精米歩合50%→⑥大吟醸酒、⑧純米大吟醸酒

▢ 味の4タイプ

これまで日本酒は「選ぶのが難しい」といった意見が多発していたことから、日本酒造組合中央会では日本酒を4タイプに分けているようです。

タイプ別に、特定名称がどこに入るかは以下の通りです。

①香りの高いタイプ
甘い香りに後味はすっきりのものが多い。大吟醸酒、吟醸酒、純米大吟醸酒、純米吟醸酒があてはまる。おすすめの季節は、春や新緑の時期。

②爽快でなめらかなタイプ
軽くて爽快ということは「淡麗」の味わい。本醸造酒、特別本醸造酒のほか一部の特定純米酒、純米酒、普通酒なども入る。おすすめの季節は、夏。キリっと冷やして飲む。

③コクのあるタイプ
お米本来の香り、昔ながらの日本酒の王道。純米酒、特別純米酒、無濾過、原酒と表示されているものが入る。おすすめの季節は、秋。飲み方は、ぬる燗がよい。

④熟成タイプ
美しい黄金色や琥珀色の特徴があり、とろりとした口当たり。特定名称にかかわらず、熟成酒、長期熟成酒、古酒、秘蔵古酒などと表示されている。おススメの季節は、冬。

(それと当組合HPでは、丁寧に料理との相性も載せてくれています)

▢ さいごに

この間、酒屋に行く機会があったので店主さんと立ち話をしたんですけど、書籍に載っている知識を知っているだけで色々話すことが出来ました。

ちなみに、日本酒を楽しむ順番は、次の3つが基本なようです。

①軽いものから重たいものへ
②華やかなものから落ち着いたものへ
③アルコール度数の低いものから高いものへ

他方で、ワインと同じく日本酒にも瓶熟成が存在するらしいです。

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一方で、日本酒の価格設定はほとんど精米歩合で決められ、ただの原価計算になっていることから、日本酒の金額は安すぎるとして日本酒の適正価格を市場に問う動きもあるようです。

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自国のお酒でありながら知らないことがたくさんあり、今回も勉強になりました🏃‍♂️

最後に、参考書籍のご紹介をして終えたい思います。

最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。
Twitterもやっています。@tsubuman8

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