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4度目の手術

先日、僕は人生で4度目の手術を受けた。
2016年に初めての手術を受けてから、約7年間で4度の手術を受けている。

これまでは手術を受けることに迷いがなかったけれど、今回は手術を受けるという「選択」をするのにかなり悩んだ。

なぜなら「今」の自分と「過去」の自分とでは全く状況が異なるからだ。

今は仕事をしていて、新しくやりたい仕事に向かって、目標を持って勉強をしている。
選手としての活動より仕事の方が今の僕の人生にとって大事なことだ。
それに、今回の手術を受けて足の状態が完璧に改善される訳でもないし、どこまで良くなるかも分からない。
何度も手術を繰り返す事は決して僕の身体にとって良いことではない。

やる。やらない。
どちらを選ぶにしろ、誰でも「選択」に迫られる時が必ずある。
その時は誰にも何が正しいのかなど分からない。

人生は選択の連続で、どの選択をしても失敗や挫折がある。

けれど、誰でも初めから「あの選択をしたから、今がある」という様なポジティブな捉え方が出来るわけではない。

僕自身、昔は「あの選択をしなければ、こうなる事はなかっただろう」と様々な選択に対して悔やむ事の方が多かった。
ネガティブに陥っている時に、周りからポジティブになれと言われて、すぐにポジティブになる事など僕には出来なかった。

大学に入学してすぐに怪我を抱え、医師にサッカーを辞めた方が良いと言われ、大学4年間のほとんどをリハビリに費やした。
それでも、海外でプレーするという目標の為にもがき続け、奇跡的に完治して海外でプレー出来た。
その後も怪我を繰り返し、また手術をして、最終的に2年前に現役を退いた。


両足股関節手術(大学生時代)


右足首手術(2年前)

当時はただただ必死で、心に余裕がなかった。

僕が少しずつ物事に対する捉え方を変えていく事が出来たのは、様々な経験を通して、少しずつ自分自身が一つの側面(ネガティブな側面)からしか物事を捉えられていない事に気付いたからだ。

初めてサッカーから離れ、新しい生活を始めていくうちに、心に余裕が生まれ、どんな選択に対しても、「あの選択をしたから、今の自分がある」と心の底から思える事が沢山増えた。
そう思える回数が増えていけば、「選択」をする時に悩む事も減るし、そう捉えられるように自分が今やるべき事に、よりしっかり向き合う事が出来ると思う。

もし、今いる環境で心に全く余裕がなく、何もかもネガティブに捉えてしまう時は、一度そこから離れてみてほしい。
違った角度から物事に対して向き合う事が出来るはず。


どの選択をしても、上手くいくときは上手くいくし、上手くいかないときはとことん上手くいかない。
まずそこはしっかり頭の中で理解しておかないといけない。

何度失敗しても、そこには気づきや学びがある。
自分がどうしたいのかを大事にして、1歩、0.5、0.01歩ずつでも良いから、前に進めるように頑張り続けるしかない。

「あの選択をしなければ」と捉える事しか出来なかった「過去」の自分はもういない。
様々な「選択」を通して、僕は変わる事が出来た。

今の僕ならこの4度目の手術を受けるという「選択」も、「あの選択をしたから、今の自分がある」と思える日が必ず来る。


僕が現在所属しているのは、ソサイチ(7人制サッカー)という競技のプラムワンというチーム。
もう一度選手として挑戦するために、今シーズンからこのチームでプレーをさせてもらっている。
選手として本気で目標に向かって挑戦出来るのも、恐らくこの場所が最後だろう。
怪我ばかりでまだ何もチームに貢献出来ていないけれど、必ず来年復帰して、チームの目標でもある日本一に貢献出来るように全力を尽くす。


#あの選択をしたから

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