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部活動の価値観

緊急事態宣言も解除され、6月から学校に行き始めた子も多いと思う。
1年生は、入学式以来の登校だったり、中には6月になって初めて学校に行く子もいるかもしれない。

さて、中学・高校は思い出があったりなかったりの私だが、
計6年間続けた陸上競技は、やはり切り離せないところ。
止めたいと思ったことがなかったので、当時は何も考えずに陸上部に入り続けていたが、大人になってから考えると、他にも選択肢があったのではないかとも思う。

選択肢と言っても、陸上競技以外に好きなスポーツがないので、もう一度学生生活を送れるとしたら結局走ってると思うが、学校の陸上競技部に入るかは少しわからない。

そこで、競技者として伸びなかった僻みもだいぶ入りますが、スポーツをする環境としての部活動のメリットデメリットを私なりに書こうと思います。

運動部のメリット

練習場所を探さなくていい
学校だとグラウンドや体育館があるので、例えば球技であっても校外の公園や施設などを使用する必要もないし、近くになかった場合の移動する手間を省ける。
そもそも、私のような陸上長距離だと、練習環境の良し悪しは別として、そんなに練習場所に困ることもなかったが。(高校の時は、ずっとグラウンドを走ってたが、中学の時は、部活でグラウンドを走ったことがない)

チームメイトを探す必要がない
球技などの団体競技で試合で出ようと思ったら、人数を揃える必要がある。
ドラマみたいに部を新設したり、自分でチームを作ったりする場合を除き、部員がすでに一定数いるので人数が足らないという心配はいらない。
ただ、陸上競技は、駅伝やリレー以外は個人競技なので、一人でも練習できるし試合も出れる。まぁ、友達は増えるし、一人で練習するより、練習相手がいた方が練習が捗るかもしれない。

手間と費用を抑えられる
費用を抑えられると言っても、学校に部費を払っているので、まったくお金がかからないという訳ではないないが、個人で用意するのは大変な機材が学校にあったり、逐一道具を買わなくてもいい。それに、登録や申請などの諸々の手続きを学校側がやってくれることが多いので、練習に集中できる。

運動部のデメリット

チームレベルを選べない
高校を選ぶ基準として、受験時の自分の学力であったり、進学率であったり、通いやすさだったり様々あると思うが、入りたい部の活動内容で選ぶ子もいると思う。ただ、全体で見た時に、部活動を基準に選ぶ子はそこまで多くはない気はする。さらに、中学生は私立に通う子を除けば通学エリアで学校が決まってしまう。
そうなると、入部したは良いものの、本来目指していたレベルで活動できない可能性が出てくる。必要以上に厳しい練習を強いられたり、逆に全然練習しないとこもあるかもしれない。

指導者を選べない
全国的に有名な高校を除けば、誰がどの学校を指導しているかはわからない(ネットが普及した今なら調べることもできるかも)
競技歴のない一教員が顧問をしてることもあるし、仮に、競技実績がある人でも教えるのが上手いとも限らない。
憧れのチームに入ったからといって、コーチ・監督と相性が良くない可能性もあるし、練習内容が合わない可能性もある。
プロや地域クラブのように、合わなかったらコーチを変えたり、チームを変えるということができないので、部活動として続けたいなら我慢するしかない。

やりたいことができるとは限らない
上手くなりたかったり、ダイエット目的だったり、心身の健康目的であったり、スポーツを始める理由は人によって違うのだから、目標も人によって違っていいはずなのに、同じチームという理由でみんな同じ目標を持たされることが多い。
みんなと楽しく汗を流したかった子も、強豪校に入れば否応なしに上のステージを目指すことになるし、団体競技で全国大会を目指したい子も、チームに勝つ意欲がないと個人で頑張っても限界がある。
私の学校ではなかったが、太っているからという理由で投擲種目をやらされている子も、元々は走りたかったかもしれない。
高校では少ないかもしれないが、競技力が伸びないからマネージャー転向を進められるのは、スポーツをするために運動部に入ったのに、スポーツをする機会を潰されているのかもしれない。

学校活動として

学校によっては、帰宅部を認めない学校もあるが、個人が望むような活動ができない可能性があるのであれば、学校外の活動も選択肢としてあってもいいはずだ。
大人になってからのスポーツは、個人で競技レベルを選べるが、中学・高校の部活動となると、なぜかみんな全中やインターハイを目指すことになっている。
念のため言うと、私は全中やインターハイといった大会は否定はしないし、目指したい人は目指せばいいと思うし、観戦しに行く時は、全力で応援する。
ただ、そういった大会の存在が大きくなりすぎて、「部活動=試合で勝てるようになる」になっていないだろうか。競技力向上に比重が乗りすぎていないだろうか。
勝った負けたも大事だが、子供のうちは、勝負の厳しさよりもスポーツの楽しさを知ってほしい。

確かに、何かを取り組むにあたって、目指すものはあった方がいいかもしれないが、それは個人で変えていいはずだ。
例えば、校内マラソン大会で1位になりたいでもいいし、60分走れるようになりたいでもいいし、体重を5kg落としたいでもいいと思う。
将来プロになりたい子は、学校の外にも目を向けてプロを目指せる環境を探したらいいと思う。
趣味レベルであれプロレベルであれ、環境が合わないのなら部活動にこだわる必要はないのでは?と思う。

有志が集まるスポーツクラブではなく、学校内の組織として学校側が、教師(顧問)が、部活動を通して何を伝えたいのか、そして、入部する生徒が部活動を通して何を学びたいのか、もう少し考えてみよう。

あとがき

長々と書きましたが、だいたいは高校時に県内強豪校に入りながらも競技者として伸びなかった妬みアリアリで書いています。言われたメニューをこなそうとして、故障ばかりして、走りたくても走れない3年間でした(故障は私の責任でもありますが)
当時は、陸上競技をするなら部活動しかないと思っていましたが、今になって思えば、部活動に拘る必要もなかったのかなと思います。
同じ競技力が伸びないにしても、走れる3年間と走れなかった3年間は違うものになったかもしれません。
また、私が通った学校しか知らないので、「すべての学校が~」と言うつもりもありません。
楽しい思い出を持っている子もたくさんいるので、ケースバイケースになりますが、学生ももっと多様性を持ってもいいのでは?ということです。

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