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佐渡旅行記2 ラピュタは本当にあった、蔵サウナを独り占め

佐渡ひとり旅2日目。
朝食は宿の近くの喫茶店「コーヒーハウスらるご」でモーニングをいただく。たまごを挟んだトースト、サラダ、ドリンクがついて500円の良心価格。

朝食後は昨日ひと休みした海辺を散歩して読書。やっぱり人はあまりいないので静かだ。

今日は少し足を延ばして相川エリアの史跡を巡る。距離は10km程度だけど、途中坂道があるので自転車だとそこそこ時間がかかる。

お目当ては「北沢浮遊選鉱場」。かつて佐渡鉱山から採掘された鉱石を選別するための施設。昭和に入って戦争の影が色濃くなると国策で金銀の大増産がはかれるようになり、金の年間最高生産量は1,500kgにもなったとのこと。
港から少し山の方に行くといきなり目の前に現れた。

敷地内には自分しかおらず、静かな中に佇む様子はまさに佐渡のラピュタを感じさせた。

ただただ圧倒されるとともに、かつてここで多くの人が働いている姿を想像していた。

次に訪れたのは「旧相川拘置支所」。新潟刑務所相川拘置支所として開設され、1972年まで使用されていた。現存する木造拘置所としては全国的にも珍しく、国の登録有形文化財となっているとのこと。

中は独特の雰囲気で自分以外にいた1組の観光客の存在がありがたかった。
居房棟は1名定員の独居房が6室、3名定員の雑居房が3室、医務室があり最大で18名が収容可能だった。

独居房
雑居房

入浴は1週間に2回、時間は15分しかなかったそうだ。

浴室

昼食は相川のローカルフード「肉スパカレー」を食べに「パーラーつるや」へ。

開店直後からどんどん地元と思われる人がどんどん来店してきて人気店であることがうかがえる。
肉スパカレーは野菜と肉が入ったスパゲッティとカレーが一緒になった一皿だが、実際に運ばれてきたもののボリュームを見て驚く。

おそらくスパゲッティとカレーがそれぞれ一人前くらいの量がある。
スパゲッティは少し甘めの野菜炒めのような味。カレーの味と違いがあってはじめのうちは順調に食べ進めていたが、中盤以降はペースダウンしてしまい完食するまでに時間を要した。
隣のテーブルに座った町役場勤務3年目といった感じのお兄さんは肉スパカレーの大盛りを注文しており完食できるか心配になった。若いって素晴らしい。

それからまた宿のある真野エリアに移動する。
Instagramで気になっていた香港カフェ「詩茶香愛茶華(しっちゃかめっちゃか)」へ。

店内は香港の雑貨にあふれていてかわいい空間。本当はドーナツとお茶でもしようかと思っていたけれど、肉スパカレーで満腹だったので、ドリンクだけ注文した。次に来るときはドーナツも食べてみたい。

宿に戻ったらこの旅の目的のひとつであるサウナを利用した。Hostel Perchのサウナは蔵を改修してつくられており、水風呂はたらい舟となっているユニークなサウナだ。
この日は平日だったためか利用者は自分ひとりだけで貸し切りだった。

スタッフの方からサウナマットは2枚持っていったほうがよい、と言われたのだが、サウナに入ってみて理由がわかった。
サウナ室内は110℃の高温で座る場所と足を置く場所にサウナマットを敷かないと熱くて座れないのだ。
あっという間に毛穴から汗が吹き出し、外に出ようとするのだが、足の裏が熱くてうまく歩けないほどだった。

水風呂に入って外気浴をしていると体が脈打っているのがわかる。そして水分を補給して再びサウナへ。これを3セットほど行うと俗に言う「ととのった」状態に。
サウナを少し早めに切り上げて宿のバーでビールをいただく。至福のひととき。

こんなに幸せだとあとでしっぺ返しがくるんじゃないかと心配してしまうくらいの一日であった。

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