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薔薇と雀、ガザの鳥

日比谷公園第二花壇の薔薇のまわりはスズメが集まり陽にあたりリラックスしているのが素敵だった。花より団子ならぬ薔薇より小鳥、なのでうつくしく咲くバラを見てもすぐにすずめを探してしまう。


もうなくなってしまった第二花壇(バラ園)の約8年前の写真。
居場所を失くし追われたすずめ、野鳥たちはどこへ...

そしてガザの野鳥たちにも思いをはせる。

(パレスチナの国鳥 Palestine Sunbird(Cinnyris osea), キタキフサタイヨウチョウ 巴勒斯坦花蜜鳥, タイヨウチョウはスズメ目)

故郷の風景、ホームの景色の記憶を破壊する「メモリサイド」の他に
75年にわたる侵略、アパルトヘイト
56年に及ぶ占領
16年以上もの天井のない「監獄/強制収容所」であるガザ封鎖状態
そして8か月続く空爆と虐殺で
ガザの大学は全て消滅させられてしまった。
図書館も本も焼かれ、木々も焼き尽くされて生態系も破壊され、
「Epistemicide(知と文化の虐殺、個人的には、アイデンティティに纏わる
知識や文化、歴史も根こそぎ破壊され消滅させられつつあるので、民族浄化に等しいと考える)」
「Scholasticide(学問学術の虐殺、消滅)」
「Ecocide(生態系の破壊、虐殺)」も続いている状況。

そんなガザでも空を見上げ、バードウォッチングをしている人たちがいると知った。封鎖されどこにも行けないガザの人たちはレンズやバードウォッチング用モノキュラー(単眼鏡)を入手するのにも厳しい制約があり、非常に時間がかかる。空を見上げて自由な鳥を見るとつらさも感じるという。
しかし、地域の動植物相、生態系を守るためにも鳥などの観察を続けている。彼女たち、そしてすべての人たちの無事をあらためて願わずにはいられない。

先日元サッカー選手エリック・カントナ Eric Cantona が朗読した
マルワーン・マフール Marwan Makhoul の詩も思い出す。

政治的でない詩を私が書くためには
鳥の声に耳を傾けなければならない

鳥の声を聴くためには
戦闘機は沈黙していなければならない
(拙訳)

マルワーン・マフール Marwan Makhoul

坡州の空の先にガザの空があり...

初出、2024年5月

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