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SNSの出目から逆算!? イベントの集客力・拡散力強化のコツ、大公開!|D2C ID CX CRAFTS TALK

こんにちは! D2C ID CX推進室です。

新年度、一発目開催となったウェビナー『D2C ID CX CRAFTS TALK』。
今回は、SNSでイベントの集客力・拡散力を強化!人に伝えたくなるシェアラブルイベントのつくりかたと題し、株式会社イリアルの武田 真理子さん、ユニークビジョン株式会社の菊池 昌昭さんをゲストにお招きし、リアルイベントをSNSでブーストしていく手法について、事例を交えご紹介しました。
本記事では、ウェビナー当日の内容を一部要約してご紹介します。


CX視点でフルファネルを全面サポート

はじめに、弊社プロデューサーの高橋が、D2C IDが向き合うCX(顧客体験)領域における課題感に触れながら、パートナー各社との新しい取り組みに関してご説明しました。

高橋 大輔(株式会社D2C ID 取締役CPO CXプロデュース本部/CXマネジメント本部 本部長 エグゼクティブプロデューサー)
2012年株式会社ディーツーコミュニケーションズ(現 D2C)に入社。同年7月より株式会社電通に駐在開始。2024年6月より現職。CXコミュニケーションのプロデューサーとして活動中。SNS、PR、WEB、イベント、OOHが連動した話題性あるプロモーションや、TVCMを軸にフルファネルで連携させたアクティベーションプランニングの実績多数。 主な仕事に、ピノゲー、黒い山手線、マウントレーニア30周年、23時の佐賀飯アニメ、リラックマとカオルさん、DIC岡里帆など。賞歴:SABRE AWARD、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS、 Spikes Asia、交通広告グランプリなど。

高橋:昨今、CX(顧客体験)の課題が複雑になる中、1社でCX課題を包括的に解決するのが難しいのではないか、 と肌で感じています。 特に、広告主のみなさまやエージェンシーのみなさまと向き合う中で、(以下のスライドにあげたような)ミドルファネル施策の担い手がおらず、困っているといった課題感をお持ちのケースが多くなったように感じています。

高橋:このような課題感を踏まえ、私たちD2C IDでは、CXの各領域のエキスパート(4社)が集い、フルファネルを全面サポートする『CX PARTNERS』という新たな取り組みをはじめています。 この『CX PARTNERS』とは、SNS・PR・WEB・EVENTの企画と社会実装を担うCXコミュニケーション支援体制で、各社の得意領域を活かし、フルファネルの全領域においてCX・顧客体験の最大化を支援するチームとなります。

続けて、高橋からは、森永乳業さまのひとくちアイスのロングセラーブランド「ピノ」のキャンペーン事例について、ご紹介させていただきました。

事例のご紹介の後、数多くのプロジェクトマネジメントを手がけているD2C IDディレクターの波多野と島田が進行役として加わり、「ピノゲーセン」に焦点を当てながら、 CX視点でイベントの集客力・拡散力を強化するヒントをご紹介していくトークセッションを行いました。

集客はイベント事前の盛り上げから

まず、高橋からイベントの集客力を高めるポイントについて。

高橋:イベント事前のSNS/PRの盛り上げ最大化が、イベントの集客力の肝になってきます。この最大化においては、全ての露出の出目で、イベントでの体験がシンプルに伝わること。今回の事例でいうと、「ピノゲーの新作が体験できるゲーセン」というシンプルな体験に絞って表現したことがポイントでした。

高橋:このシンプルな体験を強化するには、イベント会場の世界観づくりも非常に大事なポイントでした。「ピノゲーセン」では、表の看板や、会場に入ってすぐ目につくでっかいピノのモニュメントを設置したり、空間もネオンやライトを効果的に使い、ゲーセン感を出す工夫をしました。会場前の道行く人に「なんだろう?」と思ってもらい、イベントに来場した人が写真を撮りたくなり、SNS投稿したときに何のイベントなのかが一発でわかるようにする。そんなSNSでの拡散の出目を意識することも大切です。

高橋:2Fは招待制の体験エリアとして、実際にゲームの攻略相手、ピノの顔をしたピノくんに出迎える体験を設計。ピノ恋2の舞台そのままに、合コンゲームピノ恋2を体験できる空間になっています。このように、「体験」とその体験を後押しする空間演出といった顧客体験強化の土台がありながら、事前のSNSポストなども工夫しながら展開しました。その点、SNSのポストやPRのキービジュアルの手配など、イベントの事前に盛り上げのネタをしっかり仕込むことも大事なポイントになります。

気転を利かせる現場の空気感づくり

つぎに、イベント会期中の現場で工夫したポイントについて、武田さんよりお話いただきました。

武田 真理子 氏(株式会社イリアル CXプロデュース本部 ソリューションプロデュース1部)
2016年株式会社フロンティアインターナショナル入社。2023年5月、分社化に伴い株式会社イリアルに転籍。FI時代の経験を生かし、デジタル×イベント両軸の視点を持ちながらプロモーション支援を担当。

武田さん:当たり前ですが、スタッフの声かけは、とても重要ですね。スタッフが暗いと「入りづらいな」となってしまうので、明るく、元気に、ゲーセンの世界観を盛り上げる、みたいなスタッフの空気感づくりは、特に意識して運営していました。また、今回4日間開催のうち、平日の2日間は、どうしても週末よりサーキュレーションは少なくなるので、もともと予定はなかったのですが、先ほどご紹介にあったピノくんを会場入り口に立たせて、ピノくんをフックに集客したりと、現場の状況を踏まえ、工夫していきました。

高橋:ピノくん自体が第一弾のとき非常に人気だったので、「あれ、ピノくんだ!」って立ち止まってくださるお客さんもいたりと、非常に有効なよい意味でのアドリブでしたよね。

武田さん:良い違和感がでていますよね(笑)

波多野:インパクトがすごい強いなって感じました(笑)

高橋:ピノくんが会場前に出ることで、集客にガッと花が咲くみたいなことは感じましたね。さらに、ピノくんはサービス精神も旺盛だったので、ガッツポーズしてくれたりですとか、道行く人にアピールしながら、どんどん写真を撮ってもらうなど、拡散のフックにもなり集客・拡散の両面で手応えを感じました。

ブレない軸が顧客体験を強くする

ここまでの話をうけて、波多野より「体験をシンプルにする」ことについて質問が投げかけられました。

波多野 桃子(株式会社D2C ID CXマネジメント本部 プロジェクトマネジメント1部 ディレクター)
SNSプロモーションの企画やインフルエンサーマーケティングなどのディレクターを経て、2022年にD2C IDに入社。現在もディレクターとしてSNS・PR・イベントが連動したプロモーション、コーポレートサイトやブランドムービーの制作進行など様々な領域の案件を担当。

波多野:さきほど、高橋さんから話がありました「体験をシンプルに」ということについてもう少し深ぼってお聞きしたいです。 いろんな体験を詰め込んだほうが 来場者さんの満足度は高いのかな?って思ったりするのですが、 体験をシンプルにすることでどんな良い影響があるのでしょうか?

高橋:「ピノゲー」のゲームセンターのようにイベントの参加モチベーションをシンプルに強く設計することで、 PRやSNSで拡散した際にも企画の骨子が残り、 情報接触した人がさらに行ってみたいというモチベーション形成につながると思っています。

武田さん:今回のイベントは、入場料がかかっていたので、単にピノを配るだけのサンプリングイベントではなく、みんなでピノゲーを楽しむ体験をきちんと提供できたので、イベントの読後感も施策に即した形で参加者に届けられたところは本当によかったですよね。

高橋:おっしゃるとおり体験してみたい!というモチベーションを感じてもらえるようなシンプルさが必要だなって思います。手法が増えるといろんな選択肢が増えて、あれもこれもと詰め込みがちになります。そんな時はシンプルな軸、今回でいえばピノのゲーセンという軸を設けて、そこに対してこれは効果的になるのかな?とか検証軸を持ちながら、ひとつひとつ丁寧にブロックを積み上げていくことが大事だと思います。

集客拡散を後押しするソリューション

トークセッションの中盤では、イベントの集客力・拡散力に効くソーシャルプラットフォームの活用について菊池さんに事例を交え、ご紹介いただきました。

菊池 昌昭 氏(ユニークビジョン株式会社 取締役COO)
2000年フューチャーシステムコンサルティング(現フューチャーアーキテクト)入社。6年間ITコンサルティングを経験。2007年にネットサービス起業を経て、2008年にフューチャーの同期2人でユニークビジョンを設立。以来取締役COOに就任。

菊池さん:MAU(マンスリーアクティブユーザー)で申しますと、Xが約6,650万、LINEが約9,600万となりますが、イベントの集客や拡散を強化する観点で、私たちは、XとLINEどちらのソリューションもご用意しています。なかでも、イベントの集客力という意味では、拡散力が期待できるXをソリューションとしてご活用されるケースが多いですね。イベントの集客を後押しする面では、SNSチェックイン施策は非常に有効です。

菊池さん:東京ドームシティで開催されたイベント「ホロライブシティ アトラクションズ」では、SNSチェックイン施策をご採用いただきました。こちらは、来場前にキャンペーンポストのリポストでQRコードを受け取り、来場後にイベント会場内の専用タブレットにQRコードをかざすと、その場で限定グッズが当たる抽選に参加できる仕組みです。

菊池さん:イベント事前に、キャンペーンポストのリポストを通じて、フォロワーに情報を拡げていきながら、その対価としてQRコードを受け取り、イベント当日も会場内で抽選を楽しめるといった企画です。このイベントは、約1ヶ月間にわたって開催されたのですが、チェックインに参加いただいた方は、約1万人以上にのぼり、イベント期間中、毎日来場された方もいらっしゃるほど好評となりました。集客に貢献していただくというところと、そのお礼として当日イベントを楽しむということを実現したすごく良い企画だったと思います。

高橋:さきほど体験をシンプルに、というお話をさせていただきましたが、しっかりと事前の盛り上げが必要だった場合、菊池さんにご紹介いただいたようなソリューションとガッツリ組めると強いなとすごく感じます。さらに丁寧な設計だなと思ったのが、チェックインという体験が、拡散もセットになっていたり丁寧な設計になっているところが非常に素晴らしいですよね。

この事例のほかにも、菊池さんよりイベントの集客や、イベントと連動した拡散に効くソリューション事例をご紹介いただきました。ここでは各事例の詳細は割愛させていただきますが、詳しくは、以下のユニークビジョンさんの事例ページをぜひご覧ください。

ツッコミどころが拡散のトリガーに

2つ目のテーマ「拡散力」では、SNS運用やキャンペーン案件に数多く携わる島田が進行役として、トークセッションを展開していきました。

島田 美佳(株式会社D2C ID CXマネジメント本部 プロジェクトマネジメント1部 ディレクター)
SNS運用ディレクション、フリーランスライターなどを経て、2022年にD2C IDに参画。参画後も、食料品メーカーのSNS運用ディレクターとして従事しつつも、キャンペーン施策などのサイト制作領域も担当。現在は、引き続きSNSディレクションも行いつつ、化粧品メーカーのサイト制作や健康食品関連企業のプロモーション施策も担当。

島田:今回の「ピノゲーセン」に関して、イベントの拡散力を強化していくうえで、どんなところに力点をおいて、イベントを建て付けていったのでしょうか?

高橋:まずイベント会場でいかに写真を撮ってもらうか、というのが大事だと思っています。写真を撮ってSNSで投稿というハードルを超えてもらう必要があるので、これをいかに自然に促せるかというのが肝になるかと。その点「ピノゲーセン」では、さきほどご紹介しました、でっかいピノのモニュメント、ピノ型のネオンモニター、行燈、表の看板、ピノ恋エリアなど、写真を撮りやすいスポットをつくりました。

高橋:これら写真を撮りやすいスポットをつくるうえでは、「こんなところ来たんだけど」っていうツッコミどころをつくるのも重要です。このモニュメントでいえば、とにかくピノのイベントだ、と速度はやく届いていくキャッチーさ、拡散映えといったところはかなり意識したポイントです。

高橋:今回はフロアが複数ある会場を借りることができたので、体験の深さを意識して、ピノゲー第一弾のオリジナルゲームで一番の人気タイトルだったピノ恋に没入できる空間を用意して、コアな体験を希望する受け皿としました。 遊園地にいったとき、アトラクションごとに世界が用意されてるように、 ピノ恋2の世界を全面に振り切った空間設計と事前告知素材の用意にも力を入れました。 このあたりもゲーセンなんだけど「ちょっと異世界」「こんな空間もあるんだ」といったように、写真を撮ってもらう上で非常に有効だったかと思います。

参加者起点で体験の主役を拡げていく

これまでの話をうけて「SNSで体験を拡散する」ことに関してさらに話が発展していきました。

高橋:集客と拡散は、地続きで成立してるなと思うんですが、イベント参加者起点でSNS投稿させていくのは拡散の大事なポイントです。やっぱり、実際に体験した人の情報が拡散において深さと強さがすごくでるので、参加者起点でどれだけ拡げていくのかが肝になるかと。その際、どこを切り取られても「ピノのゲーセン」なんだよっていう拡散情報のシンプル化はとても大事ですし、写真映えスポットの仕込みもかなり意識しましたね。

武田さん:やっぱり写真映えする空間、非日常な空間をつくるっていうのは、かなり重要ですよね。例えばテーマパークだったら、非日常すぎてみなさん必ず写真を撮るかと思うのですが。人に伝えたくなるとか、写真を撮りたくなる世界観づくりは大きなポイントだったかと。ネオン風のモニターや行燈などきちんとつくりこんだっていうところもよかったと思っています。さらに、スタッフ自身もキャストとして、「ピノゲーセン」の世界観にちゃんと溶け込むっていうところもかなり重要なポイントでした。

高橋:情報発信やコミュニケーションづくり、ビジュアルづくり1つとってもですが、「主役」が必要だと思います。良質な主役のコンテンツがないと拡散しようにも対象がぼやけてしまい、 いろいろまぁまぁ楽しかったというような読後感の拡散が生まれてしまいます。 手法がどれだけ発展しても体験の主役をつくり、それが拡散されたときにパッとわかりやすく、 独自性や高品質な印象をもたらすクラフトになっているか。ここはプロデュースするうえで一番意識しているところですね。

島田:ありがとうございます。イベントの拡散力を強化する上で、いかに写真を撮って、SNSで発話してもらうかが重要で、そのためにどう写真を撮ってもらうかってところの、スポットを用意したりですとか、発話ネタのツッコミどころを準備するところが、ポイントだということがわかりました。

さいごに

ウェビナーの最後には、人に伝えたくなるイベント「シェアラブルイベント」のソリューションを提供する 「SNS EVENT BOOSTER」というサービスをご案内させていただきました。 イベントとSNSをシームレスに接続して話題になるイベントでお困りの方がいらっしゃれば、 ぜひこちらの特設ページをご覧ください!


D2C IDでは、シェアラブルイベントをはじめ、CXコミュニケーション施策の企画・実装と多くの知見を積んできています。
ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


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