見出し画像

『荒地』を愛でる「チェスゲーム」 4

【毎日投稿中】【感想】

Huge sea-wood fed with copper
Burned green and orange, framed by the coloured stone, 
In which sad light a carvèd dolphin swam.
大きな海の流木が銅の地金と共に
カラフルな石に囲まれて グリーンとオレンジに燃えていた
悲しい光のなかを透かし彫りのイルカが泳いだ

 何かしら部屋の中にいる事を
 想定しているから、
 西脇訳は「炉」もっと言えば「暖炉」を付言している。

 そこから海のイメージを引き出す。
 詩人は窮屈な言葉から外を目指して
 飛躍する。
 それはきっとおあつらえ向きの
 木の彫刻が引き金であったかもしれない。

 部屋中に満ちる香水やパウダーの匂いと
 視覚的なグリーンとオレンジは
 これもまた詩人を通して
 私たちの目と鼻を刺激する。

 明日もよろしく。
 短歌やろー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?