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ガチ短歌作品

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後々、歌集に載せる事を前提にする作品集。  ある観点から作歌している。  今年はここを重点にしてやる。
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記事一覧

前髪が取れると形容する女(ひと)と禿頭の我が乏き前髪

アイロンが一日を決める 夕方の前髪が生きてる、今日はいい一日

前髪は決めるものなり フロントカメラは鏡の代わりに顔を反射する

今月のテーマ短歌

玉輦は法雨に濡れて過ぎてゆく泣いても鐘は定刻に鳴る

ぎょくれんはほううにぬれてすぎてゆくないてもかねはていこくになる

六月初めに大きな出来事があるのだが、
今からナーバス。
自分の力量が追いついていないように思えるから
しかし、必要な事で雄々しくやらなければならない。
神は我が櫓というルターの讃美歌が頭でリピートされている。

釘、蕨、カラーを買ひて屋上にのぼりきたりつ。神はわか櫓

塚本邦雄

羊を数える

【空咳】

空咳にダビデは巨人に立ち向かう サウルは千をダビデは万を

下衆いよと確かに僕らはあしらわれチャージをおずおず払いゆく

荒んでゆくおじさん達に近づきゆく 肴がなければ笑いも取れぬ

結局は下ネタ暴言マウントはとったもの勝ち 顔なしおじさん

【おじさん化しつつある】

逸脱者

【巧妙な手口】

逸脱者 メインストリームに音重ね現代音楽と大衆とコアと

現代短歌の超克などは押しつけず少しずつ液化してゆくInstagram

戦争は口のるカツカレーこそ第三神話は海越え、叫ぶ

【石川五右衛門】

【ここ最近のハイライト】

知らざる者が知らざる計画に遣わされスマホは闇の光に寄り来

【短歌談義】
私の思いを超え
神はその計画に私を遣う
何も知らずに神の計画に参与することになる

著名な本の「噂は適者生存させてきた」
翻って、
「ゴシップは蜜の味」
ちょっと禁忌くらいがいい

【ここ最近のハイライト】

兄のプレイリストを盗み聞いたあのKJは我が音楽革命

【短歌談義】
 句割れ句跨りを多用
 塚本以降のリズムは口語でもできる
 革命歌のピアノならぬ、ラップという音楽革命
 液化の代替が盗み聞きなのだと思う
 無意識本歌取り
 何よりも兄はいつまでも兄

歳時記は越えた

嗚呼その舌を汚すなかれや若者はスラングを知った顔でつぶやく

ワックスを付け始めたる をのこあり「歳時記は越えた」と歌人に言い来る

荒地から信仰の息吹き塵なる我の 隗より始めて培う背景

ガリラヤのうみ

【復活祭】
【イースターおめでとうございます】

朝駆ける婦人の脚は細からね汗と日焼けと皺と復活の朝

復活の後のエマオへの道すがら見えぬイエスと何色の空

空く腹より人が語りし神の国 魚を分つガリラヤのうみ

【ガリラヤのうみ】

ライフステージ

【レント】【4月17日復活祭】
【聖金曜日】

世を愛す 故に独り子を死に渡す父なる神のはかれぬこころ

若気の至り 悪さもしたが裸一貫罪人のまま罪を赦され

君と生きてゆきたい恋を実らせたいライフステージを越えたい君と

大半が童貞独身 聖職者に性への恨みは癒えない男根

もうそこに私はいない 舌を汚し己の顔に換えるジョーカー

【ライフステージ】

救いの予定

【レント】【復活祭4月17日】
【来週の日曜日はイースター】

許されぬ罪を抱えて洗礼に与り罪はキリストが贖う

汗に背を濡らして初夏は我が頬を乾かし打つなら我が頬を打て

一抹の不安が髄に刻まれて低い噂を肴にはしない

父祖たちの心に抱くわだかまり時を隔てて神は人となる

信仰告白 罪人のまま神に赦され神を愛して神に愛される

【救いの予定】